自衛官になったら必ず聞かれることについての回答
こんにちは。
自己紹介で「自衛官だったんだよ」とうっかり口にすると(普段言わないように気を付けていますが)特に私が女性だからというのもあってか、あっという間に質問の嵐に遭います。毎回聞かれることはほぼ同じで、当然答えることもほぼ同じ。こっちは同じ内容を何度も繰り返すのでうんざりするのですが、皆知りたいこと、認知していることは大体似たり寄ったりなんだなぁ、と思うと、それはそれでおもしろいですね。
回答にはそれぞれ個人差があることを了解のうえで、今回は「私は」という主語でお答えします。
1 どうして自衛隊に入ったの?
高校時代に「勉強の重要性」がわからなくなり、赤点女王だった私は、高校卒業したら就職、就職するなら給料が安定している公務員、と進路を決めて、公務員試験を受けたところ、受かったのが友人の付き合いで受けた「滑り止め」の自衛隊(一般)のみでした。
自衛官になる気は毛頭なかったのですが、もう試験を受けるのがめんどくさかったので(とにかく勉強したくなかった)自衛官になりました。
制服が好みだったのと、陸上海上より訓練キツくなさそう、という安直な理由で航空を選びました。
家族に自衛隊を受験する旨を伝えてなかったので、私の留守中に地連(地方連絡部)の方が我が家を訪問してしまい、両親からこっぴどく叱られた楽しい(?)思い出があります。
自衛隊入隊の理由は様々です。衣食住が提供されるので生活にお金がかからないため、学費などの資金形成だったり、資格取得が目的だったり(自衛隊では職種によって国家資格取得の機会があります)、たまにあまりにもヤンチャな我が子を矯正するため家族から放り込まれた、という人もいます。最近は震災などで救助する自衛官の姿に憧れて入隊希望したという人が増えたように感じます。大多数ではありませんが。
2 戦車/軍艦/戦闘機を運転できるの?
できません(きっぱり)。
なぜなら私はパイロットではないから。
陸上=戦車、海上=船、航空=飛行機というイメージがあると思いますが、陸上は戦車に乗ることだけが仕事じゃないし、海上は船で移動することだけが仕事じゃないし、航空は飛行機を飛ばすことだけが仕事じゃありません。
たとえば航空の場合、飛行機を操縦するパイロットがいて、飛行機をメンテナンスする整備士がいて、その整備士も飛行機を動かす系統によって担当が細分化されていて、物品を管理提供する補給員がいて、滑走路を舗装する土木員がいて、食事を提供する給食員がいて、お給料を計算する会計員がいて……と、様々な職業があります。
駐屯地や基地の中はひとつの「町」で、その「町」には様々な職業の人がいる、と想像していただければ。
パイロットになるには、航空学生採用試験に合格し、航空学生として訓練を受け、無事修了してください。
3 戦争になったら戦うの?
「戦争に参加するのか」という意味であれば、自衛隊の最高指揮官は総理大臣なので、総理大臣がそう命じれば、そうします。これは自衛隊法などの法規でそう決まっているので、法規に従うということです。そういう事態にならないよう願っています。
「戦地に赴くのか」という意味であれば、それは内閣の指示や部署や職種による、というのが回答です。
戦争は武器持って、行軍して、攻撃するだけが「行うこと」ではないので、戦地に赴かない職種もあります。もちろん、必要人数によってはそのような職種からも、幾人かの要員を求められます。ただ戦地に赴かないからといって、戦争に参加しないわけではなく、敵から侵略を図られては国や部隊を守らなければならないので、残った方々も武装して専守に努めます。結局戦地に行こうが行くまいが、安全度はそう変わらないかと。
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