LAMB【映画/感想】
もうずーーーっと不穏。そして静か。
会話しかセリフがないから生活を覗いている感覚で、こちら側もいけないことをしている気分になった。
序盤、旦那さんがトラクター乗りながら泣いているシーンが印象的だった。こういうシーンって女の人が取り乱すイメージがあったから。
序盤から多分子供を亡くしたんだろうという描写があって、女性は子供に執着があって男性は異質だと感じながらも止められない、という描写だと思う。言葉通りの2人だけの生活だから、逃げられないし続けていくしかない、みたいな閉塞感がすごかった。
説明セリフがないから、気づいたら名前が付いてることにゾッとした。
初めて全身写るタイミングで効果音がほぼなく、これが2人の普通になっていってることを感じてまたゾッとした。
人のような姿をしているだけで、仲間のように見えるのは不思議な感覚だった。どう見てもおかしいのに、人だと認識してしまうから殺せない。若草みて喜んで食べてるのにね。
映画をみてる側からしても見慣れてきて可愛く見えてくるの怖すぎ。
どんどん意思疎通がとれていくのも不気味だった。結局ただ育っていくだけでコミュニケーションは難しいのかと思ってたら、普通に頷くからびっくり。
そして本人も2人との違いに違和感感じていたよね?切なかった。
そして、クライマックス。予想外で声出た。
喉撃たれちゃって名前呼べないの辛いね。
自分がやったことがただ返ってきただけで、何も言えない。
生みの親、育ての親って言葉があるけど、生む・育てるってなんだろうって考えた。