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瀬戸内デニムピクニックシート予約開始、そして思うこと #33
こんにちは、今日の書き手はやすかです。
4月20日、せとかわデニムプロジェクトSeason2の瀬戸内デニムピクニックシートを発売することができました。
関わってくださった全ての方々に感謝申し上げます。
もともと「1年限定のプロジェクト」として2018年に始まった、このせとかわデニムプロジェクト。
実際に走り出してみたら、驚くほど多くの出会いが私たちを待っていました。
メンバー集めから商品の企画、デザイン、制作、広報、イベント...膨大な時間とパワーをかけて完成したピクニックシートを発売して、「いよいよみんなでピクニックだ!」と思った矢先の、新型コロナウイルス感染拡大。
夢見た景色を実現することは叶わなかった昨年の春。
「このままじゃ終われない。来年こそは、みんなで集まって桜の下でピクニックをしよう!」
決意を新たに挑んだ、2年目の春。
しかし、またしても•••コロナ。
1年待った。それでも憧れた景色に手が届かない。
「じゃあ、どうする?」
みんなで悩み知恵を出し合い、私たちなりの新しい道を見つけました。
それが、先日募集を開始した「ZINE」をみんなの手で作る、という企画です。
みんなで集まってピクニックはできなかった。
だけど、「瀬戸内デニムピクニック」の魅力をみんなで分かち合うことはできるはず。
かたちは変われど、わたしたちがやりたかったことはできるはず。
•••
思い返せば、デニプロはいつも困難にぶつかるたびに、「わたしたちが本当に大切にしたいことは?」に立ち返って、「じゃあどうする?どうしたい?」とみんなで道を切り拓いて来たなあと思います。
———
さて、ここからは今思うことを。
実は、Season2が始まる時、「Season1よりも大変になることは、たぶんない」
漠然とそんな風に思っていました。
だって作る商品は決まっているし、1年一緒にやってきてくれたメンバーがいてくれるし、どの時期に何をやれば良いのかも大体分かっている。
同じようにやれば大丈夫。
...
こう思っていた当時の自分に「甘いぞー」と言ってやりたい...笑
人生に同じ一年なんてないんですね。
同じように生きられる一年なんて、ない。
この一年で社会情勢も常識も変わり、私を含めたそれぞれのメンバーの生活にも大きな変化がありました。
第二子を出産された方、
フルタイムでのお仕事を始められた方、
結婚された方、
引っ越しされた方、
転職された方...
私も結婚と妊娠を経験しました。
妊娠すると、体調ってこんなに簡単に崩れるものなの?
こんなに思い通りに動けないものなの?
昨年の私なら余裕でできたのに。
そんな、予想外の日々に戸惑い、
負けそうになる時もありました。
数ヶ月間、せとかわの活動もお休みをいただきました。
お休みさせてもらっている間も、どんどんプロジェクトを前に進めてくれたメンバーのみんな。
ありがたかった。
改めて、このプロジェクトは、このチームじゃなきゃできなかったと、心から思ったのでした。
自分が動けない間、「支えられている」と感じた相手は、Season2メンバーだけではありません。
Season1からずっと応援してくれていたり、イベントに来てくれたり、シートを購入してくださったりした方々です。
お手持ちのシートを桜の下に広げて、桜餅と一緒に春らしい写真を撮ってくださった方、
丘の上でシートを広げ、涼しげなレモネードを楽しむ写真を投稿してくださった方
実際にみんなで集まってピクニックをすることはできなかった。だけど、ご購入くださった方はそれぞれの場所で私たちのピクニックシートを広げて、豊かな、かけがえのないひとときを過ごしてくださっている。
その様子をSNS上で見ることができたのが、何よりの励みでした。
また今回、新作のピクニックシートを「プレゼントに」とリピート購入してくださった方もいらっしゃいました。
実際にSeason1のシートを使ってくださった上で、大切な方への贈り物として私たちのシートを選んでいただける。
この喜びは、Season2をやらなければ感じることができないものでした。
さらに、Season2でシートの予約販売を始めて、思いがけない”再会”を果たした方もいらっしゃいました。
あれは2019年の10月半ば、まだSeason1のピクニックシートのサンプルがやっと1枚出来上がったころ。
(↑当時はまだ持ち手や紐の部分も仮のものでした)
ITONAMIの島田さんにシートのご相談をするためにDENIM HOSTEL floatに伺った時のことです。
ラウンジでピクニックシートを広げていたところ、
偶然その日、DENIM HOSTEL floatに宿泊されていたお客様がシートに興味をお持ちになり、話しかけてくださいました。
実は、メンバー以外の方にピクニックシートの実物をご覧いただいたのは、この時が初めてでした。
高品質のデニム生地のB反を使い、テフロン加工を施し、デザインにもこだわったピクニックシート。
すごく良い商品ができた。
•••だけど、一般のお客様の目にはどう映るんだろう?
