全体を見渡して考える、世界観のつくりかた
目に見えているのに言葉でうまく言い表せない「世界観」。
辞書で調べると「世界観とは、作品がもつ雰囲気や状況設定」だそうです。
世界観は、作品をつくりこむことに宿るようなイメージがありますが、WEBサイトやSNSでの表現など、全体の状況を設定していくことこそ本当の世界観づくりなのかもしれない。表現の場が多様化したからこそ考える、「世界観」をつくるときのお話。
世界観の入口は、説明ができない感情。
世界観の入口は、ビジュアルのような目から入ってくる情報であることが多いと思います。ビジュアルランゲージとはよく言ったもので、ビジュアルは言葉にとらわれず共通の世界観を持つのにとても優れています。
私はビジュアルを通して湧き上がる感情は、野生の勘に近いと思っていて、そこで高揚感や何か気になる、という素のポジティブな感情を体験価値として提供していきたいと思っています。
ブランドを運営する上では、この言葉ではうまく説明できない感情をまずお届けできるかはとても大事で、この感情でお客さまと繋がり合うことを大事にしたいと思っています。
そういった意味で、インスタグラムはビジュアルランゲージで会話ができるツールなので毎日活用しています。
▼ほぼ毎日更新インスタグラム
ビジュアルは、身だしなみ。
このビジュアルに対する嗅覚はWEBサイトでも意識しています。
人との出会いにおいても、会った瞬間に「感じがいい」と察することがあると思います。同じように、私はビジュアルをWEBサイトの身だしなみとして捉えてスタイリングにはこだわります。
まずビジュアルで挨拶!ということで、トップのメインビジュアルではアイテムをしっかり見せるというよりも「こんな空気感の中で過ごしたい」というようなシーンを伝える写真を心がけています。
▼期間限定オンラインショップ
https://flyinggallop-shop.stores.jp/
入口であり、エンジンでもある、言葉。
挨拶の次に大切にしているのが、世界観への入口となる言葉です。
ビジュアルで空気感を伝えられても、お客さまはまだこちらの世界の様子を見ている状態だと思います。そこでビジュアルとブランドの思想をつなぎ、理解するきっかけとなるようなストーリーを添えています。
言葉を交わさなくても、始まる予感。
例えば言葉というと、これがあればこんな問題が解決!便利!といったことを伝えることはお客さまにとってわかりやすく、購買にもつながりやすいでしょう。
でもどうして私が選ぶ言葉は、いつもわかりづらい。自覚があります。
それは私がディズニーランドや開く前の絵本のような、見る人にできるだけ想像を楽しんでもらいたいという思いがあるからかもしれません。
現実とは違う世界にあるようなトキメキを、リアルな瞬間に持ち込むことで味わう高揚感。手にしたらどんな世界が待っているだろうか、と想像する衝動はきっと大きなエネルギーになってあらゆることを好転してくれると信じているのです。
そんなことを考えているため、私の作品は1つ1つ、いつも言葉とともにあります。新シリーズのアイテムにはこんな言葉を添えました。
【 楚々の花 】
意思を秘めて
流れに任せて
必然に偶然を重ねる
風向きが背中を押す
お客さまとは、いつでも同じ状況設定で出会いたい。
WEBサイトでは、ビジュアルと言葉を組み合わせ全体観を見せる。インスタグラムではビジュアルをメインに。noteでは、解説という機能を持った言葉をメインに。
個別に更新していこうとすると、それぞれに向き合ってしまいがちですが、ブランド活動のあらゆる側面がつながるように状況設定をしていき、世界観を築いていく。
お客さまとどんな入口で出会っても、自分らしくいられるように。
その世界観を統一させるものを人に伝えるのが「コンセプト」と言うことには気づいているのだけど、それはまた今度。
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お待ちしています!