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第75番善通寺「閉鎖」善根宿(武本)
善根宿を知っているだろうか。
善根宿とは、お遍路の長い歴史のなかで、お遍路さんへのお接待として始まった、お遍路さんを無料で泊めてあげる宿泊サービスだ。
お遍路さんは、道中のお寺の横にある通夜堂、お墓の横の通夜堂、民家の軒先や、橋の下、お地蔵様の小屋など、雨風を防ぐことができるところで、いわば野宿、キャンプして回っていたお遍路文化がある。
コロナ前( 2019年より前)に確認できた善根宿のいくつかが、どうなっているか現場を確認に回ってきた。
さて、コロナ前の武本は、善通寺の納経所にて、武本に泊まりたいと尋ねると、鍵を渡してもらえる、完全無料の善根宿だった。
宿のスタイルは、一戸建てのただの民家。
お遍路さんへのお接待として開放されていた。
2024年11月確認にいくと、完全に閉鎖。
善通寺の受付で尋ねるも、コロナ以降(2019年)に閉鎖したとのこと。
宿周辺で聞き取ると、オーナーさんが入院してしまい、もう再開することはできないとのことだ。
どの善根宿も、始めるときは子育てを終えたあたり、その後継承する方がいないと、善根宿の寿命も10~20年といったところだろうか。
善根宿の文化も減っていく。