「簡単/難しい」「単純/複雑」は同じように見られるけど分けて使うと使いやすい
「簡単/難しい」「単純/複雑」は別の言葉だからもちろん別の意味だけど、簡単&単純、難しい&複雑が同じような意味として使われることが多い。
「単純/複雑」を決める要素は「要素の数」「条件分岐の数」
「簡単/難しい」を決める要素は「状況」
と別の言葉として使うと使いやすい。
これがわかると、「単純だけど難しい」「複雑だけど簡単」という言葉の意味がわかるようになる
「単純/複雑」を決める要素は「要素の数」「条件分岐の数」
シンプルに言うと誰もが理解しやすいかどうか。
<単純>
「エスカルゴを買う」
<複雑(要素数が多い)>
「りんごとバナナとしそとナッツと納豆をセルフレジでクレジットカードを使って買う」
<複雑(条件分岐がある)>
「500円の商品の税込価格は、基本的に税率は10%だが、テイクアウトの場合は軽減税率が適用されるので、基本的には500+50=550円でテイクアウトの場合500+40=540円」
文の長さがノイズになりそうだが、上記のとおりである。
簡単さについては後述するが、単純だからといって簡単なわけではない。
単純例として挙げたエスカルゴだが、買うのは難しい。売ってるお店がどこかもわからないし、買えるのかもわからない。文意を理解するのは簡単だけど、実行は難しい「単純だけど難しい」
同様に軽減税率についても、知らない人が文意を見ると難しく見えるが慣れた人にとってはなんの引っ掛かりもない「複雑だけど簡単」
「簡単/難しい」を決める要素は「状況」
簡単さがテーマに挙がるのは、何かの動作を行うときである。
簡単さは、動作が容易かを判断するものであり、それは状況が決めるのである。
では状況について動作に即して考えてみよう。
動作は以下のように表される。
「AさんがBする(orCをBする)」
<Aさんについて>
・Bという動作をしたことがあるか(「エスカルゴ購入は前にやったことがあるから簡単だよ」)
・Bするにあたって能力があるか(「私エスカルゴとか珍味購入は興味があるしそういうの好きで向いてるみたいだから簡単だと思う」)
<Bという動作について>
・Bをする状況であるか
- 場の制約 例: エスカルゴは日本の一般的なスーパーには売ってないから買うのは難しい
- 時間の制約 例: 武士が一般的でない現代においては武士に会うのは難しい
- ルールの制約 例: 7人しか生徒がいない学校で公式ルールの9vs9のサッカーをするのは難しい
これが簡単さを左右する状況である。
ここまで理解すると「単純だけど難しい」「複雑だけど簡単」という言葉も使えるようになると思う。