教習所の思い出 後編


週1で投稿すると決めたのに

 これを読んでくださっているみなさん、お久しぶりです。苺鈴(めいりん)です。
 夏休みに入ったら週1のペースでnoteを投稿して文章力を上げたいなぁ…なんて思っていたのに、前回の投稿からもうすぐで1か月が経とうとしており、あーあってなってます。そんな中でも書く気力が湧いたのはなぜか?眠れないからです。書いてるうちに寝落ちできるのではないかという期待(?)を胸に、綴りたいと思います。薄暗い部屋の中で。(結局そのまま朝を迎えましたが。)
 ちなみに前回の投稿をお読みになってない方、或いはこれから始まる後編に向けて前編のおさらいに読み直してみたい方は下記のリンクから是非どうぞ↓

第二段階へ!初めての路上教習

 修了検定から一週間後の8月1日、私は大学でのテストも終わり夏休みを迎えました。予約入れるときにこの日はフランス語のテストがあるために夜からにしてもらったのですが、結局テストには行きませんでした。授業内の小テスト(20点満点)で5回分の合計が60点以上であれば別に期末試験を受ける必要がないという神システムが最後の授業日に知らされたからです。ちなみに小テストの時点で60点以上は余裕で取れていたので、テストには行く必要がなくなったのです。予約してしまったのは最後の授業前だったので、仕方ないですが。
 夜になって教習所へ行くと、ちょうど教習の時間帯に雷雨に見舞われました。初日の路上教習であるのにもかかわらず。ただ、教習が始まるとき、なんと担当の教官が私を相合傘して教習車まで連れてってくれたのです!ちなみにこのとき家族以外の男性と初めて相合傘しました(きゃっ😳)。ちょっぴりドキドキした。
 とはいえ初回の路上教習だし土砂降りで雷が鳴っている中、夜間の路上には行かず、教習所内のコースでの教習になるだろうと甘く考えた私。でもその甘い考えは通用しなかったのです。
👨‍💼(教官)「じゃあ早速路上行きましょう!」
👧(私)「はい!(えっ?まじか…🥺)」
 もちろん土砂降りの雨の中運転するのは初めてだし、夜間の運転も初めてだし、何せ路上出るのも初めてというヒヤヒヤした心持ちのまま、私は実際の道路に車を走らせたのです。雨で濡れている路面の怖さも初めて知り、自分の運転する車や対向車のライトで反射して道路が見えにくいったらありゃしない状態で運転しました。しかも途中から土地勘のないところに案内され、なおかつその場所の道は狭いわ側溝はあるわでもちろん規制速度も知らず、探り探りの危ない状況に陥りました。ただ、教官が路肩や中央線に寄ってるときにハンドル補助をしてくれたおかげで、なんとか無事故で無事に教習所に帰ってくることができました!ちなみに翌日の午前9時頃に同じコースを通ったのですがそれでも通りづらかったので、よく耐えた自分が誇らしかったです✨

心臓マッサージの大変さ

 学科教習では、万が一交通事故に遭遇したときに備えて、応急救護という項目があります。そこで私は心臓マッサージの大変さを実感しました。小学生の頃から応急救護については習っていて、心臓マッサージの方法やAEDの使い方も知っていました。ただ、心臓マッサージはおよそ5cm胸が沈むくらいに圧迫しなければならず、教習所にあった模型はその押す力を可視化できるものでした。しかし、私は自分が思っていたよりも押す力が弱く、短時間で体力を消耗してしまいました😅
👨‍💼「通報してから救急車来るの全国平均9分らしいけど、結構大変だから3分頑張ってみよう!」
~30秒後~
👧「ハァハァ…😣」
👨‍💼「苺鈴さん頑張って!この人(模型)死んじゃうよ!」
👧「はい~(めっちゃ頑張ってるのだが?!)」
 このとき心臓マッサージは双方命がけなものであると実感しました…。万が一のときは周りの人をたくさん呼び寄せないと私の体力じゃ助けられないかもなぁって学べた時間でした。