不安と期待で心臓がどきどきするのを感じながら、拙い言葉で初めて商品の説明をさせていただきました。
そのお客様は、ずっと笑顔で、説明を聞いてくださいました。
そして、生地の質感やサイズ感を確かめたりされたあと、
「発売されたら絶対買います」と言ってくださったのでした。
メンバー以外の方に初めて実物を見てもらって、いただいたこのお言葉。
泣けるほど嬉しくて、すぐさまメンバーに報告したのを覚えています。
ただ、Season1の実際の発売はこのお客様にお会いした約半年後。
かなり期間が空いてしまいました。
そのお客様とはSNSでつながってはいたのですが、「”発売しましたよ!!”とこちらからご連絡を入れるのはどうなんだろう?押し売りみたいにならないだろうか?」と臆病風に吹かれて、
結局直接ご連絡できないまま、Season1の販売期間が終わってしまったのです...。
あれから1年が経ち、Season2のシートを予約販売開始。
するとある日、商品購入の通知に見覚えのあるお名前が。
「•••え•••このお名前•••」
忘れようと思っても忘れられない。
初めてピクニックシートの商品説明をさせていただいた、あのお客様でした。
ずっと「いつ発売するんだろう」と覚えていてくださっていて、この度SNSで偶然見つけられ、購入してくださったそうです。
私は申し訳なさと嬉しさで胸がいっぱいになりました。
Season1の発売の時に自信を持って、ちゃんとこちらから連絡すれば良かった。
でも、お客様はあの日のことを、私たちのピクニックシートのことをずっと覚えていてくださったんだ。
直接会えた訳ではない、でも、そのお客様がシートをご購入くださったことは、私にとっては紛れもなく、”再会”でした。
Season2をやらなければ、決して叶うことのなかった”再会”でした。
————
この春、みんなで集まってピクニックができなかったこと。
心残りが無いかと言われたら、「無い」とは言えません。
そのために、みんなでここまで走ってきたのだから。
だけど、ピクニックができなかったから、このプロジェクトは、Season2は、ゴールに辿り着けなかったのか?と聞かれたら
それは、違うと断言できます。
思っていた場所とは違う場所に辿り着いたけれど、
ここから見える景色は、手にしたつながりは、あたたかくて、可能性に満ちていて、未来が楽しみになるものであると。
わたしは躊躇いながら変わってゆくけれど、
同じようには生きられないけれど、
強くいられる日も
弱気な日もあるけれど、
変わることで失うものに心囚われないで、
きっと良い方に進んでいけるって信じて、
さあ
また一歩、
踏み出そうと思うのです。
今日の書き手:やすか
瀬戸内のかわいいものをご紹介する #瀬戸内かわいい部 部長。かわいいカフェ、雑貨、旅行が好き。岡山在住
せとかわデニムプロジェクト:https://setokawadenim.theblog.me
オンラインストア:https://setokawa.theshop.jp
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