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No.27 新米母生活。社会との接点が本当になかった

子供の保育先がみつからず仕事を辞めた。

あの時、色々と探したけれど、無いのね保育所。
こんなにも無いものなのかと正直驚いた。
ビルの部屋を借りてやっている小さい規模のものもあったけれど、保育の空きはなかった。
少子高齢化と言われ、出産を勧められているものの、産んだら働けんて。
産んだらお金もかかるのに、仕事続けられんて、世の女性にどうしろと。色々と思いました。
あれから22年。近隣にも私設の保育園がいくつかできた。駅中保育所まである。これはいい。
仕事を辞めなくてはならない人も減ったかな。そうだといいな。

さて、退職をしたその後は完全に育児の日々。本当に子供のお世話だけの日々。その前もそうだったけれど、気持ちも完全にそうなった。
生活のペースが子供中心で、その子供が小さいので親子の行動範囲も狭かった。
テレビも観ないし、新聞も読まない。知り合いもいない。本当にいない。
夫も出張しているから帰って来ない。
世間とは離れた遠い世界で生活をしているようだった。
世の中で何が起こっているのかも知らない。
何か起こっていたとしても、私のところには入って来ない。
本当に社会との接点が無かった。
こんなに平和でいいのか? こんな生活をしていてもいいのか?
これでいいのか? ふと思った。
母と話した時にそう言ったら、
「のんびり出来る時はのんびりすればいいのよ。
 そのうち忙しくなる時も来るのだから」
電話の向こうでそう言った。
なるほど、そうか。のんびり出来る時はそれでいいのか。

あの頃の私はピンとこなかった。
今までに何度この時の母の言葉を思い出したことか。
経験者は知っていたのだな。

今日も幸せな一日でありますように

Love & Peace,

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