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保護者の声:リーダーシップを育むために


ボーイスカウトを知ったきっかけ

もともと大学時代に教育学を専攻していたことと、大学生時代に日米学生会議という国際交流を行う団体で活動していたこと、さらにリーダーシップ育成を支援するNPOの代表経験、また外資戦略コンサルティングファームで働いていることから、以下のように考えていました

  • 自分の子どもには自分の人生を自分らしく生きてほしい

  • そのためには(今までもこれからも)「リーダーシップ」が最も重要

  • 本人の資質はもちろん、幼少期から異質な集団の中で過ごし、リードならびにフォローする機会があるかどうかによって「リーダーシップ」は育まれる

そんなある時、知り合いの子どもが自分で留学先を調べて海外留学し、厳しくも楽しい環境の中たくましく育っている様子を知り、その子が昔からボーイスカウトの活動をしていたことが深く関係しているなと思いました。

海外で行われるイベントに参加して世界のスカウト仲間と触れ合う経験なども、ぜひ将来子どもにひとつの選択肢として考えてもらえればと思い、子どもにも体験してみてほしいと思いました。

また自分は地方の出身で、それこそ山の中があそび場のような環境で育ったのですが、公園などに恵まれているとはいえ、東京で自然を舞台にした学びの機会が「集団×定期的」にあるのは他になかなかありませんでした。

加えて、東京での受験事情に疎いこともありいろいろ調べる中で、大学入試に占める総合型選抜の増加や、その傾向を踏まえた私立/公立の中高一貫校がより体験型学習、自律的なキャリア思考などに注力していることからも、よりリーダーシップが求められるようになることはほぼ自明であり、早めにそのような機会に触れることの重要さもひしひしと感じていました。

いつ、どのようにして入隊したのか

上の娘が小学1年生の5月に羽根木公園で行われたビーバー体験集会に参加し、次の活動の際に正式参加しました。

今思うと、年長の後期から参加して、年度の最初(4月)から入っておいた方がよかったかなと思います。正式な入隊式は4月に行われるので、子どもの気持ちもそのタイミングで変わると思いました。

活動の中で感じた意義

子どもについていえば、とにかく幅が広がった、ということに尽きます。

  • 学校や塾、英語学童などとは異なる「多年代×集団×定期的」なコミュニティに属することで、多様なコミュニケーション機会が増えた

  • 募金やゴミ拾いなども含め、地域に目を向け、これまでとは質的に異なるかかわりを感じられるようになった

  • カブスカウトになってからはチャレンジ章のために毎日子ども新聞の天気図を切り抜くなど、目的意識をもって何かに取り組む機会ができた

ボーイスカウトというと野外学習、ということでもちろん野鳥観察や川場でのストーンペインティングなど自然との触れ合いも多々あるのですが、それよりも”単なる友だちとも違う、継続的な人や社会とのかかわり”が増えたことのほうが意義があると感じています

もう一つは、子どもの活動に同行する中で(ビーバースカウトだと保護者も同行します)、自分自身も同じように地域社会の活動に触れる中で、これまでは見えなかったものや、仕事も含め非常に参考になる経験ができていることが印象的です。これはもともと想像していなかったことですが、民間/行政両方の経験がある自分から見ても、新しい視点を得られたと実感しています

たとえば赤い羽根共同募金。街頭で募金を呼び掛ける姿を見たことのある人も多いと思いますが、募金や寄付をしたことがある人は多くても、自分が募る側に立つ、それも不特定多数の人を相手にする経験を持つ人はそこまで多くはないのではないでしょうか?
こどもと一緒に呼びかけるわけですが、最初は蚊の鳴くような声だった子どもたちが、親を含めた大人の呼びかけにつられて徐々に声を出すようになり(半ば張り合う、というかゲーム感覚というところもあるかもしれませんが)、最後にはしっかり声をあげるようになります。まさに啐啄同機、親も含めた周囲のかかわりで起こるこうした小さな変化、経験がひとつの醍醐味だと感じます。

こんな方におススメ

もちろん子ども自身の意志が何より大切だと思いますが、「リーダーシップ」という観点から子どもに経験を積ませたい、と考える保護者の方にはおススメです。

スカウトには「奉仕の精神がいきづいている」と感じる機会がとても多いのですが、このGiveの精神がリーダーシップとも密接に関連していると感じています。最近の言葉で言えば”サーバントリーダーシップ”、つまりまず相手に奉仕(Give)し、それから相手を導くという考えそのものですね。

逆に「明確に何かのスキルを身につけさせたい」「最短距離で効率よくやりたい」と考えるのならば、より特化した別の機会を考えたほうがよいような気もします。

また、カブスカウトになってくると子ども自身でいろいろと計画を立てなければならないため、保護者自体が「任せたい」「決めてほしい」といったスタンスよりは、「時間もかかるし失敗もあって大変だけどじっくり取り組んでみてほしい」くらいのほうがストレスなく向き合えるのかなと思います。

あとはキャンプでお米の炊きあがりがイマイチでもいい経験だと思える方ですね!

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