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東京喰種から学ぶマッチポンプ・上

※ネタバレ注意※
東京喰種トーキョーグール/集英社及び東京喰種トーキョーグール:Re/集英社の若干のネタバレを含みます。ご注意ください。

こんばんは。

サーバルポッドです。

みなさま東京喰種トーキョーグール/集英社は読みましたでしょうか。

本作品はダークヒーローっぽい感じのバトルもので、作中に出てくる多様な組織や謎解き要素など壮大な物語となっています。

筆者は少年誌漫画ほど青年誌漫画を読んでいないのですが、青年誌漫画の王道はこんな感じかな?と感じるほど、きれいにまとまった物語だと感じました。

本記事においては多大なネタバレを含みますので、まだ読んでない方は是非作品本編を先に読んでいただきたいです。

軽く話の内容をおさらいしておくと、作中には普通の人間と、人間によく似た容姿のグールという生物が登場します。

人間は私達のように雑食ですが、グールは人肉かグールの肉からしか栄養を接種できません。

例外的にコーヒーは飲めるようです。

少なくとも江戸時代以前から、被捕食者である人間と捕食者であるグールの戦いは続いていたようで、現代においてもグールは人間に擬態するカタチで生存しています。

主人公の金木研(かねきけん)は事故に巻き込まれて大けがを負い、臓器移植を受けた際にそれがたまたまグールのもので、グールと同じ体質になってしまいます。

今までは人間として普通の大学生生活を送っていたところが、突如として人間以外の食料を受け付けなくなっていまい、グールと関わっていく中で人間とグールの戦いに巻き込まれていきます。

グールはグールで社会性があり、名家、派閥、多くの組織や縄張りなどで一枚岩ではないのですが、総じて人間には敵視されています。

人間側の対グール組織が喰種対策局(Commission of Counter Ghoul)、通称CCGで、日々グールの駆除に尽力している警察や自衛隊みたいな組織です。

ここからがとてもネタバレで、このCCGのトップを担い続ける和修家という一族がいるのですが、この和修家がグールの一族です。

つまり、「グールから人間を守る。グールを駆逐するぞ。」という団体のトップがそのグールでしたというオチです。

ちなみに、和修家以外のCCGの構成員はほぼ人間で、公務員になるように一般からも普通に受験できるようです。

和修家は江戸時代からグール討伐を生業としてきた由緒正しい一族との触れ込みだったのですが、おそらくこの頃からグールの一族だったのではないかと推測します。

じゃあ全ての黒幕はこの和修家なの?というと、和修家を包括するV(ヴィー)という組織があり、明言はされていないのですが和修家がVのトップというわけではないようです。

話が複雑になってきたので、図にまとめます。

結局のところ作中でVの全貌は明かされませんでしたが、作中では「法の王」「混沌の調整者」「この世界を自分の所有物だと勘違いしている連中」などと表現されており、陰謀論で言われるような世界を支配する団体のようです。

ここでVの上層部がグールなのかどうか、という議論について作中の情報から明確な答えはでないのですが、グールであってもそれ以外の種族であっても、野良のグールをあえて一部野放しにしておいて人間への脅威として利用しているのは明らかです。

つまり、結果としてすべてグールなのですが、人間の視点からすると和修家(CCG)が光、野良のグールが闇として映るような舞台設定をつくりました。

やっとこ本題に入りますが、これがいわゆる「マッチポンプ」の形になっています。

「マッチポンプ」は言葉のとおり「自分でマッチで火をつけて、自分でポンプの水で消す」ニュアンスです。

ただし、オーディエンスに対してはマッチで火をつけた所は見せずに、ポンプで消化した自分のみをアピールしてオーディエンスの支持を得るやり方です。

ちなみに、図の非V喰種とCCGの間にピエロという団体がありますが、この団体は作中でわりと初期からピエロの仮面をつけた謎の組織として描かれていました。

ピエロの構成員はみんなグールなのですが、野良グールと違って上位組織にVがいます。

CCGの構成員はほとんど人間で、CCGが本気でグールから人間を守る為の組織だと思い活動しているので、全容を把握してるピエロが主に暗部を担い、Vや和修家が手を加えたいところにこっそり仕事をしに行く団体です。

現実世界でいうところの八咫烏みたいな立ち位置ですね。

(東京喰種から学ぶマッチポンプ・下に続く)

次回記事

12月21日(土)18:00 同時投稿予定

「東京喰種から学ぶマッチポンプ・下」

「カルマってあるの?」

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