レベルボールカップオンライン大会レポート

皆さまこんにちは。芹です。

レベルボールカップ
・HP90以下のポケモンしか使用できない特殊レギュ

皆様の記憶には新しいかもしれませんが、ここ数か月、全国的にレベルボールカップの波が訪れました。関東で行われていた小さな特殊レギュは、北は北海道から日本海側は新潟、南は鹿児島、その他全国津々浦々に広がり、特殊レギュを愛する者たちがこぞってレベルボールカップに明け暮れたのです。（主観が入ってます）

さて、そんな中ですが、僕は外出機会に恵まれず、全国の皆様の熱狂的戦いをSNSで眺めるのみの毎日でした。
僕も対戦がしたい。しかし、このご時世、外に出るのはなかなか厳しい。ポケカを触れない日が続く中、ある日それが告知されました。

2021/7/3 BF-C（ビルドフロンティアクリスタル）開催

簡単に言いますと、オンラインでのレベルボールカップが開かれたわけです。ちょうど予定が空いていた僕は喜び勇んで参戦をしました。

さて、この７/３時点の環境というのはイーブイヒーローズが発売され、蒼空、摩天が発売される前でした。蒼空で登場するヨワシが今後の環境を一変させる、ヨワシ前最後のレベルボールカップなどと巷では言われていました。

そして、僕もヨワシが出てくる前にどうしても煮詰めたいカードがあったのです。

前回のレベルボールカップでも使ったハリーセンです。前回はエンニュートと組ませて使用していましたが、実はあの組み合わせには僕自身満足していませんでした。
ハリーセンの強みは、HP90のたねポケモンであり、無色1つで動けて、特性で相手を毒にさせて、90ダメージを出せる、この1枚で性能が完結するところです。しかし、相手のワザを受けないと発動しない特性ゆえに、待ちの姿勢になりがちで、こちらから攻め入る動きが苦手でした。
エンニュートとも必ずしも噛み合うわけではなく、デッキの中に2つのギミックが入ったような状態で、完璧なシナジーとは言えません。
そこで今回考えた相方がこいつです。

ハリーセンマルマイン

イーブイヒーローズにて登場した一撃マルマインです。ハリーセンとキャプチャーエネを共用でき、1エネで120ダメを叩き出す攻めの性能。
デメリットは自分も90ダメを受けてきぜつしてしまうことですが、このデッキにおいては後続としてハリーセンをバトル場に出すことで、きぜつのデメリットをメリットへと転化させることができるのです。スピード雷エネを採用できることでドローソースも増えました。攻撃のマルマインと防御のハリーセンという爆弾コンビ、いいデッキに仕上がったと思います。

さて、決戦。

当日結果
1回戦　ゆうやまさん　一撃ラビフット　5-6　負け
ヒート炎エネで耐久を上げて戦うデッキ。こちらの待ちの姿勢を利用され、上手く場を整えられ、最後に押し切られた。

2回戦　seraさん　ハンドキネシス　　6-1　勝ち
相手の手札が整う前に攻撃を仕掛けてくれたため、返しで倒すことができた。一撃で気絶させられない攻撃にはハリーセンはめっぽう強い。

3回戦　Mizzyさん　連撃コジョンド　6-5　勝ち
ピッピ人形がどうあがいてもハリーセンでは勝てないのでマルマインで戦う。不利マッチだったが、最後に相手のコジョンドが山札から帰ってこれずなんとか勝利。

勝ち越した…！嘘だろ…。

とはいえ、このデッキの限界もこれにて見えた感じがありました。
2回戦のハンドキネシスのように1発で90ダメージが出なかったデッキに対してはこのハリーセン物凄く刺さります。しかし、3回戦の連撃コジョンドに関しては今回奇跡的に勝てただけで、次があれば間違いなく負けていたでしょう。ピッピ人形を押し付けてくるデッキに対してハリーセンは何ら有効打を持たないからです。今回もマルマインで殴りに行ったので、ハリーセンの出番はぼほなし。主役がサブに食われた感じですね。
次回ヨワシが台頭してくるなら、それこそハリーセンでは立ち向かえなくなるでしょう。サンキューハリーセン。ゆっくり休め。

さて、その後ですが、蒼空、摩天の発表後、やはり環境の中心になったのはヨワシでした。

レベルボールカップというHP90上限の世界に突如殴りこんできたHP180 の怪物。打点も2エネで90ダメという超高打点。このカードがレべボカップ界に引き起こしたインフレは途轍もないですね。

各地でヨワシによる環境制圧が起きる中、2回目のBF-C、オンラインでのレベルボールカップが開かれました。

2021/8/28　BF-Cレベルボールカップ開催

 さて、オンラインでの2回目開催です。さんざんヨワシが強いといわれているこの状況。何のデッキを使うかです。
実はこの一週間前にオフラインで開かれたレベルボールカップにて、ヨワシの天敵デッキが登場しました。
それがこれ、サンダースモココです。

