No.07【配布前に先取り】神社にもっと行きたくなる話
こんにちは。天野です。
コチラのnoteは少しご無沙汰しておりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
気が付けば今年も4月。ついこの間2023年になったばかりだと思ったのに、もう1年の四分の一が終わったなんて!
驚きと、ちょっとした怖さを感じています。
さて、現在隔月でお届けしている世田谷十八番、次は3月28日発行のNo.07となります。
今回の先達は、太子堂八幡神社の宮司である畑中一彦さん。お忙しい中、たっぷり2時間もお話してくださいました。畑中さんの生き様をぎゅっと詰め込んだ、読み応えのある内容となっておりますので、是非お手に取ってくださいね。
そして、今回私がお届けするのは配布前の先取り記事。もう配布が始まっているんじゃないの?という声は華麗にスルーさせていただき、紙面に入りきらなかったこぼれ話などをお届けできればと思います。
光冨さんの氏神さま、違うよ
畑中さんから「氏神神社」のお話がありました。
「氏神」という言葉は聞いたことがある方も多いでしょうか。
「氏神」はその地域全体を守る守護神、「氏子」はその地域に住む人たちのこと。
氏子地域の大切な財産である神社を管理し、氏子の皆さまの繁栄や安泰を願うことが宮司の務めであり喜びでもある。
そう話す畑中さんの顔はとても穏やかで、でも堅い意志と長年背負ってきた重責も透けて見えるようで。話を聞いていた十八番メンバーは誰しもが「畑中さんが守る太子堂八幡神社は素晴らしいな…」と心が洗われるようでした。
と、ここで。我らが十八番PR・光冨さん、「実は…」と話し始めました。
太子堂八幡神社が氏神さまなので、年始には毎年ご挨拶に伺っているとのこと。
住んでいる具体的な地域を聞かれたので光冨さんが伝えると、畑中さんが言いました。
「そこの氏神は、うちではないですね」
誰のことも拒まないのが神社
10年以上もこの神社を氏神さまと信じて疑わなかった光冨さんは絶句。その顔を見て、失礼ながらちょっと笑ってしまいました。
光冨さん、ごめんなさい。
今までのご挨拶は意味がなかったのか…。落ち込む光冨さんに対し「いやいや、そんなことはないですよ」と微笑む畑中さんの笑顔は優しい。
地域の人に崇敬の念があるかないかに関わらず、氏子をお守りするのが神社。
氏子であるかどうかに関係なく、全てをお守りするのも神社の役目。
だから、どこの神社にお参りしても問題ないそうです。
「これからもいつでもお参りに来てください」と言われ、嬉しそうな光冨さんでした。
よかったよかった。
もっと気軽に神社へ足を運んで欲しいという畑中さんの「神社は誰も拒まない、全てを受け入れる存在」という言葉が印象的でした。
兎にも角にもウサギはかわいい
神社に放置されていたウサギを飼ったのが始まりとなり、家庭の事情で飼えなくなったウサギを引き取ったり、ペットショップに長くいるウサギを放っておけずに購入したりで、いつしか『ウサギ神社』と呼ばれるようになりました。
インタビューに伺った日は3羽のウサギが。白ウサギのハッピーちゃんは手水舎の横に、茶色ウサギのチャムちゃんとブーブーくんは社務所の横にいます。
ハッピーの小屋の奥にはニンジンが植えてあって、ご飯の時間になるとここのニンジンを抜いてウサギちゃんたちにあげているそうです。採れたて野菜を食べられるなんて、最高に幸せですね。
ウサギのお世話はご近所さん
このウサギちゃんたちをお世話しているのが、まりこさん。世田谷十八番創刊号でインタビューした先達、LaBorsa雲野さんの奥様です。ウサギを飼い始めた時たまたまその場にいて、「では、あなた」と畑中さんに指名されたのがまりこさんでした。
何年もの時を経てウサギちゃんが代替わりをしても、特別なことがない限り毎日朝晩お世話をしているそうです。まりこさんの使命感もすごい。
まりこさんはチャムちゃんのことを、「ウサギ界の加賀まりこ」と評していました。
理由を聞いても「だってね、もう振る舞いが加賀まりこさんなのよ〜」とのこと。
毎日共に過ごすまりこさんだからこそ感じるものがあるのでしょう。
インタビューから約1ヶ月後。
神社へ伺うと、ラッキーちゃんと名付けられたウサギが増えていました。この子はどうしたのかと聞くと、畑中さんがペットショップで購入したと。
えー!と驚きましたが、それが畑中さんであり、この神社が皆から愛される所以である気もします。
まぁ、4羽をお世話するのはまりこさんですけどね。
もっと気軽に神社へ行こう
私はもともとこちらの神社に何度か伺ったことがありましたが、今回お話を聞いたことで、改めて大好きになりました。そして、宮司さんという立場の人がどんな気持ちで神社を守り、私たちが平和に過ごせるように日々祈ってくださっているかを知るきっかけにもなりました。
とにかくたくさんの人に神社へ足を運んで欲しい。
神社で深呼吸をして元気になって、次へ向かう活力にして欲しい。
そんな畑中さんの想いがたくさんたくさん詰まったインタビューでした。
インタビューも写真撮影も終わった後。少しホッとした表情に戻った畑中さんが奥様の信子さんに話しかけていました。
「信子さーん、もうすぐ出かけるから何でもいいのでお昼ご飯作ってくれる〜?」
いつも使命を感じて過ごしている畑中さんのほんの一瞬安らげる場所が、信子さんやウサギちゃんの前なのかもしれないなと思ったのでした。