急ハンドルでジェットコースター気分

 急ブレーキと急ハンドルの体験教習がありました。そのときの教官は3日前に初めて担当された教官だったのですが、すごく淡々として泣きそうになるくらい怖いイメージがある方でした。ちゃんと的確にアドバイスしてくれたけど言い方が少しきつく感じてしまったのです。後々二人目の推しの教官になるんですけれど…
👨‍💼「急ブレーキやりますねー。40km/h出してもらったら私が「ストップ」って言うのでこうやって思いっきりブレーキ踏んでください。試しにやってみてください。」
👧「はい!(えいっ!)」
ブレーキ「ぷにっ…」
👨‍💼「もっと強く!」
👧「はい!(えいっ!)」
ブレーキ「ぷにっ…」
👨‍💼「もっと!」
👧「はい!(えいっ!苦笑)」
ブレーキ「…」
👧「あはは…苦笑」
👨‍💼「…苦笑」
👧「すみません足が届かなくて…」
👨‍💼「椅子前にずらしていいよ笑」
 足が短い私は何度やっても急ブレーキが踏めず、教官のアドバイス通り椅子をずらして挑戦してみたら上手くできました✨ちなみにこのとき初めて教習所の車でクラクションを鳴らしちゃいました…😳

👨‍💼「次は急ハンドルやりましょう。40km/hのままカーブに入って、カーブに入ったらいっぱいハンドル回してください。カーブを直角に曲がるかんじです。」
👧「はい!」
いざカーブへ
👧「うわぁ!」
 遠心力かかるのは分かってたけれどこんなにかかるとは思わず、実際に叫んでしまいました…😳ただ、ジェットコースター乗ったことないけれど、まるで乗っているみたいな遠心力がかかって楽しかった面もあります笑
 このとき教官に「そう!完璧!」的なことを言われ、「あれ?意外と怖くないのかも…?」と思い始めました。その後縦列駐車のやり方も教えてもらったのですが、今回は優しい口調に感じたのでホッとしました。
 ちなみにこの日は卒業検定が5日後に差し掛かっており、すでに寂しさが押し寄せてました…

ドキドキ惑惑(ワクワク)高速教習

 私は高速教習の日、憂鬱な気分でした。なぜならその日の天気が雨だったからです。雨の日に高速道路を走るとハイドロプレーニング現象が起こる可能性があるということを学科で習ったからです。ハイドロプレーニング現象というのは、タイヤと道路の間に水の膜ができることで車が浮いて、ブレーキなどが効きにくくなってしまうことです。
 そんな憂鬱な気持ちを抱え送迎バスに乗りました。この日は私の他に三人も乗る予定でしたので、教習が始まる10秒前くらいに教習所に着きました。すると、受付のお姉さん以外にも教習外の教官や社員さんが総出で出迎えてくれたのです…!心がじーんってしたので、少しは憂鬱が晴れました。
 すぐに路上教習があったので外に出ると、担当の教官がやってきました。なお、この高速教習では惑惑(ワクワク)することが3つありました!惑惑とは、松永天馬さんの「不惑惑惑」というタイトルや歌詞に登場する造語で、私はここではワクワクと戸惑いが合わさった感情という意味として使わせていただきます。

1つ目の惑惑
 一人目の推しの先生が担当でした!高速に限らず誰しも推しの先生担当だったら嬉しいですよね!いざ当たると嬉しくて一瞬戸惑ってしまいました。

2つ目の惑惑
 その教官が開口一番、「バス遅れちゃってごめんね!」と言ってきて「いえいえ大丈夫です!」と返したのですが、心の中では「え?!遅れたの私の方なのになんで教官が謝るのー?!こっちが申し訳ないのに!」っていう気持ちでした。

 3つ目の惑惑は教習後半にあったので一旦後にします。私はもう一人の生徒さんとペアで、私は帰りに運転を担当することになりました。すると、行きでひどい土砂降りに見舞われてしまいました。私は難を逃れたけれど、ペアの人大変だっただろうな…って気持ちでいっぱいでした。路上教習初日も大雨だったし、なんで初めての○○教習が大雨なのか、自分のお天気運の悪さに悲しくなりました。車内では教官がいつものように話しかけてくれて、しかもその話しかけ方も同じ話題を私とペアの人両方にしてくれて嬉しかったのです😭✨平等に扱ってくれる人が私は大好きです💓帰り担当でいざ運転する番になったのですが、雨は止んでくれたので、自分のお天気運の悪さを前言撤回します😊上手く加速もできて、それを教官も褒めてくれて、無事故で帰ることができました✨

 ここで三つ目の惑惑です!帰り道、途中でPAに休憩のため立ち寄ったときのことです。てっきりトイレ休憩だと思って、私は特にトイレに行く気分でもなかったので車の中で待っていようと思っていました。そのとき先生が爆弾発言。
👨‍💼「ジュース買ってあげるから行こう!」
👧「ありがとうございます!(はあ?!なんですって?!ジュース買ってあげるって言いました?!なんで?!え?!いいの~?!)」
 まさかジュース買ってもらえるとはもちろん夢にも思わなかったので、教習所生活で一番驚いた出来事です。ちなみに他にもう一台教習のグループがいたんですけど、その人たちもジュースおごってもらっていました!四十歳、不惑だと言われる人でもこの出来事は惑惑しちゃうレベルの出来事でした!

