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ギュスターヴ・モロー展のポスター
皆さんはサイゼリアに行ったことがあるだろうか。
ミラノ風ドリアとかいう、死ぬほど美味くて安いご飯がある 天才の店だ。
あくまでもミラノ「風」である。
(そこが好き)
イタリアンワイン&レストランと銘打っているだけあって、店内もイタリアン「風」のデザインになっている。
そこで見たことがあるだろう。
店内の比較的高い位置にプリントされている、ぼやっとした色合いの「宗教画」。
目が笑っていない天使や、荒い画素数は、幼いながらに「なぜこんなものを飾っているんだろう」と疑問に思っていた。
だが何か引っかかるものがあったのも事実だ。
先日、魅力的すぎて、迷いなく立ち止まり写真を取ったポスターがある。
いや写真撮るん下手か。
分かりにくいわ。
正式なポスターはこのようなものだ。
このポスターを見て「ギュスターヴ・モロー展 サロメと宿命の女たち展」に非常に興味が湧いた。
この展示の詳細は以下のサイトで確認できるので是非見てほしい。
https://www.aham.jp/sp/exhibition/moreau/
私がまず惹かれたのは、文字のフォントだ。
ちなみに私はフォントが好きで(特に日本語フォント)、大学時代は授業をサボってフォントの勉強をしていた時期もあるくらいだ。
パッとポスターを見かけて、絵よりも先に「ギュスターヴ」の文字が目についた。
中世ぽく、固いイメージのなかで、濁点の丸みがポップさを加えている。
…ような気がする。
そしてその文字に引き寄せられるようにポスターに近づくと、そこには「宙に浮いた生首」があった。
これはズルい。
興味を持たざるを得ない。
これを表紙に持ってくる所に、製作者のいやらしさを感じる。
美しい朝日の風景画でなく、宙に浮いた生首に惹かれる人間をターゲットにしているのだ。
あと全体の色味も好きだ。
ゴールドを基調とした陰鬱とした雰囲気。
ギュスターヴ・モローの作品全体の雰囲気が上手く伝わる良いポスターだと思う。
サイゼリアの壁画で満足することなかれ。
ミラノ風ドリアを食べている画面の前のあなた。
あなたですよ。
私と一緒にあべのハルカス美術館へ行きませんか。
フォッカチオを食べているそこのあなたも。
ほら、平日も20時まで開館しています。
わかめサラダのあなたもどうぞご一緒に。
ね、入館料は1500円です。
行きましょう!!
マルゲリータピザのあなたは駄目です。