プラネテが好き。
大好きな自由学園生活工芸研究所のファブリック「プラネテ」。その秋の最新作「ビーツ」がsetoに届きました。華やかで、昔メキシコのオアハカで見た少数民族のテキスタイルにも似ています。新しい風合いの新生物が生まれてきそうな予感です。
私がはじめて自由学園のファブリックを手にしたのは、多分生まれた時です。大正時代くらいからずっと友の会の会員だった祖母からの贈り物で、「洗える動物」をいただいた時。それ以来ずっと大事に遊んでいたそうです。48年間、家のどこかに必ず自由学園のファブリック製品があります。
「プラネテ」とコラボレーションを始めてもう何年も経ちますが、毎回その
美しい柄に目が奪われます。流行でも、ファッションでもなく、ただ脈々と
受け継がれた文化がその中にあるからでしょう。私もテキスタイルデザインは何度も関わってきましたが、真似できるものではありません。
バウハウスのメンバーでもあったスイス人美術教育家ヨハネス・イッテンの「色彩論」に学び、南仏で学んだ頒布の製法を基に、以来80年以上作り続けられているのはよく知られていることです。
ですが、実はその歴史を支えているのは自由学園の女性たちです。
卒業生やそのお母様たち。自由学園で学びながら、生活の品々を作る。
テキスタイルデザインの向こう側に、その方々の家族や生活の思いが垣間見えます。実際に手がけたデザインの原画を見せていただいたこともありますが、ああ、女性はこうやって心に自然を写し取るんだなあと感心したことがあります。
そんな活き活きとした自然のストライプだからでしょうか、Setoの生き物たちにはよく合います。秋のプラネテ新種登場までいましばらくお待ちください。
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