早口言葉教習

 いよいよ教習最終日を迎えました。最初の教習の担当だった、俳優の矢本悠馬さん似の童顔でかわいい男性教官がめっちゃ面白かったのです。面白すぎたので三人目の推しの教官になりました✨
 そもそも始める前から面白かったのです。教習開始のチャイムが鳴ってもなかなか担当教官が来ず、私は待ちぼうけを食らっていました。ようやく教官が私のもとに来たかと思ったら、
👨‍🏫(担当じゃない教官)「苺鈴さんもうちょっとで来るから、待っててね!あ!話しかけられても無視していいからね!」
👧「(ん…?)はい!(遅れるから罰ゲームのつもりなのかしら?)」
👨‍💼(担当教官)「苺鈴さーん!」
👨‍🏫「返事しちゃダメね」
👨‍💼「あら○○さん(←別の生徒さん)こんにちは!え~っと、MEIRIN(→英語っぽい発音で呼ばれました笑)さん!」
👨‍🏫(👨‍💼の顔を原簿で隠す)
 こうして教官同士のコントを皮切りに面白い教習が始まりました。教習早々教官とお話をしていると、教官のお悩み相談に。
👨‍💼「僕滑舌悪いんです…赤巻き紙青巻き紙黄巻まき…」
👧「笑」
👨‍💼「苺鈴さんどうぞ笑」
👧「…赤巻き紙青巻き紙黄がみ…」
👨‍💼👧(爆笑)
👧「他にレパートリーありますか?笑」
👨‍💼「負傷者数調査中(めっちゃゆっくりスピード+ドラえもんが秘密道具出す風)」
👧「早口でお願いします笑」
👨‍💼「負傷者数ちょうしゃしゅー」
👨‍💼👧(爆笑)
👨‍💼「苺鈴さんどうぞ笑」
👧「…負傷者しゅう…」
👨‍💼👧(爆笑)
「負傷者数調査中」は教習中にとっては縁起が悪いので別のお題に。
👨‍💼「バナナの謎はまだなぞなのだぞ~(cv.ドラえもん)」
👧「早口言葉で言ってみてください」
👨‍💼「バナナの謎はまだまぞまぞまぞ…」
👨‍💼👧(爆笑)
👧「バナナの謎はまだ謎なのなぞ…笑」
👨‍💼「言えてないですよ!笑」
 何度か練習したら私はこのバナナの謎はしゃべれるようになりました!けれども先生は何回やっても「バナナの謎はまだ謎謎謎」になってしまって、教習終わるまで結局言えてませんでした。笑
 周囲の人、大爆笑しながら教習やってるだなんて思わないだろうなぁ…。危険車両確定ですね。ごめんなさい。

最後の路上教習

 担当の先生は第一印象怖かった、急ブレーキ担当の教官でした。優しいイメージには置き換わったけれど、いまだに堅くて話しにくい感じだったのでそわそわしながら教習に臨もうとしました。しかし、車に乗る前、
👨‍💼「いよいよ教習最後ですね~」
👧「はい!」(あれ?こんなに話しやすい人だっけ…?)
 と、それまでの話しにくさが嘘だったかのように感じられました。また教習開始直後には、私の家の近所にある有名飲食店の話になり、👨‍💼「苺鈴さん家の方、結構観光客多いでしょう?」
👧「はい!夏休み中なので朝からいっぱいなんですよ。(居住地にある)本店以外にも店舗いくつかあるんですけどねぇ…」
👨‍💼「みんなその店舗しか知らないんじゃない?笑」
👧「あり得ますねぇ…」(えー?!こんな世間話してくれる人だったっけ?!)
 と、それまでのイメージががらりと変わりました!しばらくして、自主経路(自分でルート決めて目的地に向かう教習)の目的地周辺で車が結構混んできたときに、
👨‍💼「教習所、14、15、16でお盆休みなんだけど、何しようかなぁ…」
👧「何するんですか?」
👨‍💼「俺実家○○にあるんだけど、帰省しようか迷ってるんだよねぇ。車で行くのも混んでそうだし、新幹線も混んでそうだし…」
👧「確かにそうですよね…それは悩みますね…」
 と、自分のプライベートの話もしてくれて驚き驚き。教習終了前には、「この調子でいけば(卒検は)大丈夫だと思うよ」と言ってくださり、最初は怖そうなイメージだったのに、本当は話しやすくて優しくていい人なんだな~って実感できました!そのギャップが引き金で最終日に三人目の推しになりました!

