
◇好評連載【子どもたちのメッセージ174】~ 右手のないぼくのおじいちゃん ~
ぼくのおじいちゃんは、右手の手くびから先がありません。
「おじいちゃんがわかいときに、かいしゃのきかいに手をまきこまれて、大けがをしてしまった。」
とおかあさんからききました。
それをきいたときぼくは、
「手がなくなってしまう大けがなんて、ほんとうにこわいなー」
とおもいました。
でもぼくのおじいちゃんは、手がなくてもなんでも一人でできます。いつもおばあちゃんを車をうんてんしてしごとにおくっていきます。ごはんも一人で食べられます。字もかけます。このまえあそびにいったときは、ぼくのおもちゃのでんちをかえてくれました。
手がなくても、ぼくのできないことをぜんぶやってくれるおじいちゃんは、
「すごいなー」とおもいます。
「でもさいしょは、なにもできなくて、できるようになるために、いっしょうけんめいがんばってれんしゅうをした。」
とおかあさんが、いっていました。
「たいへんだっただろうな。」
とおもいました。
おじいちゃんに手がなくても、ぼくはいやだなとはおもいません。大すきなおじいちゃんだからです。
「こんど日立にあそびにいったら、いっぱいおじいちゃんのお手つだいをしたい。」
とおもいました。
森居 巧( もりい たく )
埼玉県 幸手市立上高野小学校 2年( 令和元年度当時 )
本稿は第19回作文コンクール「心あたたまる話」の受賞作文です。
原文のまま掲載しています。
( 主催・一般社団法人人間性復活運動本部 )