産後ニヶ月健診【誕生死した赤ちゃんを産んだ私の健診】

2024.7.3

今日は、産後2ヶ月健診の日。

2ヶ月健診って普通はないですよね?

どうなんだろう??

今日は、どうして病院に行くことになったかというと。

それは、前回の記事より。


おそらく産後休暇8週間の後、仕事に行くことが難しいだろう…ということ。

なので、1ヶ月後にまた病院へ来て、そして、何かしらの診断をつけるから、産後休暇だけでなく、休みを延ばすことができますからね。ということだったので、今日は休みを延ばすために、病院へやってきた。

まずは、ついてきた夫は廊下で待ち、先生と2人でいろいろ話す。

体調はいかがですか?

体調は、特に変わらないと思います。

悪露はどうですか?まだありましたか?

いえ、生理がきました。

そして、生理の詳細を話す。
産後初めての生理は少し長かったこと。
2日目ではなく、4日目ごろに出血量が多く、いつもより多かったこと。
普段はなかった生理痛が1日目と4日目にあったこと。

それらを伝えた後、先生が

4日目の出血は、外出できないくらいでしたか?

外出はしませんでしたが、ナプキンを1〜2時間に1回変えたら、外出できるくらいだったと思います。

生理痛で、薬とかを飲みましたか?

薬は飲まなくても、湯たんぽ抱えてゴロゴロしてたら何とかなりました。

そう答えたら、それ以上はなかったので、おそらく普通の現象だったのかな、と思った。

そして、その後は、七奈ちゃんとのあれこれを聞かれた。

結局、樹木葬にするって言ってたけど、どうしたの?

樹木葬にはせず、みんながお家にいて欲しいと言ったので、家にいることにしました。

そして、その成り行きなんかを話した。
それから、

できないことは何かありますか?

保育園の送迎ができれば行きたくないって思ってます。先生や他の保護者に会いたくないなって思います。
それから、買い物に行ってたいつものお店(生協のお店なので、店員さんと顔見知り)も行けません。
職場に行くのも辛そうだなって思ってます。

と正直に話した。
妊娠したことを知ってるけど、そこまで仲良くない人に事情を話さなければならない状況になるのが辛いと話した。


家事は、どのくらいできるの?
育児は?

など、家での様子なども具体的に聞かれた。
家事は、いつもの3割くらい、と答えた。
育児は、保育園送迎とか任せられるところは夫に任せていることを話した。土日も、家族で過ごすこともあれば、夫が子どもたちを連れ出すこともあることを話した。そして、以前は、私が8割ぐらいワンオペで土日も子どもたち3人を連れ出していたことを話し、それが負担じゃなく、楽しかったということも伝えた。

仕事はいつから復帰する予定にする?

と先生と相談した。
私としては、職業柄、夏休み明けから行きたいから、夏休み明けの登校初日の一週前くらいからリハビリしたいと答えた。

そうすると、8/18まで…

え、そんなに早く復帰するの?
もっとゆっくり休んでもいいんじゃない?
働き始めて、また辛くなって休むってことになるかもしれないよ。

と先生は言った。

私は、正直自分の気持ちがよくわからなかった。小学校の子どもたちや、周りの先生たちとのことを考えると、夏休み明け初日から普通にできるのがいいな、とも思う。でも、七奈ちゃんが亡くなってから3ヶ月ちょっとしか経っていない…と先生は思ってる。もし、復帰を果たしてもまた働けなくなったら、職場に余計迷惑をかけるのでは?ということも考えられた…。

とりあえず、今日のところは、

産褥うつ傾向により、8/18まで自宅安静を要する。

と書いてもらうことになった。

そして、9月の初めに健診の予約をとり、またそのときに働き続けることができるか考えましょう、ということだった。

先生との約束は、
仕事に復帰をしたとしても、無理はしない。
できないなぁ、と感じたら、職場に迷惑をかける、とか考えずに休むようにする。
そうしないと、あとで、もっと大変なことになったら困る、と言われた。

