「かもめの生玉子」上演後期
※アントン・チェーホフ作「かもめ」の公開稽古を本日行いました。その記録です。アドレナリンのせいか眠れないので、今のうちにいろいろと…
開演前にもお話ししましたが、自分の理想のキャスティングで「かもめ」が観たいという一心で。無観客でもいいからやってみたいの気持ちで。でもやっぱり豪華キャストすぎるから観客に観せたくて、
年内にやれればいいかなと思っていたら、なんと候補日一日だけ…。今年唯一みんなが空いてる日でやりきる、という企画でした。
実際の稽古は一日(当日)のみでしたが、随分前から私が長文のLINEを送りつける期間があり、でもやはりそんなん全然意味なくて、芝居は顔を合わせて作り上げるものだなあと痛感した次第です。
でもその顔を合わせる時間は長ければいいのかっていうと、そうでもないと思えました。
一日しかないからこその集中、
一日しかないからこその軽やかさ、
一日しかないからこその結束
間違いなく長さによって違う良さ(もちろん悪さも)があると感じられました。
それはやっぱり、合わせる顔を妥協せずに選び抜いたからこそなのですが(※勝手に脳内で選んだだけで、実際は熱烈オファーで頼み込みました)。
そこに妥協があったら、長くても短くてもしんどいですね。笑
本当に贅沢なキャストだった…
マネしたい人のために知見を残しておくと!
・欲をかいて2公演にしない方がいいかも
→ 一公演目でつけた演出が中途半端に残って、それに対する説明を挿入しにくいので
・2時間をこえる戯曲はやめたほうがいいかも
→ 今回も、もとの戯曲を泣く泣くカットして、自分で何回も全役読んで時間管理のシミュレーションをしたのですが。私の喋るスピードが早いので、全然ブレちゃいました。でも四幕ピッタリやり切れたから多少は成果あったかな…。
◎観客は、演出をつけて変わる役者が観たい!そのための時間を多めに確保しよう!
・立ち稽古にするなら、やっぱり顔合わせくらいはやっておくべき。観客に疎外感を与えないため、馴れ合わないようにしていた。これが超絶ミス判断。役者さんの普段の対人の距離感をわかっていないと、危険だなと思う瞬間が少しありました。
こんなところでしょうか。
また思いついたら書き足します。
あと、金額設定も。
いつも私は投げ銭で公演をうっているのですが。
投げ銭のときの観客って、実は結構厳しいので。今回みたいに観客を前のめりにさせたいときは向かないと思って固定に。
ちょっとね、アマチュアとはいえ夢を売る人間なのでお金のことあんまり言わないんですけど、
さすがに何人かに心配されたので言っちゃうと、
今回のこの顔ぶれと人数でチケット代がこんなに安いのは、普通に私が赤字を喰らってるからです笑
会場のキャパ的に、3,000円はとらないと黒字にならなかったですね。
でもいいんです。いや良くないんですけど。
チェーホフもね、作家と兼業して医者をやってて、貧乏な農家の人とかを無料で診察してたらしくて。その活動が結構好きだったらしいんですよね。死んでるからホントか知りませんが。
…さすがにおこがましいから、いまのは取消。
でも、私にとってお金より大事なのは時間です。ただし、自分の時間はお金と変わりないので、好きな人たちの時間。今のところ。相対性理論(?)とかがなんやかんやしない限り。
そこをなるべく大事に考えると、貯金がゴリゴリに底をつきてもなんだか豊かなんです。これは何が溜まってるんだろう。
とか生意気言いましたが、食えなくなったら死んでしまうので。次やるとしたら3までいかなくても少し上げさせてもらいます…またユニークな割引つきで。
あと、普段の投げ銭公演は、本当に私の酔狂に付き合ってくださる粋な方々のおかげで続けられています。それでもやっぱり赤字。連続赤字。働けど働けどうんぬんでじっと手を見ている。なのに続けるのは、実は稽古から(もっというと稽古前から)演劇は始まってて、普段はその幸せを独り占めしてるからです。今日、少しでもお裾分けできていたら幸いです。あ、普段の私の演出、もっと冷静だし優しいです。笑
やっと眠くなってきました。
ここまで読んだ方いらっしゃるかな。ありがとうございました。
ちなみに記事トップの写真は、今回お世話になった、大好きな出演者の一人が完成させてくださったかもめです。
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おしまい