【妊娠の記録14】胎児水腫に…

前回の記事から少し時間が経ってしまいました。

もしかしたら、書きたくなかったのかなぁ。
1番辛かったというか、頭をガーンと打ちのめされた日だったというか。
いや、でも、まだ確かに生きてる、頑張ってる、動いてる、そう信じてやまない日だったかな。 

これまでの経過はこちらから。


2024.4.5(25w6d)

この日は、2日前の健診の結果を聞く日だった。
改めて話がしたいということは、よくない知らせなのだろう、と
夫も私も覚悟はあった。

それでも、何か手立てはきっとある。
このまま入院しましょうと、言われるのかな。
そしたら、それはそれで協力して頑張るしかないよね。
お腹の子も頑張っているのだから。

そう2人で誓い合っていたと思う。

今日は入室すると、産婦人科の主治医、心臓エコーの小児科医、助産師、それから臨床心理士までいた。

まずは、産婦人科の主治医の先生から。

推定体重は、867g  週数相当の大きさです。
羊水量も、やや多めですが、正常範囲です。

20週の時にごく少量で病的な意義はわからないと話していた、腹水が増えています。
心嚢水も増えています。
胎児水腫の状態です。
脈もやや遅くなってきています。
前は90台だったところが、70台となり、ブロックも認めます。

心臓については、詳しくは循環器の先生から説明します。

とにかく事実を淡々と伝えられた。
私たちもそれを真剣に聞いていた。
とにかく、説明を最後まで聞かないと、質問もできないので、そのまま循環器の先生の話を聞いた。

胎児心エコーの初見は、ほぼ前回と変わらずなのですが、大動脈の弁狭窄が思ったよりも重度であること、それから、心臓の筋肉が密ではなく、通常とは異なっているということがわかりました。外科の医師とも話しましたが、手術も厳しいかもしれません。


えっ。。。


診断をまとめると

1)胃胞が右、心臓が右を向く(内臓心臓錯位)
2)心房のしきりがかけている(単心房)
3)心房から心室の仕切りの一部が欠けており、2つの房室弁は一つになっている(房室中隔欠損)
4)大動脈の根本と大動脈弁が狭い(大動脈弁・弁下狭窄)
5)肺動脈弁が狭い(肺動脈弁狭窄)
6)心臓の筋肉が密ではなく、通常と異なる(心室緻密化障害疑い)
7)脈が通常よりも遅い(洞不全症候群)
8)脈が心房から心室に伝われないタイミングがある(2度房室ブロック)

太字のところが、新たにわかったことと、進んでしまったところである。


このような状態の原因は、以前の記事に書いた多脾症候群によるものだそうだが、洞機能不全や房室ブロックを起こす確率は、ほとんどないと前回の検査入院の後の説明のときは言ってたのに、その少ない確率の方になってしまったんだ。。。


頭が真っ白だった。


先生の説明は続く。


現在のお子さんの心拍数は60-80/分と正常(150/分)より遅く、洞機能不全と房室ブロックを認めます。前回と比べて、徐脈は進行しています。それに伴い、心拡大と胎児水腫が出現しています。これによる、胎児死亡の可能性があります。


え。。。
お腹の赤ちゃん、死んじゃうの??
嘘でしょ。。。
手術すれば助かるって言ってたじゃない。。。


何も言葉が出ず、ただ頷いて聞くことしかできなかった。


それからも、前回話したように、もし生まれてきたらこんな処置をするとか、こんな治療をするとかの話はあまり変わらなかったが、それは産まれてきたら、の話に過ぎず、産まれてきても、手術が難しい状態である可能性も高いという話にもなった。


前回、生後1ヶ月と話していた手術を出生後早期に行わなくてはならない可能性もある、と伝えられた。またその場合も、治療が非常に難しいと予想されると。


そして


胎児水腫のため、胎内で死亡する可能性もあり、満期まで胎内で成長できたとしても、生存され自宅に退院できる可能性はかなり低く、10%以下であると想定しています。また満期より前に出生された場合は、治療は困難と言わざるを得ません。


元気で帰れる可能性が10%以下。。。
産まれても。。。
そんな。。。


取り乱すことはなかったが、夫も私も涙が頬をつーっとつたっていて、本当にあまり言葉がでなかった。


そして、何度も

助かる方法はないんですか?
どのくらいの確率で赤ちゃんは亡くなってしまうのですか?
いつまで生きることができるのですか?

そのようなことを聞いたと思う。


そして、先生からできる対応を聞いた。

1つめは、ウテメリン(本来は子宮収縮抑制剤で切迫早産に使う薬剤)を使うという方法です。この薬を打つことで、心拍数を増加させる効果があります。そのため、徐脈による胎児水腫はある程度改善する可能性があります。
しかし、これは、まだ認可の降りてない研究段階の方法ですし、お母さんへの副作用のリスクが高いです。そして、お子さんの場合、心筋の問題や肺動脈、大動脈の狭窄があり、それが胎児水腫の原因となっています。そのため、この治療による改善はそこまで期待できず、副作用のリスクのが高いので、積極的には勧められません。

と言われた。
詳しく話を聞いたが、24時間点滴をずっと打ち続けなければならないこと。ずっと寝たきりになること。副作用があると点滴を止めなくてはならないこと。効果もあまり期待できないこと。

(お医者さんが積極的に勧めない方法だしな。)

二つめは、胎児水腫が進んだ場合に、帝王切開で出生し、胎外でお子さんの治療をする選択肢もあります。それについても、現在の週数では手術のリスクは非常に高く、困難であると想定されます。満期まで成長できたとしても、手術のリスクが高いことには変わりありません。こちらもお勧めできる方針ではありません。

(え、では、お医者さんはどうしようと思っているのか。)

以上から、現在は、お子さんの生命力を信じて、胎内の環境で慎重に見守りたいと考えています。この現実を踏まえ、お子さんに何をしてあげたいかご両親でよく話し合っていただき、私たちはその思いを尊重したいと思っています。積極的な治療を望まれる場合は、私たちは万全の体制で治療に臨ませていただきます。また積極的な治療を望まない場合は、お子さんとご両親にとってよい時間が過ごせるようお手伝いをさせていただきます。


説明を聞いた後、質問はあるか、それからどうしたいとか今のところの希望はあるか、それから、今日の話を受けて、結構辛い話だったので臨床心理士さんにも改めて話を聞いてもらうこともできること、などを聞いた。


夫は、私に何かあるのは困る、とそれを1番に考える人だった。
私も、積極的な治療をして、24時間点滴をあと3ヶ月することは現実的ではないし、それで効果も期待できないと聞いて、生命力を信じるしかないのかなと思った。


病院での説明のあと、2人で話し合って、お腹の子に何ができるか考えた。


そして、私はななちゃんのことを残しておきたいとも考え、noteを始めたのである。



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