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多摩市まちゼミ 初心者のための試飲付きウィスキー講座 試飲ボトル②

11月10日(日)・16日(土)・19日(火)各回共通13時から、ココリア多摩センター5階のキャリア・マムホールで
初心者のための試飲付きウィスキー講座を開催します。
当日は7本の試飲を予定しいます。
試飲ボトル①ではグレンモーレンジの2本をご紹介しましたが、②ではボウモアから2本ご紹介したいと思います。

まずはボウモアヴォルト

2018年に数量限定でリリースされたボウモア蒸留所で最古の第一貯蔵庫(No.1Vaults)で貯蔵された原酒を使用したボトル。

ボウモア蒸留所を画像検索していただくと波に洗われる様な海際に建っている様子がわかります。
第一貯蔵庫は海抜0メートル、アイラの土と海が育んだ1本と言えるでしょう。

私が初めて口にしたバーのバーテンダーさんは
『塩辛いボウモア』と紹介してくれました。

ピーティーでスモーキーでヨード臭が特徴でとても個性的なアイラ島のウィスキーの中でもボウモアは比較的穏やかで飲みやすく、いわゆる『アイラウィスキー』のファーストボトルにオススメです。

本来ならボウモア12年を持ってくるところですが、手持ちのボトルに無かったのでヴォルトにご登場いただきました。

スモーキーでピーティーなボウモアらしさを彩る深い潮の香り、口に含むとしっかりとした塩味を感じます。
アルコール度数は51.5%。スコッチウィスキーのスタンダードボトルは通常40%なのでなかなかの強さです。

ボウモア2本目はザ・スコッチモルトウィスキーソサエティの3.258。ヴィンテージ14年のボウモア。

ボトラーズの中でも会員制のため基本的には一般市場には流れないレアなボトル。

同じ年に蒸留し樽詰めしても貯蔵庫のどこにあったかで樽ごとに微妙に味が違うといいます。
そのためオフィシャルのシングルモルトウィスキーのスタンダードボトルは同一蒸留年の複数の樽を混ぜて均一の味にします。また、貯蔵中に木樽から水分やアルコール分が蒸散・揮発します。いわゆる天使の分け前(Angel’s share)ですね。
蒸留したてのニュースピリッツは樽詰め時アルコール度数が63.5%が基準となっているそうです。水分だけでなくアルコール分も減るので貯蔵期間が長くなるほどアルコール度数は下がっていきます。とはいえ通常40%よりも高い度数のため加水して調整します。

ウィスキーは工業製品ではなく農産物の加工品ですので個々にばらつきが出るのです。
それをオフィシャルのスタンダード商品として瓶詰めする際には製品としてのばらつきがでない様に冷却濾過(チルフィルタリング)や加水加工します。

それに対して蒸留所から樽ごと買い上げ、瓶詰めされたボトラーズのウィスキーは各ボトラーズ事のポリシーによって瓶詰めされます。

今回、試飲いただくザ・スコッチモルトウィスキーソサエティのボトルは全て加水も濾過もしないカスクトレングスかつ混ぜ合わせない1樽からボトリングしたシングルカスク。

雑味さえも個性としてボトルに詰め込んでいます。

アルコール度数は56.4%。樽からそのままグラスに届いたSMWSのボウモアはアイラモルトの女王と称されたたおやかさとは一線を画す、力強い一本です。

強いピート香、ビターな飲み口、舌が痺れる刺激の中に見え隠れする甘味。複雑で興味深い大人のウィスキー。

私は今ウィスキーの多様性をご紹介して、ウィスキー好きの方には更に深い沼にハマっていただき、初心者の方には様々な味わいのウィスキーの中からお気に入りを見つけるきっかけ作りができたら良いなと思って出展を決めました。
このイベントのために抜栓したボトルを有ります。どの子も美味しいウィスキーですので、ご興味がございましたら是非、『初心者のための試飲付きウィスキー講座』へのご参加をご検討ください。

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