結婚エアプ勢 タイ人との結婚を語る
さて、日本人とタイ人との国際結婚は決して珍しくはない。
21年の婚姻件数では中国、フィリピン、韓国に次ぐ4位で1,225人である。
その一方で離婚率も高いと言われており、DACOの情報によると16年の離婚率は54%で日本人同士と比較として20ポイント劣後している。
https://www.daco.co.th/information/38947/
なぜそんなに離婚率が高いのか、タイの家族への仕送りが厳しいのか、そんなことをエアプで語っていきたいと思う。
タイ人は大抵親に仕送りをしている
タイ人の知り合いができたら親にいくらくらい仕送りをしているか聞いてみるといい。大抵給料の10%程度から1万バーツくらいは仕送りをしているはずである。
これは大卒の初任給が2万バーツ程度と言われるタイの給与事情の中では決して軽い負担ではない。彼らは自分の生活を切り詰めてでも親に仕送りをする。それが「タイ社会では当たり前のこと」であり、日本とタイ人の家族観の違いでもある。
交際相手があなたに"仕送りの手伝い"を依頼したとしても、それは日本人を金蔓にしたいからではないし、彼らとしては悪気があるわけでもないのである。(こちらからすれば、なぜ相手の家族も養わないといけないのかという気持ちにもなるし、"応能負担"的に金の無心をされるとなんだかなという気持ちにもなるが)
タイ人女性は家長である
タイでは日本と同様に直系の家族制度が取られているが、日本とは異なり女性(特に末娘)が家長を引き継ぐことになっている。
https://www.ritsumei.ac.jp/ir/isaru/assets/file/journal/27-4_14_TAKEUCHI.pdf
相手が末娘であれば、日本人の長男が親の介護や生活の世話を考えるのと同じかそれ以上に実家の親の面倒を見る責任を感じていることを想定するべきであろう。ちなみに、タイでの結婚にも結納金は存在するが(婿入りする)男性から女性に支払う必要がある。(なぜ?)そして、末娘と結婚するときが一番高い。
相手先が結婚相手先が支度金を払うに見合うだけの名家ならまだ救いはあるものの、平均的なタイ人は大した資産はないし何なら借金があることも少なくない。
2022年6月の家計債務残高のGDP比は88.9%と韓国に次いで高く、22年8月の調査では過去1年間で債務の返済不払いがあった世帯の割合は65.9%と高水準である。相手の家族構成、資産状況は決して軽視していい項目ではない。
結婚とは家と家の結びつきである
現代日本では結婚は個々人の問題であり、家同士の問題ではないという考え方はある程度根付いていると思われる。(少なくとも結婚相手のお金で自分の親に仕送りをしようとは思わないだろう)
しかし、それは日本国内の常識であり、タイにはタイの常識がある。日本以上に相手の家族構成・親戚付き合い・仕送りを含めた経済的な状況など相手側の家族には注意を払わないといけないことも多いと思う。
タイ人女性はお金使いがだらしなかったり嫉妬深かったりする面はあるものの、人懐っこく働き者な人が多く魅力的ではあると思う。だが、パートナー本人がいい人だったとしてもその家族もいい人とは限らないので、親ガチャ・家族ガチャの存在を念頭に日本人同士以上に慎重になるべきであろう。