私は、

心の病気になったことがないから、心が病んで働けないとかがよくわからないんです。

と伝えると

今は、病気じゃないからね。
これは、こういうこと(お腹の赤ちゃんが亡くなること)があったら、普通の反応だから。

と言っていた。


そうか。このなんとなく、ずっと続く、泣きたいけど泣けないようなこの感じも、ときどき溢れてくる感情と涙も、普通の反応なんだ。決して病気なわけじゃないんだ、と思えた。

夫も診察室に加わり、また話が進んだ。

先生は、ときどきちょっと電話があるから、と電話対応もしながら、私たちの時間をとってくれた。

旦那さんは、大丈夫?

と聞かれ、

はい。なんとか。
この前四十九日の供養もして、なんか区切りがついた気がして、仕事も頑張らないとって思えたんです。

と話していた。育児の負担は?と聞かれ、

やっぱりいっぱいいっぱいになると、大きい声で怒っちゃったりして、自己嫌悪になりますけどね。
でも、このことがあって、以前より子どもたちと過ごす時間が増えてよかったと思ってるんです。

と話していた。私も、以前は私が子どもたちを連れ出して、一緒にどこか行くというのが楽しかったし、夫も自分の時間を満喫できてよかったのかなと思っていたけれど、先生が、

元に戻ろうと思わなくていいんですよ。前の通りの育児や家事のバランスでなくて、今はまた違ったバランスがちょうどよいということもあるから、どういう分担のバランスがいいのか考えてみてもいいと思う。

というようなことを話していた。

今の夫と家族の付き合い方のバランス。
前より家族で過ごすことが多くなり、子どもたちも以前よりパパと遊んだり宿題したりすることが増えたり。いいことばかりじゃないか。ときどき、夫は疲れた顔をしたり、イライラしたりするので、私はそれが悲しいけど、たくさん家族の時間が増えて嬉しいし、幸せ。
そうだね、七奈ちゃんが、この時間やこのかかわりをプレゼントしてくれたんだね。


また、先生から

旦那さんから見て奥さんはどうですか?

と聞かれて、

前のようなフレッシュさはないですけど…

え?フレッシュ??

で、先生も私も苦笑。

何と言いますか、前のように元気な感じではないですが、僕はこんな妻でも愛してるんで!

え、それ、ここでする話ですか?(と先生、2度目の苦笑)

私も

もう前みたいに100%元気になる日ってくるんですかね?もうそんな元気にはなれない気がする。

というと、

元の通りに戻ろうとしなくていいんじゃないですか?七奈ちゃんは、もう戻ってはこないですからね。でも、七奈ちゃんのことも人生の出来事の一部として、これからも過ごしていければいい。七奈ちゃんとの経験も含めて、〇〇さん(私)という人が作られていくはずだから。

と言われた。
確かにそうだ。
もう前のような、この経験をしていない自分には戻れない。
心の奥底から、思いっきり笑える日がもう一度くるのかな。そんなことすら思う。

でも、そうならなくていいんだ。
先生の言うとおり、七奈ちゃんとのことを含めて、それが全部今の自分なんだ。
だから、そのままその経験も踏まえて、前に進む?これからも生きていけばいい。

全てが全部悲しかったわけではない。
七奈ちゃんをお腹の中で育てて、本当に愛おしかった。
たくさんの病名を持っているのに、心臓を動かしているなんて奇跡じゃないかって思ってた。

だから、涙を流してしまうこともあるけど、そんな七奈ちゃんと一緒に(心にいつまでも)生きていけばいいんだな。

って、思った。


先生、本当にいつもありがとうございます。
今日は、夫と2人、また大切なことに気付かせてもらった気がする。
夫も

先生、すごくいいこと言ってたんだよなー

と話していた。

診察の最後には、
七奈ちゃんの妊娠期間初めから火葬の日までの家族の記録をまとめたアルバムを持って行ったら、先生が全部読んでくださった。先生が撮ってくれたエコー写真も全部貼り付けた。

先生もまた可愛い可愛いと言いながら、見てくれて嬉しかった。


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