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【広島県三原市】島の暮らし案内人 島時間 鷺邸オーナー 白須 克子さん/佐木島移住者 川田 綾さん
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白須 克子さん(画像左)
<肩書>:「島時間 鷺邸」オーナー
<プロフィール>
広島県三原市佐木島出身。佐木島特産のみかんで島の活性化をめざす「鷺島みかんプロジェクト」をきっかけに、宿泊施設「島時間 鷺邸」をオープン。以来、移住者支援にも関わる。移住者と島の人の架け橋として、鷺邸を拠点にきめ細かな移住支援を行う。
川田 綾さん(画像右)
<肩書>:獣医、しまの動物病院院長
<プロフィール>
兵庫県明石市出身。2008年より獣医として地元で動物病院を経営。2023年に訪れた佐木島に惹かれ、翌年には病院を事業承継し移住する。現在は「しまの動物病院」を営みながら、島での生活を満喫している。
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佐木島について
佐木島は、JR三原駅より徒歩数分の三原港から高速艇でわずか13分の距離にある島で、「新幹線駅より日本一近い有人島」とも呼ばれています。本土とは橋で繋がっておらず、訪れるには船が唯一の交通手段。現在の人口は600ほどで高齢化率は70%を超えていますが、交通量が少なく、のどかな島暮らしを満喫できるとあって、ここ数年は移住者が増加しています。産業の中心は、瀬戸内の温暖な気候を利用した農業。中でも「温州みかん」や「はるみ」、「レモン」などの柑橘栽培が盛んです。島の斜面を覆う柑橘畑は、収穫期が近づくとオレンジ一色に彩られます。
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Q:白須さんが移住者支援に関わるようになった経緯、また、現在どのような支援を行っているのかを教えてください。
白須)
佐木島の特産品である「みかん」を利用し、島を活性化しようと始まった「鷺島みかんプロジェクト」が、移住者支援に関わるようになったきっかけです。島の住人はもちろん、島外の方たちもボランティアとして関わりながら、栽培のお手伝いや加工品作りなどを行っていたところ、皆さんが一息つける場所があればという声が挙がったんです。そこで当時、空き家になっていた私の実家に手を入れ、2016年に「鷺邸」をオープンしました。
以来、鷺邸は食事もできる宿泊施設として営業しながら、移住に興味があって島を訪れる方たち、それから島の住人、移住支援者の交流拠点のような位置付けにもなっています。私はそのオーナーとして皆さんを迎え入れ、移住希望者の話を聞いたり、住まいとして案内できる空き家の相談にも乗っています。島で生まれ育ちましたので、ここの環境や暮らしについてのお話をすることもよくありますね。
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Q:ここ数年で佐木島への移住者が増えているようですね。
白須)
鷺邸をオープンして以降、特にコロナ禍あたりからずいぶん増えていると感じますね。以前はふらっと島に立ち寄って「ここに住みたい」と思われる方がちらほらという印象でしたが、近頃は移住を目的に訪れる方も多くなりました。話を聞くと、温暖な気候と島ならではののんびりとした暮らしに惹かれているようです。
佐木島はしまなみ海道からは外れた、知る人ぞ知るといった離島です。観光客が多いわけでもありませんので、落ち着いて暮らせる場所として捉えられているのかもしれませんね。私自身は、若い頃はここでの生活に物足りなさを感じることもあったんですが、もうすぐ70歳という年齢になり、夫と二人、自分たちの時間をゆったりと過ごせる理想的な環境だと実感しています。
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Q:川田さんは2024年4月に移住したそうですが、それまでの経緯を教えていただけますか?
川田)
初めてこの島を訪れたのは2023年の6月です。兵庫県明石市出身で瀬戸内海には親しみもありましたので、日帰りできる瀬戸内の島をネット検索していたとき、たまたま見つけたのが佐木島でした。それこそふらっと訪れた感覚でしたので、当初は移住を意識していたわけではなかったんです。ただ、おだやかな島の雰囲気がとても印象的で、それ以降、島の方と連絡を取り合うようになりました。実際に移住した方と話す機会もあり、気付けば、2ヶ月後には移住を決意していましたね。空き家探しは、白須さんが家主さんを紹介してくださったおかげでスムーズに進みました。
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Q:川田さんが感じる佐木島の魅力や、生活の様子を教えてください。
川田)
移住前は仕事に追われる毎日でしたが、現在はストレスなく自分のやりたいことに時間を使っています。人と人との程よい距離感も魅力ですね。例えば、私の家は白須さんのご自宅の目の前なんですが、引越して以来、困っているときにはいつも助けていただいています。常に誰かが手を差し伸べてくれる関係性は、都会ではなかなか得られないものです。
生活面も特に不自由は感じていません。野菜や魚など、近所の方からいただくことも多いですし、島外に買い物に行く方が「必要なものがあれば買ってくるよ」と声をかけてくださることもあります。
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Q:白須さんが移住者をサポートする際に心がけていることはありますか?
白須)
実は、島の良さをどんどんアピールしなければ、という感覚はあまりないんです。どうしても島の人間が話をすると、いらぬおせっかいになることもあるでしょ。あくまでも、移住者それぞれの暮らしに対する考え方や生活のスタイルが基本。その上で、困ったことがあればいつでも相談に乗りますし、できる限りサポートしようと考えていますね。ただ、移住者が孤独感を感じずに過ごせることも大切。ここ鷺邸では、移住者や島の人たちが一緒にわいわい話しながら食事やお酒を楽しめる機会も頻繁に設けています。
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Q:白須さんの今後の活動の広がりや、思い描く佐木島の未来像を教えてください。
白須)
ここ数年、島の雰囲気が少しずつ変わってきたと感じています。移住者同士のコミュニティができたり、SNSを使って島の魅力を発信する人も増えて嬉しいですね。空き家が少ないことが課題ですが、高齢者が多いこの島にとって移住者は頼もしい存在です。
ただ一方で、極端に観光化が進むのは、この島には似合わない気もしています。移住者も島の人たちもおだやかに暮らしながら、お互いに顔が見える距離で自然に助け合える間柄を保っていく。それが一番の願いですね。
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<こんなこと、ぜひ相談してください!>
・離島での暮らしに興味がある方
・都会の喧噪から離れ、のんびりと暮らしたい方
島時間「鷺邸」
TEL 080-5622-9220
広島県三原市鷺浦町須波113
https://sagitei.com/
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広島県三原市移住ポータルサイト「すんでみはら」
https://www.sunde-mihara.jp/