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コロナの先の未来を描き、熱意行き交った事業審査会を終えて〜審査員コメント集

2021年4月に応募をスタートした地域連携型ハンズオン支援事業「SETA COLOR(せたカラー)」。短期間にもかかわらず、全152事業者の方々からご応募をいただき、6月末にオンラインでの審査会を無事終えました。

オンライン開催でZoom越しに様々なドラマが繰り広げられた、丸3日間に及ぶ審査会。審査員の間には、静かに感動が広がっていました。

審査を通過した事業者の方々のお知らせはもう少し先になりますが、まずは審査会を終えたばかりの審査員の声をお届けします!

※運営の都合上、発言者の個人情報や写真は控えていますが、どの発言も参加審査員の言葉の記録です

[ヘッダー写真:阿部 高之]

●審査の過程で見えた現場のリアル

▼新型コロナの影響
「コロナの影響の深刻さは報道で見聞きしていたが、確かにしんどい状況の事業者もいれば、そうでもない方もいて、二極化していることを実感した。

一方、深刻な状況でも前向きに取り組む様子に熱意と活力を感じた。SETA COLORの意義を感じ、いかにハンズオンを確かに実行していくかが今後の肝になると感じている」

「これまで堅実にやってきた商売がありながら、勇気をもって次のフィールドに挑もう、積極的に変化しようとしていることに感銘を受けた」

「これまであらゆる事業者を見てきたが、一般的な審査よりも深い内容や質問に向き合い、応募した方がこんなにいたことに驚き。コロナ禍をどう駆け抜け、どんな未来を描こうとしているかが伝わり感動した」

▼ローカル事業者
「まだ自分の知らない世田谷がまだまだ無限にある、既知のことの何万倍も知らない世田谷が広がっているという気づきに、今後も世田谷に関わるうえでの刺激やワクワク感を覚えた」

「幅広い視点と発想でビジネスの種を探し、自分たちの新たな強みを見つけにいく姿勢が、書類でも面接でも伺えてとてもエキサイティングだった。

役所での仕事においてビジネスも公益性も考えることはあるけれど、それらは独立しがちで繋がりにくい。人の役に立ち、ビジネスとしての利益も出し、社会のためにもなる事業がこれだけある現実を審査で知ることができた」

▼行政による「ハンズオン支援」の可能性
「短期間であることや応募資料の内容・深さを鑑みると、153件という応募数は衝撃的。ハンズオンがどれほど効果的かは不安があったが、プロの目が欲しいというニーズの多さを感じた。補助金だけじゃない、専門家やコンサルなどの支援の可能性を感じた」

「想いは大事だが、想い先行すぎる方もいて、せっかくの想いとアイデアを形にするためにも『これはなんとかしないと』と思った。早速ハンズオンのやりがいを感じはじめている

●SETA COLORへの期待

「事業者自身や事業自体がどれほど盛り上がっていくか、区や区民にどんな影響を起こせるかに期待している」

「さまざまな発想をもつ事業者に伴走者として専門家がつくことで、新たなプロジェクトが生まれることに期待し、いよいよ始まることが楽しみ」

「事業者と専門家、事業者同士のコラボレーションにまで発展したら最高だ。そうでなくとも、支援したプロジェクトが将来的にさらに多くの事業者を巻き込み、発展したらうれしい」

●審査員ではなく、個人として感じるSETA COLOR

「事業者と専門家、事業者と事業者、行政と事業者のつながりの効果を見てみたい」

「採択はゴールではなくスタートなので、一緒に盛り上げていけるように私自身も今度は伴走者の一人として頑張っていきたい。採択されなかった方も引き続き今後なんらかの挑戦をしていくと思うが、できることなら彼らへの支援やフォローができる仕組みも考えてみたい」

「障害・福祉の取り組みはカテゴリ内で独立しがちだが、産業の視点からのアプローチによって、いつもと違う拡大・発展が起きそう

「何かを拠点にSETA COLORのコミュニティなり勢いが拡がり、エリア全体にそれが伝播することで盛り上がるビジネスが起きることに期待したい」

「想いとやる気を前にして、思わず個人として出資したくなるくらい支援したくなった」

●事務局より

審査会を経て、事務局メンバーにも感想をインタビュー。どんな人に来てほしいかを考え、プログラムを設計し、募集し……とSETA COLORの運営をしているメンバーの一部の声もお届けします。

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▼吉田亮介(三茶WORK共同代表)
「いろんな人が関われば関わるほど、このプログラムはおもしろくなるのではと感じています。これまで全く接点のなかった事業者と専門家(戦略パートナー、専門パートナー)がつながることで、これから何が起きるかが楽しみです。

今回の審査を運営しながら思ったのは、この審査会に地域の人が参加したらどうなるか?ということ。地元の人が、事業者のプレゼンを見て『その事業いいね!応援したい!』と思ったら何かしらの支援をする……例えば、地域の人の出資で地域の事業者の挑戦が前進する仕組みができたら、おもしろいと思いませんか?」

▼中平麗華(フリーランスマーケター)
「『SETA COLOR』という名称を考える段階から参画していたから、プレゼンで初対面の方が『SETA COLOR』と口にする度に感動していました(笑)。そして、世の中にもっと届くべき事業がこんなにあることを実感しました。採択の有無にかかわらず、事業者さんを知った以上、どの応募事業者さんもみんな応援したいのが本音。もっと広がってほしい事業ばかりです。

世田谷にこんなにおもしろいことをしている人たちがいると知って、関係人口を増やしながら長く住み続けたい街だなぁと改めて感じました」

▼世田谷区 経済産業部商業課メンバー
「こんなに多様な事業者がいることに気付ききれていなかったことを、まず反省しました。同時に、皆さんをどう支援するかより具体的に考えるきっかけになりました。

事業者の頑張りが、知り合いの方やコミュニティにも波及していくことに期待しています。今後SETA COLORのアウトプットを広報して、SETA COLORのネットワークや動きを広げていきたいです。そして……行政も、もっと地域の皆さんと一緒に働きたい気持ちになりました!」


構成・文=原口さとみ(SETA COLOR運営事務局)


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