変わっているってこんなにも素晴らしい [TOKYO あ〜あ BOOK FAIR 2023]
こんにちは、天野です。
もうかなり時間が経ってしまいましたが、9/23〜24の2日間、三軒茶屋で行われたTOKYO あ〜あ BOOK FAIRに参加しました。
これがどんなイベントで、世田谷十八番はなぜ参加したのか。
などの詳細は、よしえ氏が書いた1つ前の記事をご覧ください↓↓
当イベントで世田谷十八番ブース責任者となったよしえ氏。紙面を飾るディスプレイを一から考え、2日間とも最初から最後までブースに立ち続けました。
冷やかし程度に遊びに行くと言った私に「冷やかし、ダメ、ゼッタイ」と強くNGを突きつけ、結局私を2日間丸々ブースに立ち続けさせた、もとい、共に戦い抜かせてくれた良き相棒です。
でも、そのおかげで最高の時間を過ごすことができました。
一言で表現するならば、変な人たちにいっぱい会った!
それなりに人生経験を重ね、様々な趣味嗜好の人に会ってきたとは思っていたけれど。まだまだ自分の人生でかすりもしていない素晴らしき変人が山のようにいることを知った2日間でした。
ちなみに、ここで使っている「変」は120%良い意味です。
個性豊かでマニアックで、自分の道をひたすらに突き進む、とても面白く魅力的な人。
そんな意味合いなので、その旨ご了承くださいね。
ごく一部ですが、ブックフェアで出会った方々をご紹介していきます。
マムシくん という漢方家 [KAMPO TAKEDA]
まずは、初日にお隣のブースだった謎の青年・KAMPO TAKEDAさん。
なぜだかわからないけど、よしえ氏と私の変人感知センサーがバチっと働きました。
挨拶がてら「何を出すんですか?」と聞くと。
「マムシコーラとマムシジンジャエールです」と答えたのも束の間、「あ、マムシ見ます?」と言ってものすごい笑顔で取り出してきました。
イベント中、この「あ、マムシ見ます?」を何度聞いたことでしょう。
よしえ氏と私は「またマムシ見せてるよ…」と何度囁きあったことでしょう。
私は途中から『マムシくん』と呼んでいました。初対面なのにごめんなさい!
でも彼は毎度、何のためらいもなく「は〜い!」と返事をしてくれました。なんていい人。
2日間、漢方愛?マムシ愛?が滲み出る濃い笑顔と、とにかく癒されるお人柄に惹かれた多くのお客様がマムシくんとの東洋医学トークを楽しんでいました。
イベントの最後に勇気を出して購入したマムシコーラ、美味しかった!
そして、私はこのイベントとこの記事で「マムシ」という言葉を一生分言い切った気がする。
☞ KAMPO TAKEDA instagram @kampo_takeda
秘密をセメントで固めて売る人 [木村りべか]
配置換えが行われた2日目にお隣のブースだったのは、人の秘密を売るアーティスト・木村りべかさん。『ひみつ屋』として活動されている女性です。
何を売っているのか聞くと、瞬きもせずに目をまっすぐに見つめ、静かな声で「人の秘密をセメントで固め、オブジェにして売っています」と言われました。
よしえ氏も私も、一瞬固まりましたよ。
私たちが理解したところでは、木村さんは秘密を売る人と買う人の仲介人的な立場。
自分の秘密/人から聞いた秘密/キャッシュカード番号など、内容は何でもOK。
そのオブジェをいくらで売るか、取り分をどう設定するか、それも売る人の自由。
秘密の内容は木村さんも知らず、売る人と買った人だけがその秘密を知ることになるのだとか。
これは『人の秘密を責任持って預かり、買い手に渡す』というアート活動だそうです。
そして、秘密を固めたオブジェの横には、可愛らしいワンちゃんのZINE(冊子)が売られていました。
これは「その辺にいる犬の写真を集めた写真集」
「犬がお好きなんですね」と聞くと「いえ、犬は好きではありません。犬を可愛がっている人を心から尊敬しているだけです」との答えでした。
・・・なんとまぁ。
私はこの日、自分が見てきた世界の小ささを痛感しました。
そして今、木村さんの爆発的な面白さをうまく伝えきれない自分に一抹のもどかしさを感じてもいます。
だからって、こんなありきたりな言葉で申し訳ないけれど、最高に変な人!
