牌譜添削⑭雀豪1さん

さて、少し間が空いてしまいましたが、添削シリーズ今日も行ってみましょう!

●成績概観

今回の牌譜主さんは雀豪1さん。まだまだ打数は少ないですが、これからさらに昇段するための何かしら示唆が出せればなと思います。

主さんの成績

結構な守備寄りバランスですね!

●牌譜検証をして感じた課題

牌譜を拝見して、ベタオリはかなりしっかりされている印象でした。もちろん完ぺきではないものの、現状段位においては守備のスキルは十分上位にいらっしゃると思います。
一方、手組には相応に課題が見つかりました。

課題①孤立牌の比較をもう少し丁寧に

孤立牌の切り出し順序について、恐らくご自身の中でまだ基準を持つことができていないのではないでしょうか。役牌、オタ風、19牌、28牌をそれぞれフォロー牌有無も含めてしっかり考えていく必要がありそうです。本来これらは微差であまり勝敗に影響のないことも多いのですが、主さんは結構影響の大きいミスが結構な頻度でありました。まずはここを見直しすることをオススメします。

課題②複数の最終形構想を持つことも時には必要

次に、恐らく主さんは最終形を頭の中で早めに一つに決めてしまう傾向があるかな?と感じました。それ自体は悪くないものの、時には複数の道を追いかけることが必要な場合もあります。

複数回同じ傾向があったこの二つを中心に事例を紹介しつつ、最後にその他気になった事例も列挙していきますね。

●事例集

12/20 20:38の半荘東1局1本場

打3pとしたところ

課題②の事例ですね。素直に1mを切りたいです。
七対子に決めたのだと思いますが、時期尚早です。中をポンして6mを落としていく構想も持ちたいところです。1mと3pは生牌同士でそこまで七対子使いにも差はありませんので、ここはまだメンツ手トイツ手両方の道を残しておきたいです。


12/20 20:38の半荘東2局

打3mとしたところ

これも課題②です。これは素直に中を切りたいです。
トイトイ形に決めたものと思いますが、4mチーや引き戻しのメンツ手タンヤオコースもまだ残したいです。ドラドラのチャンス手ながら2mが1枚見えていて待受数はかなり少なく厳しい形。4mの待受けは貴重です。

12/20 19:24の半荘東1局

打4mとしたところ

これも課題②です。恐らくチャンタでアガり切る最終形で頭がいっぱいだったものと思いますが、これはやりすぎです。8pを切って後付けの西ドラ3で十分です。西はあと1枚で厳しいながら、フリテン含みのイーシャンテンよりはよほど望みがあります。

12/20 19:24の半荘東3局

打8sとしたところ

課題①です。ここは8mから切りたいです。
8mと2s8sの差がわかりますでしょうか?それは筋フォロー牌の有無です。8sは単独孤立牌なので67sが純粋裏目になってしまうのに対し、8mは別途孤立牌の5mを持っているので、6m引きは最高、7m引きも一応カンチャンの受けができます。この差は大きいです。


12/20 19:24の半荘東4局

打8pとしたところ

ここも課題①、素直に9mを切りたいです。
9mと8pのくっつき牌としての価値が違うことはお判りいただけると思います。恐らくですが、既にブロック数が足りているから危険な方から切ったのだと推測していますが、それはこの巡目では適切ではありません。その理由は愚形ターツがあること、タンヤオの振り替えが狙えることです。ブロックが足りていたとしても、孤立牌にくっつけてターツを振り分ける価値があるかは確認する習慣をつけたいです。

12/20 19:24の半荘南2局

発白と切っていったところ

課題①、ここは9pから切り出し役牌を残したいです。
孤立19牌と役牌ではピンフ手が色濃く見える場合や待受け枚数が極めて重要な局面を除き、安全度・打点を鑑みて役牌を残す方が良いことが多いです。

12/17 14:32の半荘東1局

打2pとしたところ

これも課題①、1s切が大差で優秀だと思います。
2pはただの孤立牌ではありません。12235の形で雀頭がない場合、カン4pの待受けがあることは覚えておくようにしたいです。さらに今回はタンヤオもつくため、非常に貴重な待受になっています。

12/17 14:32の半荘東2局

1,1,7mと切っていくが…

ここは同じく課題①、筋フォローが利いている9sが明らかに不要です。
恐らく二人への安全牌を意識したのかと推測しますが、それは2つの観点で間違っています。1点目は自分親番で安全度を意識するには巡目が早すぎること、2点目はくっつきの待受けは差が大きすぎることです。9sを切ると裏目はあと2枚しかない9sだけですが、1mは1~3mが裏目で3mはドラ、7mは5~9mが全部裏目になってしまいます。

12/17 14:32の半荘東3局2本場

打9sとしたところ

これも課題①、8sから切りたいです。これは裏目の数ではなく、裏目の「痛さ」を考えたいところです。8sを切ると7s引きが「両面」を逃す一番痛い裏目となりますが、9m切は8m引きで「メンツ」を逃します。この差は大きいです。

12/17 14:32の半荘東3局2本場

打8sとしたところ

これも同じですね!理由はあえて省略しますね!


12/17 14:32の半荘東4局1本場

打白

同じですね!

ということで、繰り返し気になった課題の事例を紹介しました!
その他細かい点も一応以下に並べておきますね!

12/20 20:38の半荘南2局1本場

リーチを打ったところ

ここは2mを切って外したいです。良形変化多数、一通がある、巡目が早いと条件がそろっています。条件についてはこちらをご参考になさってください!https://top3776.hatenablog.com/entry/2021/11/06/203000

12/20 20:38の半荘東1局1本場

ダマテンを継続

これはリーチに行きたいですね!打点十分のためアガリ率重視でダマを選択したと思いますが、スジ引っかけになっている12待ちはダマテンよりもアガリ率は高くなります!

12/20 19:24の半荘南4局

打5mとするが

唯一の雀頭候補を切ってしまいました。ここは素直に孤立の8sを切りたいです。28pとの差は37を引いた時に3面チャンになるかどうかと、37牌をタンヤオでチーできるかどうかですね!

●まとめ

このように、主さんはまず素直な手組を心掛けたいです。守備は非常に丁寧にされてましたので、今回指摘の孤立牌と最終形を意識して取り組んでいただければ、かなり即効性をもって成績が上がりそうだなという感覚があります。主さんの麻雀ライフに少しでもお役に立てれば幸いです。

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