見出し画像

24年10月、帰省往路

朝、外気を吸い込む。
金曜日の午前5時。
これから帰省だ。

前にもこんな時間から行動したことはあった。
やはり帰省のタイミング。
椎名町に住んでいた学生時代、羽田の朝一便に乗るためには西武線を待てず、池袋駅まで歩いた。
まだ薄暗い豊島区。
立教の前を通って池袋西口に出た。
あの時はまだ母が存命で、母親の「よく帰ってきたね」とか、「帰ってきてくれてありがとう」の言葉を聞くために結構な頻度で帰省していた。
今回は祖父の米寿の祝いのための帰省だ。

学生時代には無かったシェアサイクルを使ってJR駅に向かう。
やはり、今回も最寄り駅を使っていては飛行機に間に合わない。
自転車での移動は、Google Mapで30分と表示されたのに、実際には15分だった。

始発前のJR大曽根駅

名古屋の朝は遅く、6時直前が中央本線の始発だ。
それでも地下鉄に比べると早いのだが。
電車で勝川に向かうのは初めてだ。

大曽根から2駅で勝川。
降りそびれそうになる。
勝川駅は都会的で立派だが無人駅だそう。

ロータリーや2階部分も作られた駅舎

人を減らして運用する仕組みは大切であるが、サービス低下とのさじ加減は難しいところだ。

終日下ろされると思われるシャッター

勝川駅からはローカルバスで空港に向かう。
在来線仕様のバスだ。
乗客は5割程。
運賃は現金かPaypay。
直前に調べてPaypayで支払った。

定刻通りに20分程度で空港に到着した。
なんだかんだ、ここまでで既に家から90分を要した。
小牧空港を使うのは何年ぶりだろう。
小学2年の夏休み、預けられていた従兄弟の家からジュニアパイロットで帰った以来だ。
小学1年でも同様に1人で飛行機に乗っていたので、この時は既に乗り慣れていた。
ただ、台風接近とかで引き返す可能性があるとか、揺れが予想されるといった状況は覚えている。
多少なりとも怖さもあったのだろう。
送り出すときも迎え入れるときも母が泣いていたことも思い出す。

今日使う航空会社はFDAだ。
いままで縁がなかったので、今回が初フライト。
往路はJALの特典航空券を活用した。
それがあってこんな時間というのもある。
お金を気にせずに新幹線グリーン車で帰省できるようになりたいものだ(お金の使い方の問題)。

空港内は結構な人がいた。
各方面への初便が集中する時間帯らしい。

手荷物検査前

今日は1列目を確保した。
チェックインのタイミングでは隣は空席だったが果たして…。

紙の航空券

隣の席は空いていた(タッタラー!)。
こうなると、最前列でもリュックをシートベルトで固定すれば、棚に上げずに済む。
小牧空港は乗り込み直前に搭乗券を確認する方式だった。
チャンギ空港みたいな。
時間帯的に、飛行機が勢揃いしていた。

駐機場①
駐機場②
搭乗する機材

座席はANAやJALと変わらない感じ。
平日朝だが1人の客は少なく、ペアが多い。
そのせいだろう機内は賑やかだ。
伊丹羽田便とは雰囲気が全く異なる。
北に離陸して右手に小牧城(たぶん)が見えた。
あっという間に右手に金華山と岐阜城。
その向こうには山々が見える。
まだ積雪はなさそうだ。
しばらくすると左に旋回して西に向かう。

そろそろ羽田便と景色が似てきたので朝食とする。
日本製紙の株主優待でもらったウエットティッシュで手を拭いてから、いただきます。
Sさんが作ってくれたおにぎりだ。
Sさんのおにぎりは毎度美味しい。
昨日、仕事と移動のスキマ時間で夕食とこのおにぎりを作ってくれた。
感謝である。

機内で飲み物を配り始めた。
なんと早朝はクロワッサン(お手拭き付き)の無料サービスもある。
これは嬉しい。
そしてなんといっても緑茶が美味しい。
国内線機内の飲料で一番美味しいと思った。
渋みがなくて甘味が強い。
色も綺麗。
これには、「やるな、鈴与」と思った。

軽食とドリンクの無料サービス

他には頻繁に操縦席から景色の解説があるのも他社にはないポイントでよかった。
ただし、小型機なのもあってかそこそこ揺れた。
飛行機はエンジン音がするので、鼻歌歌っていてもバレないな、とか思っていたら国東半島が見えた。
豊後水道を越えて九州に入った。
なんだかんだ、1人で九州入りするのは久しぶり。
Sさんは今日、品川に出社だ。
通勤ラッシュを乗りきれるか心配である。

今日も阿蘇から有明海旋回コース。
金峰山と背後に雲仙、眼下に熊本市街。
ぐにゃぐにゃに曲がる白川と花岡山。
その後に着陸した。

無料のバスで肥後大津駅に着く。
朝9時前のこの時間には待合室は混雑していた。

ホームには人はいない

TSMC工場の最寄り駅である原水に停車。
ラッシュを過ぎているからだろう、人影はまばらだった。
工場勤務にフレックスとかなさそうだしね。
ただ、駅前に大きなロータリーが作られていた。

もうすぐ熊本駅に着く。
いい時間が過ごせますように。

いいなと思ったら応援しよう!