025 大江山出陣(後編)
憎き怨敵のいる場所まで
雪を掻き分け進め、少女達。
1021.11 大江山出陣 VS朱点童子(後編)
準備を整え、覚悟も決め。
いざ出陣です。
橘、宰牙。
必ず朱点を討つから、待っててね。
この一ヶ月で全てを決めます。
大江山へ足を踏み入れるのは
これで3回目です。
1回目よりも2回目よりも、
一族はずっと強くなりました。
解呪を目前に気持ちも奮い立っています。臆する事なく進め!
そうだね、呪いの無い人生の為に
皆で頑張るんだよ。頑張ってきたんだよ。
緊張しながら入山しました。
赤火だぁ〜〜!!もう特に欲しいもの
無いんだよなぁ〜〜!!!
どこかで活かせたらいいけど。
だけど運も味方してくれてるような気に
なります。うぉぉお行くぞ!!
紅こべはロスタイムが嫌だから無視して
急ぎはするけど宝箱はきっちり回収。
お薬も欲しいし、戦利品は多い方が良い。
宝箱チェックが終わったら、
仁王ズ手前の悪羅大将を狩りつつ
蓮華を育てていきましょう。
初陣なのでね、まだベビィです。
体力400は無いと、後列でも怖い。
お姉ちゃん達の後ろ姿から
しっかりと戦いを学ぶのよ。
……そういえば、去年の大江山出陣は
織姫が初陣でしたね。
何回か成長を重ねて、体力・技力共に
大幅に上がりました。
心火と合わせて心水もガンガン上がるな。
愛する父親や家族への思いと、
京を脅かす鬼を倒すという正義感で
ひたすら前を向いています。
ズドーンと豪快な動きで敵を叩き潰す
橘と比べて、蓮華は綺麗な所作で
重心がブレることなく静かに真っ直ぐに
敵を斬り伏せるイメージかも。
攻撃力も防御力もかなり上げられたし
ここいらでちょっと攻撃させてみようか。
竜神刀の威力も見てみたいし。
雑魚を散らして、蓮華のターンが
回ってきたところで攻撃進言を採用。
さぁ、ゆけ蓮華!!
初攻撃257!良いのではないでしょうか!
これで更に成長を重ねて技水が上がれば
威力もどんどん上がるしね!期待大!
それじゃあ、後列へ戻りましょう。
それでは、満を持して
仁王ズ戦へ行くとしましょう。
彼らはただの通過点。
ここで手こずる様では話にならない。
という訳で、最速で倒します。
この門、通らせてもらうぞ。
一体ずつ落としていきます。
武人は使いません、素の力で倒す。
みどろされたら面倒臭いだけで
怖くはありません。
茶器と槌武器を幾つか入手。
この調子で門の先で悪羅と天狗を
倒して赤火を消費して戦勝点を稼ぎつつ
石猿田衛門へ挑みます。
澪にとっては、初めて見る敵であり
父である帆希君が挑んだ最後の敵です。
来たぞ!朱点閣去る橋!
ここにいる堅き門番、石猿田衛門を
越えた先に朱点童子がいます。
しっかりお地母で全員回復してから
挑むぞー!!覚悟しろ!
お前と戦うのもこれが最後です。
織姫と澪に武人を掛けて、石猿で
防御を固められる前に落とす!
去年と同じ戦法ですが、脳筋作戦で
行きます。何故なら、恐らくここにいる
4人皆が脳筋だからです(特に織姫)。
石猿田衛門、解放です。
この神様のビジュアル好きだから
交神したいな〜。素質も優秀だし、
チャンスあればお願いしようかね。
朱の首輪、ヒグマ殺し×2ゲットです。
大事に持ち帰ろうね。
さぁ。
このまま、朱点閣へと突入します。
これが朱点童子。
一族に短命と種絶の呪いを掛けた鬼。
そして、初代の両親を奪った鬼。
今までに散っていった一族皆の為、
屋敷で待つ橘と宰牙の為に
絶対に倒してみせます。
行くぞ!!!
倒された朱点童子の中から、
たくさんの神様が解放されていきました。
朱の首輪をつけられていた神様みたいに
朱点童子に封印されていたのかな。
……めちゃくちゃ多かったな。
喜んだのも束の間。
倒された筈の朱点童子が嗤います。
ここから、ムービーが入りました。
スクショが撮れないので簡単に説明すると
朱点童子の中から黄川人君が現れて
自分が真の朱点童子である事、
かつて都があったこの土地で親を殺され
自分自身も鬼の中に封印されて
その復讐をしようとしている事。
……一族の呪いはまだ解けない事。
楽しそうに告げて、去っていきました。
……はぁ……。
プレイヤーには分かっていた事ですが、
一族には衝撃の事実です。
解呪を信じてここまで来たのですから。
混乱、落胆、怒り、呆然。
様々な感情が荒れ狂っている事でしょう。
……橘の事、考えてるのかな。
誰もいなくなった朱点閣。
ついさっきまで、ここにいる鬼を倒せば
全てが終わると思っていたのに。
4人とも何も言葉を発せず。
ただ、何も考えず、山を下り。
石碑を改めて見ました。
これを刻んだのは、彼だったのですね。
鬼達が消えてしまった大江京朱雀大路。
もう誰もいない、かつて都のあった場所。
11月が終わりました。
……皆にとっては、全てが終わったも
同然なのかもしれません。
それでも、帰りましょう。
……二人が、待っています。
とぼとぼと帰還した部隊を、
2人は屋敷の外で待っていてくれました。
頑張った訓練の成果を母親に
早く報告しようとしてたのかな。
でも皆は上手く笑えませんでした。
橘に、どんな顔をして
大江山出陣の結果を伝えればいいのか。
それでも、橘はいつものように。
優しく笑っていました。
ここまで、色々な事がありました。
とりあえず今日は休もう。
目を閉じて、何も考えないように。