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【小説】ハトを知らない人々

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ハトと知らない自分とハトを知らない人々のお話です。
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2018年10月の記事一覧

7.わかった!(完)

それでハトはもう一度意を決して旅人の肩に乗りました。そして思い切ってジャンプしました。けれどもうまくできませんでした。

町の人たちは落ちるハトを見てくすくすと笑いました。食堂の仲間たちは心配そうに眺めていました。旅人だけがハトを力強く励ましました。

「心配するな。君は必ず飛べる」

ハトはもう一度旅人の肩にのりました。

するとびゅーーっと大きな風が吹きました。

町の人々も、食堂の仲間たちも

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5.ちびを救おう!

5.ちびを救おう!

食堂の仲間たちは子供たちの知らせを聞いてまたも旅人のことで論じ合っていました。

「旅人はどんなやつだった?」

「うーんと、ふつうの人だったよ!」

「おばけじゃなくって?」

「おばけだと思う!でもふつうだったよ!」

おばさんの息子は子供たちにしつこく問いただしていました。ちびのことがとても心配だったからです。

「それであの男、ちびに『君はハトだから、あの大空を飛ぶことができる』って言って

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4.旅人との出会い

4.旅人との出会い



ハトが町を歩いていると、ひとりの人間に声をかけられました。

「ねえ君、この辺においしい料理屋はないかい?」

「はい、ありますよ。」とハトが見上げて答える
と、頭に帽子をかぶった見たことのない男でした。

「わあ、やっぱり君、私の言葉が分かるんだね。」

ハトは目をぱちくりさせながら首をかしげました。

「わたし、いろんな国へ出かけているんだけれどしゃべるハトは初めて見たよ」

ハトは自分の

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