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1からイラストの勉強をした話

はじめに

これは「この私がイラストの何たるかを教えてやろう」という趣旨の記事ではございません。

普段は背景メインのドット絵を描いているのですが、人物の描写も同様に向上させたかったので一か月間こもって勉強しました。この記事はその結果と過程の記録です。私の得た気付きが誰かに共有できれば嬉しいです。

過程の方はどうしても長くなってしまうので初めに結果の方をお見せします。下の画像は左が最初に描いたラフで右が最後の完成品です。

比較

比較2

もちろんラフと完成品なのでちゃんとした比較はできませんがキャラデザには大きな変化があったと思います。記事の後半で詳しく触れますが、やはりスケッチをしていると細かい特徴までデザインに活かすことができるようになりました。一回やるだけでも随分とモチーフの解像度が上がって魅力的になったのでとても効率的に感じます。また見て知っていたり、ただ考えているだけでは絵にあまり反映されないことも身をもって経験しました。他にもいろいろと気付いたことがあるので過程を追いながら記していこうと思います。ぜひお付き合いください。

(1枚目。5/30~6/1)

勉強を始めるきっかけは珍しくキャラクターを見せる構図のドット絵を描こうとしたときに起きました。キャラクターデザインの案が出てこないのでラフから一向に進まなかったのです。

一から勉強したというのはキャラクターデザインをググって概要を確認するところからでした。物語や世界感、人物像に沿って内面までもデザインすることなどとありましたがそこはググれば出てくるので割愛します。

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これが最初の一枚目です。

いいキャラデザにはいい物語があるらしいと学びました。しかしいちいち細かく物語からデザインしていては何年あっても終わらないと思ったので、現実のファッションを参考にスケッチを始めます。現実の服はたくさんの人が着るので普遍的にかっこいい要素が隠れているのではと思ったからです。そうしてスケッチをしながらいろいろなファッションに目を通していきました。ですが漠然とかっこいいファッションをスケッチしていても身になった気がしません。そこでキャラクターをメインに描かれているイラストを漁り、どこがどう良いのか具体的に魅力を洗い出すという方法に切り替えました。

(2枚目~17枚目。6/2)

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モザイク1

モザイク2

著作権的にモザイクをかけていますが、とにかく気付いたことをガツガツ書き込んでいきました。するとそれぞれに傾向やこだわりが見えてきて楽しく進められた気がします。この方法は得られることが多い印象がありました。今後も定期的に続けていきたいです。またこの時、キャラデザについて参考になるものがないかyoutubeや他のwebメディア、メイキングを乗せた同人誌なども漁っていきました。私が今回参考にしたおすすめをこの記事の最後に載せておきます。そうしてある程度絵を調べてみたので実際に描いていくことにしました。

(18枚目、19枚目。6/3)

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そうしてできたラフがこれです。惨敗です。キャラクターに対しての解像度が上がっておらず愕然としました。そこで一度しっかりとキャラクターをデザインしていくことにしました。

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ファションを調べているときにFuture Workwearという概念があると知りました。ちょっとサイバーな作業着に魅力を感じたのでこの方向性で考えていきます。しかしこれと言って特徴も魅力も出ず、クオリティが出ませんでした。原因を考えるもあまりピンと来ず、詰まります。

(20枚目。6/4)

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キャラデザが全くよくないことに絶望してセンスについて疑問に思い始めました。なので学生時代買わされたセンスについての本を読み始めます。半分現実逃避です。自己啓発っぽいなーと思っていた本ですが再発見できることは多かったです。アンチ技術も偏っていると思うので技術もセンスも磨いていきたいなと思いました。(小並感)

(21枚目、22枚目。6/5)

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もう一度キャラデザに挑みました。前回の失敗はキャラクターの特徴を伝える小物が少なく、情報量に乏しいことが原因だと考えました。今回は庭師の設定に添うようにいろいろと試行錯誤をしています。和の要素を取り入れてみたり、小物を増やして少しでも分かりやすくしました。しかしここで服や小物類に対しての解像度が低いことに気付きます。そこで特に重要そうなモチーフを3つに絞ってスケッチしていくことにしました。

(23枚目。6/6~6/9)

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圧力噴霧器のスケッチです。以外とデザインチックでかっこいいものが多いことに驚きました。武器っぽくてかっこいいですね。

(24枚目。6/8~6/10)

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靴のスケッチです。長靴、作業靴、登山靴があります。左上が最初に描いたもので、右下が最後に描いたものです。描いていくうちにわかりやすく慣れてきて1つにかかる時間も短くなりました。普段知っていたり考えていたりしても、手を動かさないと実際のクオリティに落とし込みにくいんだなあと改めて感じました。

(25枚目。6/10~6/12)

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作業アクセサリー類。マキタとDeWALTです。このごつごつしたディティールがかっこいいです。3つそれぞれスケッチが終わったのでいよいよ1枚本番の絵を描いていこうと思いました。普段ドット絵を描くときはあまりラフを多く描きませんが今回はよく練っていこうと思います。

(26枚目~30枚目。6/12~6/13)

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普通にラフを描いています。背中の噴霧器を見せる方向でなんとかバリエーションを考えました。そうしてラフを決めて、人物像や背景もそれとなく決めていざ本番です。

(31枚目。6/14~6/24)

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そうして出来上がったのがこれです。現状での全力です。少しサイバーな作業着と植物は私のお気に入りのテーマなので今後も突き詰めていきたいと思いました。武器っぽいけど武器じゃないものは様々ありますがどれも魅力的ですね。

反省

一工程づつ確認しながら進めていった結果、制作に丸々10日間もかかってしまいました・・・。いらない作業や効率の悪い作業が複数ある気がするので次はそれを削いでいきたいと思います。それと線をもっと崩す予定だったのに整えすぎてしまったことも反省点です。一工程を丁寧にやることが裏目に出てしまいました。安っぽい印象の線になってしまったので次は魅力的な線について簡単な習作をして、作業工程に組んでいけたらいいなと思います。構図も次は見せるところとそうでないところの描きこみ量を適切にコントロールしていきたいです。

一か月全体を通しての反省は無駄な丁寧さがあったことだと感じました。ただ丁寧なだけでは効率が下がることを身をもって体験した気がします。何事もすぎるのはよくないですね。

完成品が1枚できたので次は完成品同士を比較していきたいです。最終的に1年でどれくらいの変化が起きるのかを見るアレをやりたいですね。

おすすめの参考資料

FIGURINE by kannnu

さいとうなおき

北原ユシキ/画景-kakkei-

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