のほ @nonohoho_BF 主催のBF（ビルドフロンティア）結果報告😉

本日開催された #2進化同盟 でボーマンダインテレオン使って優勝🏆🥇#レベルボールカップ でサンダース永久機関使って準優勝🥈

プロモのサンダースとたくさん遊べてすごくうれしかった！！！⚡️⚡️⚡️ pic.twitter.com/fcbeiyHKM4

— りっく36！ (@RICK36i) August 21, 2021

ツイッターでも公開されたこのデッキ。見事なまでにヨワシをメタっています。
僕は考えました。うーむ、このデッキタイプが公開されたのであれば、この場であえてヨワシを使う必要はないのではないか。むしろこの情報が出たことでヨワシの数は減るのでは。となれば、そのメタデッキもあえて組む必要はない。であれば今回は全く別口のデッキを使用してみるか。

というわけで今回僕が目を付けたのはこいつです。

たねポケモンにして、90ダメージを出し、さらに次の番受けるダメージを‐20します。こちらは相手を一撃で倒すのに、相手からは倒されない。この1枚で攻防一体、はい強い。

というわけで組みました。

トリミアンチェリムです。
デッキ回しの仕組みは至極単純。ヒメンカで展開し、チェリムとワタシラガを立てて、トリミアンで殴る。倒されたらクララやつりざおで回収する、と。最近レジドラゴのデッキを回していたこともあって、ここらへんの動きはスムーズに頭に入ってきたのも良いところでした。
さーていっちょ見せてやりますか。

1回戦　ののほほさん
相手のデッキはれんげきワタッコ。2回攻撃の特性を持つチートなポケモン。こいつも蒼空になって登場したニューフェイスなデッキです。
ワタッコは2進化なので完全に起動するまで少し時間がかかります。そこを狙ってこちらの方が先に展開できれば全然チャンスがあるのですが...。
こちらは後攻。ヒメンカスタートからなかまを呼んでチェリンボ、ヒメンカトリミアンをベンチに並べます。しかしこちらのターフスタジアムを利用され、相手はワタッコへ進化。先の行動を許してしまいます。かいてんアタックでヒメンカがきぜつ、さらもう一体トリミアンにも60ダメ。いやまて、ワタッコ強いな！！こちらもターフでチェリムワタシラガを呼んできて攻撃に転じるのですが、サポートが引けない！何とかグッズでやりくりし、トリミアンのー20を挟んで耐えしのぎますが、相手のうずむそうで全体に30＋30がバラまかれます。いや滅茶苦茶強いな！！
このうずむそうが致命傷となり最後はあなぬけでトリミアンを強制的に下げさせられ、傷ついたベンチポケモンをかいてんアタックでとられて負け。
サイドは5－6でした。対戦ありがとうございました。

うーむ、ワタッコは想像以上に強かった。起動が遅いと侮っていましたが、動き出してからの2回攻撃は単純にチートです。途中ダンデを使って90ダメで2回攻撃してくるのはヤバかった。トリミアンのー20がなきゃもっと早く死んでましね。

2回戦　ゆうやまさん
相手のデッキはヨワシモスノウ。いやまって、ヨワシいるじゃん。やっぱいるじゃん。
相手が動き出す前にこちらも動かねば、と思うがやはり今回もサポが引けない。こちらが動く前にヨワシの先制攻撃を許してしまう。
こちらも返しのメイでトリミアン、おおきなお守り、草エネを持ってきて耐久を上げて攻撃するも、さらにもう一枚手札から水エネをつけられ、4エネぎょぐんでっぽうで一撃きぜつ。いや勝てねえ。
必死につりざおやクララで巻き返すもHP180を突破できず負け。
サイドは2-6でした。いや勝てん。こちらは相手を倒すのに2ターンかかるのに相手は1発で蹴散らしてくる。

ヨワシの強さを身をもって味わいました。有象無象はこの耐久と火力に蹴散らされる定めですわ。そして対戦後に気づいたのはおまもりじゃなくておうじゃのマントの方がよかったということ。ヨワシの要求エネももう一つ上げれます。いや、それでも勝てねえわ。