アートたるものの深淵を突きつけられた感覚でした。
よしえ氏も私も、木村さんが不在の間は代理で接客しちゃうぐらい、秘密のオブジェについて詳しくなりましたよ。
☞ 木村りべか Homepage Ribeka Kimura
Instagram @himitsu_yatai
X(旧Twitter) @himitsu_yasan
この人はいつだって変わっている [アリク兄さん]
さてさて、今度は我らが兄さん。
先日インタビューさせてもらってから↓、すっかり仲良くしてもらっています。
この日はSANCHA HAVE A GOOOD MARKET!!!という大人気イベントも同時開催されており、兄さんはそのマーケットの出店者。
兄さんが「せっかく同じ場所でイベントに出るなら、人が行き来する仕掛けとかしてみない?」と声をかけてくれたので、こんな企画をしてみました。
兄さんの言葉を借りると、今日の一言は『上から言葉をおろして』書いてくれるのだそう。
顔の広い兄さんは、自分のお店で硴を売りつつ、色んなお店に顔を出しつつ、カードを出されたら言葉をおろして書く。というオペレーションなので、ハッキリ言って大変 だったのだとか。
でも、達筆な兄さんからのお言葉はそのまま神棚に飾れそうだし、きっと皆様へご利益をお配りできたことでしょう。
「言葉は案外すぐに降りてくる」そうですが、我らが十八番のPR・光冨の時だけは全然降りてこなかったと言うオチも、今となっては良い思い出。
最後には、今の光冨にぴったりな素晴らしいお言葉をいただけたのでした。
☞ アリク instagram @ariku2014
ブックフェアの主催者は癒し系 [橋本太郎]
お次は、橋本太郎さん。このイベントの主催者であり、早稲田ストアルーム『いい』のオーナーで、かつ「泣ける過去問」の制作者でもある偉大なグラッフィックデザイナー。
なんだけど、完全なる癒しキャラ。
ちょっぴりいかつい見た目で、世の中を斜め65度ぐらいから見ていそうな、かなりのニッチ路線のものを提供しつつ。穏やかで少し照れ屋で、いつもちょっと歯にかんだ笑い方をする可愛らしいお方です。
十八番ブースに用意していた和太鼓に大人で唯一食いついてくれて、その場で楽しそうにたたいてくれた方でもあります。
太鼓をたたく自分に恥ずかしくなって周りを見渡し、そんな自分を誰1人見ていなかったと言う、一度で二度の恥ずかしさを味わっていらっしゃいました。
よしえ氏と私はそんな太郎さんの姿に癒されっぱなしでしたよ。
☞ 橋本太郎 instagram @taro_hashimoto
ストアルーム『いい』instagram @storeroom_ii
正真正銘のナイスガイ [niceguy菊池]
続いての菊池宏和さんは、ナイスガイ編集部で太郎さんと一緒に「泣ける過去問」を作っていらっしゃる方。
様々なイベントでお顔を合わせるものの、いつも挨拶程度でそんなにしっかりとお話したことはなかったのですが、カメラを向けた瞬間にこの笑顔。
こんな一瞬で人の心を鷲掴みにする笑顔あります?
次にお会いした時は、もっといっぱいお話しよう。
ちなみに、こちらの「泣ける過去問」、よしえ氏のご主人が購入し、本当に泣いたとのこと。
「泣ける過去問」がすごいのか、よしえ氏のご主人がある意味すごいのか、真意の程はわかりません。
皆様、是非お手に取って真相をお確かめください。
☞ ナイスガイ編集部 instagram @niceguy_staff
いつか私も描いてほしい! [木下ようすけ]
最後の木下ようすけさんは、ずっと会いたかったイラストレーターさん。
高円寺にある食堂の壁に描かれた絵があまりに素敵でファンになり、まさかのこの場で初対面。
似顔絵に加えて、その人を見てふさわしいと思う調味料も表現する、調味料似顔絵を描かれています。高円寺のお店に一緒に行った友人が同じく木下さんのファンになったので、その友人の誕生日プレゼントに調味料似顔絵をオーダーしました。
あぁ嬉しい。自分で言うのもなんだけど、なんと素敵なプレゼントでしょう。
2日目の夕方、あと数分でブックフェアが終わると言うタイミングで木下さんを見つけ「まさかお会いできるなんて!」と興奮する私。
「昨日からずっとここにいましたけどね」と苦笑いする木下さん。
いいんです、そんな会話が交わせるだけでも嬉しいのですから。
いつか私も描いてもらいたい。私はどんな調味料になるんだろ。
木下さんが、その人の何を見て何を感じて調味料のイメージをおろしているのか、ものすごーーく気になる。
☞ 木下ようすけ Homepage yousukekinoshita
instagram @kinoyoyoyo
結局は類友かもしれない
こうして、素晴らしき変人にいっぱい会った2日間のブックフェアは幕を閉じたのでした。
こんなことを書きながら、ど派手な緑色のはっぴを着て丸2日過ごしていたよしえ氏と私も、同じような目で見られていたかもしれません。
特によしえ氏は、緑のはっぴに首から太鼓をぶら下げ、叩き鳴らしながら会場中を歩き回っていたのですから。
でもこのはっぴのおかげでたくさんの人に話しかけてもらえた気がするし、私も世田谷十八番の鎧をまとったような気になって、臆せずに色んな人と交流できた気がします。
この2日間、本当に楽しかった!
自分の好きな道を自分なりのやり方で 突き抜け突き進む人たちのエネルギーは、明るさに満ちていてとても幸せな空間でした。
まだまだ紹介したい人たちはたくさんいるけれど、今回はここまで!
またお会いしましょう。
そうだ。会場にいるにも関わらず、ほとんどブースに立つことのなかったこの二人のこと、最後にそっと晒しておこうっと。