第90回:お絵描きノート:ブラシの編集:合成モード:ソフトライト(SVG);カスタムブラシを作ってみる(その4)
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第90回:お絵描きノート:ブラシの編集:合成モード:ソフトライト(SVG);カスタムブラシを作ってみる(その4)
口上
今回のお題はソフトライト(SVG)です。何と言ってもソフトライトモードはまったく自分にとって新しい事柄でしたから、どのようなモードでその特色が何であるかを理解するのに時間がかかりました。また、マニュアル部類を読んでもさっぱり内容に見当が付きませんでした。そのような状況では実際にソフトライトモードで色を塗って、そのモードにどんな特色があるかを試すしかないことになりました。
そして、それらの結果を図表に示していますが、大きな特色としては以下の通りになります。
1.ソフトライトモードの絵はその名前のごとく全体的に柔らかく明るいタッチになります。
2.ソフトライトモードでは基本的に先に塗った原色の上に他の原色を塗り重ねることができません。
3.その中で黒(#000000)と白(#fffffff)は他のすべて色より優先される色になります。つまり、黒や白で描画すれば、描線上をどんな色でも塗りつぶす事ができないので、冒頭のサンプルの絵のように最初に描いた黒の描画線はその後に塗りを加えてもはっきりと残ります。
4.そのようなモードなので原色を塗り重ねる時には不透明度を落したり、「エアスプレイ」のブラシで塗り重ねることなども描画する方法です。
図2:ブラシの編集:合成モード:③ソフトライト(SVG
)
図2‐1:RGB色相環
① 赤 red #ff0000
② オレンジ orange #ff8100
③ 黄色 yellow #ffff00
➃ 黄緑色 Chartreu green #81ff00
⑤ 明るい緑 lime #00ff00
⑥ 若葉色 spring green #00ff81
⑦ シアン cyan #00ffff
⑧ 空色 Azure #0081ff
⑨ 青 blue #0000ff
⑩ 菫色 violet #8100ff
⑪ マゼンタ magenta #ff00ff
⑫ 薔薇色 rose #ff0081
図2‐2:三原色(RGB)とソフトライト(SVG)
塗りの順番:
・赤→青→緑
・青→赤→緑
・緑→青→赤
図2‐3:補色の組み合わせとソフトライトモード
①赤と⑦シアン
②オレンジと⑧空色
③黄色と⑨青
➃黄緑色と⑩菫色
⑤緑と⑪マゼンタ
⑥若葉色と⑫薔薇色
図3:ブラシ編集:合成モード:③ソフトライト(SVG):色の比較
図3‐1:ソフトライトモード:色料の三原色
③黄色と⑦シアンと⑪マゼンタ
図3‐2:ソフトライトモード:RGB色相環と白と黒の関係
・RGB色相環の12色を互に少し塗り重なるように①~⑫の順番で塗ってみると図のようになる。色によって塗り重なることで色が変わる場合もある。
・白と黒と交互に図の様に四角形に塗り重ねると先に塗った色の上を塗りつぶす事が出来ないことが分かる。
・黒の枠の次に白の枠を塗り、その後にそれぞれの色の線を描画しましたが、図のような結果です。
・黒の枠を先に塗ってから白の枠を塗った場合と白枠を先に塗ってから黒の枠を塗った場合の違いです。
図4:ソフトライトモードとグレイスケール
図4‐1:黒から白のグレイスケール
・左右に黒と白を塗ってその間を互に少し重なるように、図の様に黒に近い灰色から白に近い灰色まで段階的に塗って行くと、隣の色と重なる部分が中間色の灰色(50%)を境に黒に近い灰色ではより黒く、白に近い灰色ではより白くなることが分かる。
図4-2:ソフトライトモードとウェブ用色見本
・図は先ずウェブ用色見本のすべての色を上から下へ順番に塗り重ねてから、その後に黒から白に近い灰色の線を同様に上から下に塗り重ねた結果です。