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SIerと受託開発の違いって何?システム開発の現場を分かりやすく解説!
「SIer」と「受託開発」。システム開発の現場でよく聞く言葉ですが、その違いを明確に説明できる方は意外と少ないのではないでしょうか?この記事では、IT業界初心者の方でも理解できるように、SIerと受託開発の違いを徹底的に解説!さらに、有名なSIerの情報も追加しました!
1. SIerってどんな会社?
SIer(System Integrator)は、お客様のビジネス課題をITシステムで解決するプロフェッショナル集団です。「システムの企画から運用まで全部お任せ!」というイメージでOK。具体的には、以下のような業務を行います。
コンサルティング:お客様の課題をヒアリングし、最適なシステム構成を提案
システム設計:システムの全体像を設計し、必要な機能や性能を定義
開発:プログラミングを行い、システムを構築
テスト:システムが正常に動作するか検証
導入・運用:システムをお客様の環境に導入し、運用をサポート
保守:システムを安定稼働させるためのメンテナンス
つまり、SIerはシステムのライフサイクル全体に関わる、頼れるパートナーなのです。
2. 受託開発ってどんな契約?
一方、「受託開発」は「お客様から依頼を受けてシステムを開発する」という契約形態を表します。つまり、「こういうシステムを作って!」という依頼を受けて、そのシステムを開発するのが受託開発です。
3. SIerと受託開発の関係性
ここで重要なのは「受託開発を行っているのはSIerである」ということです。SIerは様々な事業を行っていますが、その中でも主要な事業の一つが受託開発なのです。
例えるなら、
SIer:総合建設会社(家全体の設計・建築を行う会社)
受託開発:建築請負契約(家の建築を依頼する契約)
総合建設会社は、様々な種類の建築請負契約を結び、家を建てていますよね。それと同じで、SIerは様々な受託開発契約を結び、システムを開発しているのです。
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4. 有名なSIerをご紹介!
SIerには様々な規模や得意分野の企業が存在します。ここでは、特に有名なSIerをいくつかご紹介します。
NTTデータ:国内最大手のSIerであり、公共分野や金融分野など幅広い分野で実績があります。グローバル展開も積極的に行っています。
NEC:通信インフラに強みを持ち、官公庁や通信キャリア向けのシステム開発で実績があります。近年はAIやIoT分野にも注力しています。
富士通:ハードウェアとソフトウェアの両方に強みを持ち、製造業や流通業向けのシステム開発で実績があります。
日立製作所:幅広い事業を展開する総合電機メーカーであり、その中でITソリューション事業も展開しています。社会インフラ関連のシステム開発で強みを持っています。
野村総合研究所(NRI):金融分野に特化したSIerであり、証券システムや銀行システムなどの開発で圧倒的な実績があります。コンサルティングにも強みを持っています。
これらの企業は、それぞれ得意分野や強みが異なり、様々な顧客のニーズに対応しています。
5. SES営業はこの情報をどう活かす?
SES営業(System Engineering Service営業)は、技術者を顧客企業に派遣するビジネスです。SIerと受託開発の関係性を理解することは、SES営業にとっても非常に重要です。
顧客のニーズを的確に把握:顧客(多くの場合SIer)がどのようなプロジェクトを進めているのか、どのような技術者を求めているのかを理解するために、SIerの事業内容や得意分野、受託開発の規模などを把握する必要があります。
適切な人材のマッチング:顧客のプロジェクトに必要なスキルを持った技術者を派遣するために、SIerがどのような技術領域に強みを持っているのかを把握する必要があります。
提案力の強化:SIerの事業戦略や課題を理解することで、より的確な提案を行うことができ、ビジネスチャンスを拡大することができます。
例えば、金融系のシステム開発に強いSIerに対しては、金融系システムの開発経験を持つ技術者を提案する、といった営業活動に繋げられます。また、大規模な開発プロジェクトを受注しているSIerに対しては、複数名の技術者をチームで提案する、といった戦略も有効です。
6. まとめ:SIerはシステム開発の頼れるパートナー!SES営業も関係性を理解してビジネスを有利に進めよう!
SIerは、お客様のビジネスをITでサポートする、頼れるパートナーです。受託開発はその活動の一部であり、SIerは他にも様々な方法でビジネスに貢献しています。
SES営業は、SIerと受託開発の関係性を深く理解することで、顧客のニーズを的確に捉え、最適な人材をマッチングし、ビジネスを有利に進めることができます。
SIerの事業内容や得意分野、受託開発の規模などを把握することで、顧客への提案力を強化し、より多くのビジネスチャンスを獲得することが可能になります。
この記事を通して、SIerと受託開発の違い、そしてSES営業における重要性が明確になったかと思います。システム開発に関わる際には、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
それでは!