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観念の源は子供の時に持った思い込みだった②

前回の記事で、私の中に
『私は自分のことを自分で決めてはいけない』
『私は自分の意見を言ってはいけない』
『私の意見は通らない』
などの観念、思い込みがあることがわかったという話をしました。


サポーターとして参加しているある講座で、デモワークをしていただいたことがきっかけでした。
なるほどねぇ……でした。

この後、時々この根強い観念について思いを巡らせ、もっとじっくり取り扱って内的対話として話をしてみた方がいいかなぁ、なんて考えていました。
だってね、この観念て今や機能不全状態なのです。でも取れない。

そうしているうちに、再び講座の日がやってきて、今回もデモワークをしていただくことになったのです。
この時はカードを使ったヒーリングワークでした。

講師にワークで取り扱いたいことを聞かれて、ふと思い浮かんだのが、先に書いた観念について。これをテーマにし、更に深掘りしていくことに……

講師の質問に答えていくうちに、色々と新しい考えが出てきます。

『人の意見を優先する』
『Noというのが後ろめたい』
『自分の意見や気持ちを言う時に、居心地が悪いから構えてしまう』

これらの後ろに隠れている私の考えは?

『自己主張をしたら嫌な思いをする』でした。

それから、異なる絵の描かれた45枚のカードの中から、今回のテーマについてピンとくるものを1枚選びました。
そのカードを見ながらカードに向けて質問を繰り返し、メッセージを受け取るという方法です。
メッセージは自分自身の内側から受け取りますが、対話の対象をカードに見立てることで、自分の内側で起こることを俯瞰して客観視しながらセッションを進めることが目的です。
そうすることで、湧きあがる感情や考えに同化してしまう、ということが起こりにくくなります。

まず、そのカードに投影した私の中のパーツ(以後、パーツと呼びます)は、
自分の考えや意見を言ったり、自分のやりたい通りに行動すると、周りは突然何を言い出すかわからない。
・人からは突然、理解不可能な反応が返ってくるから戸惑う。本当にどうしたらいいかわからない。
・どうして今そういうことになるの? という状況になり、とても困惑する。人がわからない。

と伝えてきました。

このパーツにとって大切なことは『安心、安全、平和、(状況や理由を)理解すること、見通し、わかること』など。
その中で一番大切なのは『平和』でした。
役割『現状維持。今以上に状況が悪くならないように止めておくこと』とのこと。

パーツを体で感じると、みぞおちからその上の胸の辺りまでがギュっと苦しくなる感覚がありました。

そして再び幾つか質問をして静かに待っていると、小学校の低学年の時のある出来事が思い出されました。

「あーまたこれかぁ」
私の中に強烈に鮮明に残っている一つの記憶。
思い出しただけで、その時の風景や音や声や、私が感じた感情も、みぞおちがギュッと重くしまり、胸が苦しくなった体の感覚も、全て蘇ってきます。
その時の体の感覚が、まさに今このパーツの存在を感じる箇所でした。
うぅ……何度思い出してもいやーな気持ちになります……

それはこんな出来事でした。
日曜日の午前中、私は家族と家にいました。
小1か小2くらいの時だったと思います。
母は台所でお昼ごはんの支度、私は子供部屋で何かをしていました。
すると隣の部屋から父と、私より二つ下の弟の楽しそうな声が聞こえたんです。行ってみると二人が怪獣ごっこみたいな戦い系の遊びをしていて、私も加わりたくて、弟がしていたように父の体のどこかを押しました。そしたら……
「あっちへ行け!!!」と、もんのすごく大きな声で怒られました。
突然の父の大声に私はビクッとして一瞬固まりかけましたが、何の反応も出来ず、黙って直ぐにそこを離れて自分の部屋に戻りました。

何がいけなかったのか、どうして父はあんなに怒ったのか、さっぱりわかりませんでした。
驚いて、戸惑い、ただただ悲しくて、ひとりぼっち感に包まれた感じでした。体中の力が抜けて、泣くのだけはこらえていたのを覚えています。
「きっとお父さんは私のことを嫌いなんだなぁ私とは遊びたくないんだなぁお父さんは私が邪魔なんだなぁ」そう思いました。
なんという……悲しい……

それでその時に私は、
『自分の興味のままに行動すると嫌な思いをする(だから好きなことをしたり、自分の意見を言ったりと自己主張をしてはいけない)』
『人は予測出来ない行動や反応をする(だから怖い)』
『何も言わない、動かない(状況を悪くしない)』

のように思ったようです。

『自己主張をしたら嫌な思いをする』です。

そしてそのパーツともう少し話をして、聴いて、ワーク終了となりました。

元は母とのことをテーマに始まった話でしたが、まさかここに父が出てくるとは。
本当に色々なことが複雑に絡み合って、今の私が出来上がっているんですね、なんて思いました。

子供の時のこの出来事は以前にも出てきて、セッションでも何度か取り扱ったことがあります。
まだ出てくるので相当根深く入っているかな。


いや〜、父は時々強烈でした。
でも、父に対してしこりみたいなものは感じません。
それは、父が亡くなる半年ほど前に、幼い私に厳しかった時の自分自身を毎晩思い出し、とても後悔していると話してくれたことがあり、自分を責めているのが伝わってきました。

あの厳しくて怖かった父が、過去のことをそんなに後悔しているのかという驚きと、無口な父から思いもかけずそんな話を聞かされた驚きとでめっちゃ戸惑いました。
突然すぎて「全然気にしていないから大丈夫だよ。お父さんとお母さんのところに生まれて良かったよ。感謝しているよ」と言うのが精一杯でした。

それが父の謝罪の言葉なのだと理解できて、父とのことは、おそらく殆ど溶けているというか、出来事は覚えていても、それを思い出して今の私が父に対して不快になることはないんです。不思議です。

突然の父のショック療法でした。私との親子関係をキレイにクリアにして逝きました。今思うと見事でした。
父に感謝です。

しかし、父との関係はクリアになっていても、父との関りが原因で出来た私の中の観念までは消えないんですねぇ。そこは別問題……

今回ワークをしていただいたので、今後どのようなことが起こるのか、変化が楽しみです。


長文を最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今日も幸せな一日でありますように。

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