3回戦　くりひらさん
使用デッキはオーベムピジョングッズロック。今まで何度も戦い何度も負けたCレギュから変わらないレベルボールカップの強力なデッキタイプ。その上くりひらさんは、このデッキを幾度となく使い込んでおり練度も半端ないのです。
相手のグッズロックが発動する前にこちらはチェリムワタシラガトリミアンを並べ、先制で相手のピジョンをきぜつさせることに成功します。－20があるため、オーベムのミステリーノイズではきぜつしません。しかし、それでもグッズロックは強力でした。手札はマリィで流され、グッズは使えず、トップを信じて引き続けるのみ、そして悲しいかな僕はドローが弱い！
相手のピッピ人形を4体狩り、やっとこちらの攻撃が始まったころには、僕の場はもうボロボロでした。結果は3-6。負けです。

勝てねえ…。

終わってみれば、結果は0勝3敗。大敗北オブ大敗北です。
トリミアン書いてあることなんも弱くないんだけどな。これがインフレの波というものでしょうか。

しかし、本当ヨワシは強かったです。HP180を前に圧倒的絶望を感じました。今の環境の中心にあるといわれても納得の強さです。このデッキを前にすると、もう双璧のファイター時期の環境デッキは有象無象にならざるを得ません。
環境の大きな変化を体感した大会でした。

ところがこれで終わりません。

2021/9/4　BF-Cレベルボールカップ再度開催

いや実はですね、8/28 に参加できなかった方がいらっしゃいまして、急遽1週間後に追加開催が決まったんですね。
再び与えられた対戦の機会。僕は考えました。

もうヨワシメタったろ。ガンメタでデッキ作ろ。

プライドとか恥とかもういいですよ。捨てました。目指すは勝利です勝利。勝ちを取るんですよ。大切なことは勝ちに行くことなんですよ。僕は勝利に魂を売ります。

さてヨワシメタ。それはいにしえの墓地４投入から始まります。

エネルギーを貼らせない。貼ったらきぜつ。何もさせない。
あとは相性のいい超ポケモンを見つけて、おっと強そうなのがいましたね、一撃ジュペッタ。１エネで最大打点１４０まで出る高火力ポケモン。しかもこいついちげきなのでカリンの信念対応です。更に打点を伸ばせますわ。
そしてできたデッキがこれ。

あー意思を感じる。ヨワシ絶対倒す。漆黒の意志。
カリンとあわせてヨワシワンパンしてから墓地で封殺します。やるよ俺はやるよ。

１戦目ゆうやまさん
ゆうやまさんは前回に引き続きヨワシモスノウ。まあそうですよね、１週間でそうデッキは変更しません。
僕は初手からいにしえの墓地を貼り相手の動きを封殺。ヨワシを出させず、そのまま相手に何もさせず６-０で勝利。圧倒的勝利です。
え、あまりにも恥知らずで品がない戦いじゃないかって？
いいんだ僕は勝利に魂を売ったんだ。

２戦目ののほほさん
ののほほさんは前回と違いデッキを変更してきました。デッキはいにしえの墓地アブリボン。これもヨワシメタを意識したデッキです。エネルギーを付け替えてヨワシのHPを30に戻して倒す戦術ですね。
同じメタデッキ同士の対戦となりましたが、火力の高さで僕のデッキが物を言いました。向こうは30ダメしか出ないのに対してこちらは140まで出ます。結果は6-2。勝利しました。
え、相手のデッキに対してメタの貼り方が容赦なさすぎやしないかって？
いいんだ僕は勝利に魂を売ったんだ（強調）

３回戦Mizzyさん
前回参加できなかった方です。使用デッキはヨワシモスノウinチラチーノ。なるほど手札からのエネ加速に限らず、トラッシュからのエネ加速も可能にした上でドローソースにもなる。中々見事な構築です。しかし、いにしえの墓地が辛いのは他のヨワシデッキと同じこと。封殺してやりますよ。
相手の先攻でヨワシスタート。そのままヨワシにエネを貼りベンチにポケモンを出しターン終了。僕は後攻チラーミィスタート。これはチャンス。HP30の雑魚がエネを抱えてバトル場に置き去りです。僕の手札には他のポケモンがいませんが、Uターンボードがあります。こいつをチラーミィにつけて逃げる準備は万端。あとはシバで手札を入れ替えてボールとエネさえ引ければ何も問題は…引けない！シバで入れ替えたのに引けない！何も…ポケモンが出せない！くそぉこのままターン終了です。
次Mizzyさんのターン。あ、じゃあ水エネをヨワシに貼って、ぎょぐんでっぽう。90ダメでチラーミィはきぜつ。ベンチにポケモンがいないので僕の勝ちですね。

あああああああああああああああああああああ。負けました。
勝利に魂を売った男、タネ切れに死す。

ヨワシ、だから２エネ90ダメは破格なんだよ…。

さて、やはりヨワシ環境なレベルボールカップでした。次のフュージョンアーツでも面白いカードが登場して環境はどう変わるのか。
今後のレベルボールカップにご期待ください。

おまけ

蒼空・摩天時のレベルボールカップ環境図です。