卒業検定

 いよいよ卒業検定の日が来てしまいました。これに合格したらもう教官や友だちと会えなくなっちゃうのが嫌で憂鬱でした。しかし、当時母との約束で、不合格になったら天てれ展に行けない(=天馬さんの衣装に立ち会えない)ことになっていたので、合格するしかないという莫大な葛藤を抱えていました。ちなみにその後母にすっとぼけられて、天てれ展の件を白紙にされてしまいました…😭
 結果としては、路上駐車の方法に迷うこともあったけど、無事合格できました✨合格発表の時に社員総出で「おめでとう」と言ってくださり、嬉しさはあったけれども寂しさや悲しさが勝っていました。卒業アンケートで、思い出をできるだけたくさん綴りました。
 帰りのバスを待っていると、教習が終わったお友達に会いました。受かったことを話して、もうお友達に会えないのだという実感がわき始め早速うるうるし始めちゃいました。友だちとお話していると、そこに早口言葉の推しの教官が来たのです!
👨‍💼「苺鈴さんおめでとう!」
👧「ありがとうございます!」
 すると教官が私の友だちに、
👨‍💼「苺鈴さん早口言葉上手なんですよ!バナナの謎はまだ謎なのだぞ(→ゆっくりめ)言えるんですよ!聞いてみてください!」
 と言われましたが、ギリギリ言うことに成功しました。一方…
👧「先生どうぞ!笑」
👨‍💼「僕さっき言いましたよ!笑」
👧「早口じゃなかったじゃないですか!笑」
👨‍💼「じゃあいきますよ?…バナナの謎はまだ謎謎謎…」
 と、最後まで言えなかった教官。「次会うときまでには言えるようにしてくださいね!」と言ってお別れしました笑
 いよいよ帰りの送迎バスにお呼ばれされました。行こうとすると、高速教習で担当してもらった推しの教官が話しかけてくれたのです!帰りがけだったから余計悲しさが増していました。だけど最後に話せて良かったです…!ちなみにもう一人の実は優しい人だった推しの教官は、検定の説明や合格発表もしてくれた人なので最後に会えたので良かったです✨

おわりに
 帰りの送迎バスの中で私は少し泣いてしまいました。更には、家に帰ると寂しさのあまり頭痛も…。そのくらい、楽しくて、明るくて、優しい教習所だったという証なのです。最初はお堅めの人いっぱいなんだろうな、私は人見知りだから仲良く話せるのは難しいだろうなと思ってたけれど、全然そんなことはなく、嫌な瞬間はあったとはいえ、楽しいと思える時間が多かったです。
 最初は車の免許なんか取らなくてもいいかと思っていました。ただ、運転の知識や技術を身につけるだけではなく、精神が浄化される場でもあったため、通って良かったなと思い直すようになっていきました。
 また、教習を受けたことによって、教習指導員の仕事に興味を持ちました。人に何かを教えるのは好きだし得意だけれども、諸事情で学校教員は目指さないことにしていました。しかし、教習指導員として教育に携わってみるのも良いと思いました。まだほぼほぼ初心者で運転は一人前じゃないし、指導員の資格もとれない年齢(21歳以上から可)だし、何しろ車という命に関わる物体を取り扱う責任もあります。しかし、教習指導員として働くメリットを、教えてもらう立場ながらも感じ取ったのです。ただ、働くのであれば大学で学んだ知識を使って働きたいので、もし働くとしたら英語を含む外国語を話せる指導員を目指したいです。教習中、外国籍の生徒さんも何人か目にしたことから、翻訳機なしで、且つ日本語を使わせることなくスムーズに教習できればいいなと思います。

 前編も後編も長文となってしまい申し訳ないですが、ここまで読んでくださった方はありがとうございました。また何か題材が思いついたら書こうと思います。ではその時までごきげんよう、さようなら。

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