夢No.20190424 迷イケメン
ほぼ毎日、フルカラーで五感付きの夢を見ます。内容をひとに話すと「なんだそれは」と言われることが多々あるので、ときどき記すことにしました。寝起きに近い状態でのメモ書きなので、不適切な書き方もあるかもしれませんが、なるべく夢の臨場感そのままに綴っていこうと思います。
夢No.20190424 迷イケメン
雨の夜、とある田舎の家に、イケメンが迷い込んできた。
イケメンはたいそう美しく、礼儀正しく挨拶したので、家の者は皆よろこび、家中の食べ物を集めご馳走をこしらえ、一番いい布団を用意してイケメンをもてなした。
イケメンは、もてなされるたびに素晴らしいリアクションを見せたので、皆うっとりとそれを見つめ、ため息をついた。
その家で一番えらい「オカン」が、
「似合うと思って買って来たわ~」
と、ジャージ上下を持って来て、皆が
「アディ●スのバッタもん……」
「なんであんな変なロゴなの……」
「なんであんなピチピチのサイズなの」
とドン引きした時にも、イケメンは爽やかな笑顔でそれを着こなしたので、皆は心底感心し、イケメンの人格者ぶりを口々に褒めては手を取り合って
「イケメンのことを語り継がねばならない」
と熱く囁き合った。
イケメンは寝顔もきらきらと輝く月のようであり、皆はそれを眺め見守りながら、これまでにないほど幸せな気持ちで眠りについた。
翌朝、いつもより遅い時間までねむってしまった皆が目覚めると、布団は空っぽで、イケメンはそこにいなかった。
皆が慌ててイケメンを探しにでかけると、駐車場にあったはずの車がなくなっている。
「ドロボーだったのか~!」
皆はがっくりと肩を落としたが、駐車場の隅に、何かキラキラした物がある。
おそるおそる皆が近づいてみると、それはオカンがイケメンに買ってきたジャージで、ジャージはビシッと畳んで上下に重ねられ、まるで本物のアディ●スのように格好いいロゴに変わっていた。
「なんて美しい畳み方なの!」
「全体がラメ加工されて輝いているぞ!」
「この世のモノとは思えない……!」
皆はそれぞれにイケメンのことを思い出し、
「さすがイケメン……」
と、またうっとりため息をついたのであった。