建売住宅の屋根裏にDIYでグラスウール断熱材を足した
私は東京の郊外に2020年に、パワービルダーと呼ばれる会社の新築建売住宅を購入しました。
今回は、建売住宅の屋根裏(小屋裏)で断熱欠損が見つかった箇所に対して、DIYで断熱材を足して行ったので、それを紹介します。
今回の記事では屋根裏に入ったり、グラスウールを触るなど注意を怠ると危険な作業をしています。もし真似をする場合には、屋根裏で作業するときの注意点や、グラスウールを扱うときの注視点などを十分に調べてから行ってください。
きっかけ
前回の記事で、ホームインスペクターに屋根裏を診ていただいて、いくつかの断熱欠損が見つかったことを紹介しました。
ネットでグラスウールの価格を調べていると、数千円くらいで手に入れられそうなことがわかり、「そんなに安いならやるしかない」と思い立ちました。
断熱材や装備品を買った
グラスウールの断熱材はECサイトやホームセンターで売られているので、一般人でも入手すること自体は可能なようです。
ただし、一般的には10枚とか20枚セットなどで売られているので、今回のような部分的な補修をするのには過剰な枚数です。
しかも断熱材を廃棄するときには「産業廃棄物」として処理する必要があるらしいので、家庭ゴミとして捨てられそうになく、余った場合はかなり厄介になると想定されます😂
そう思っていたときに、ホームセンターにてバラ売りされているのを見つけました。
おそらく「アクリアマット 10k 50mm」だと思います。これをひとまず少なめに3枚購入しました。おおよそ1500円程度なのでかなり気軽に購入できます。(余ると面倒なので買い過ぎには注意)
さて、「グラスウール」というのは布団に使われているような綿ではなく「ガラス繊維」でできているらしいので、生身で触ると危険なようです。ですので施行用に装備品も購入しました。
目を守るゴーグルと、呼吸器系を守るマスク、そしてグローブとカッターを購入。これで十分かどうかはわからないのですが、何も対策しないよりは遥かにましだと思います。
本当いうと作業着やヘッドライト、手持ち用の懐中電灯もあると理想だと思います。
これで施工の準備は万端です。
やっていく
子供たちには「屋根裏に入れる」という事実を知らせたくありません。単純に危険ですし、天井を踏み抜いて壊す恐れもあるからです。
そして夏なので昼間は暑いということもあり決戦は夜、外が涼しくなり子供たちを寝かしつけた後に始まります。
いい感じの作業用ライトが無いので、iPhoneを2台持ってそれを照明やカメラとして使うことにしました😅
早速屋根裏に断熱材を持ち込んでカットしていきます
それでは断熱欠損箇所に設置していきます。
断熱欠損箇所1
Before
↑これが
こうなりました↓
After
ここは配線が多いので難易度が高かった・・・。
断熱材を切ったり引きちぎったりしながら、かなり雑な施行になってしまいました😂
しかし、大きく空いていた隙間は概ね隠すことができたのではないかと思います。
ちょうどこの隙間の先が二階の廊下なのですが、夏はここが一番「もわっと」暑く感じていた部分です。隙間も大きかったのでここを塞ぐことが最重要と考えていました。
断熱欠損箇所2
Before
↑これが
こうなりました↓
After
梁の下部分に新しい断熱材を入れました。
ここは適切なサイズにカットして敷くだけだったので比較的簡単でした。
厚さ50mmという薄めの断熱材を購入したこともあり、既存の断熱材をあまり圧迫することなく梁の下に断熱材を通すことができました。
これでこの箇所の気密は上がったと思いたい。
ちなみに、気密テープが写り込んでいますが使うことはありませんでしたw
断熱欠損箇所3
Before
↑これが
こうなりました↓
After
もともとあった気流止めを覆う形で、断熱材を敷いてみました。梁や金具部分は切り込みを入れて避ける感じで。
これで取り合い部の漏気も軽減されるといいな。
今気がついたのですが梁の下の部分に少し隙間があるのでここの部分で断熱・気密の欠損がありそうです😂
(また今度ここを塞ぎたい)
断熱欠損箇所4
Before
この欠損箇所については、屋根裏側の写真を撮り忘れました。ちなみに目視した感じでは明らかに隙間が見られるという雰囲気ではありませんでした。
↓こんな感じにしてみました
After
ひとまず、サーモグラフィで赤くなっていたであろう箇所の裏側に断熱材を重ねてみました。
この部分は棟換気のために上部に隙間が必要らしく、あまりふさぎすぎないように気をつけました。
これに関しては見た目では隙間がわからなかったので効果のほどは不明です😂
素人には過酷だった作業環境
前述の部分まで施行して、精神的に疲れ果ててしまいギブアップ😫
今思えば「ここもやればよかったな」と思う箇所が3箇所ほど。
こういう作業に慣れていない僕にとっては、屋根裏でのグラスウール施工は過酷でした。
こんな状況なので、軟弱な僕は一刻も早く作業を終了して室内に戻りたい。
誤って電気配線に傷をつけて火事を引き起こす自体などは絶対に避けたい。めちゃくちゃ気を使う。
現場の職人さん本当に尊敬します。
先程の、仕上がりを映した写真が見にくいのもこれが原因です。「見やすく丁寧に」という配慮を持って写真を撮影するには、心の余裕が足りませんでした。
袋入りグラスウールを重ねることの是非
袋入りグラスウールには防湿層とか言う気密用(?)のシートみたいなものがついています。袋入りグラスウールを重ねてこれが二重になることで間で結露するという説があるらしいです。
ホームインスペクターの方からは「理想を言えば袋を剥がしたほうが良い」というアドバイスをいただいていました。
ですので、「袋入りグラスウールは重ねても問題ない」とは言えないかもしれません。
その対策として、今回追加した断熱材の透湿防水シートにはカッターで穴を開けまくってから使用してみました。これが正解かどうかはわかりません。
年に一度くらいは屋根裏に入って状態を点検してみたいと思います。
まとめ
断熱材が安く手に入ったので、DIYにチャレンジしてみましたが素人にはまあまあ過酷な作業となりました。
温熱性能を上げるという視点でいうと、もしかすると屋根裏に断熱材を追加するよりは二重窓を取り付けるほうが効果が高いかもしれない。でもグラスウールの追加はコストが安いですし、自分の家を愛でたいのです。
家には赤外線サーモグラティがないので、効果を確認できないのがもどかしいところ。ただ、プラシーボかもしれませんが今まで感じていた「もわっと暑い」感触は軽減された気がします。
いつか、今回やり残した箇所も対策していきたいと思います。
間仕切り壁部分は気流どめを(2023/02/13追記)
今回の断熱材の隙間の下には「間仕切り壁」の部分も含まれていました。このような部分は断熱材を上からかぶせるだけでは不十分で「気流どめ」という施工をするのが望ましいようです。
下記のツイートのように、上部から断熱材を折って壁の内部に詰めて壁の上部で気流を留めてしまうのが望ましいらしいです。気密テープも使うと空気の漏れがさらになくなるようです。