満州からの手紙#11~#15
満州からの手紙#11 お父さん。
新年おめでとうございます。
さぞよいお正月を向かえられたことでしょう。
私も感謝して十三年度を送ることが出来ました。
除夜の鐘は聞くことが出来ないけれど、私も確かに二十四才の春を向かえました。
夜が明ければ正月元旦です。
私は元旦早々営兵で歩哨勤務につくので、お父さんに差し上げる第一報を現在こうしてかいているのです。
一日の朝九時から二日の朝九時の交替が来るまで一昼夜、不眠で服務するのです。
試練の第一歩が早くもやって来たので、私も張り