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カタカナ用語増やすのやめて

って、自称英検3級のデーブ・スペクター先輩が言ってました。ぼくもそう思います。ちなみにぼくは英検なしです。

とりあえず勘弁してもらいたかったのは南アルプス市ですかね。けっこう非難もあったみたいで、当時の市長(本人だってイヤだったかもなのにね)が「世界に羽ばたく…」とか弁明してたけど、マジもんのアルプスってほぼ5000m級だからね。

オーストリア人に「日本にも日本アルプスっていうのがあるんだ」って写真見せたら「標高なんぼ?」というので答えたところ、「そういうのはな『丘』っていうんだよ『丘』。わかるか?」って言われました。

まあ、ぼくがあからさまにムカついた顔したみたいで、「けどきれいだね」とは言ってくれましたけど。

世界は狭くなったとはいえ広いので、わけわからずに外国語使うととっても恥ずかしいこともある。

カタカナ大好きはこんな理由かな?

なんかわかんないけどカタカナ用語を持ち出したがる人ってだいたい年代が決まってるような印象がありますよね。現在の50代後半~70代半ばまでと、それにがんばって合わせようとする若手世代といったところでしょうか。

ここのとこも乱発されていますが、けっこう最初のほうで特に違和感を覚えたのはマニフェスト。最近だとナレッジとか。まあ研究者の端くれなんで「なんで?」と思うわけで。

たぶん理由は下記の2つじゃないかと思うんですよね。

1.最近の本や記事をよく勉強しているという威嚇

2.言葉を軽くしたい

こんなとこじゃないでしょうかね。

勉強してるという知識の威嚇

威嚇ってのは、そこにいる多くの人が聞いたことのない言葉をしらっと言えばすごそうに見えると思ってる人のやつです。これはっきり言ってアホですよね。だって伝わらないんじゃ、なんもしゃべってないのと一緒じゃん。

ところで、ぼくはケンカ弱いんですが、避けても避けても危機にさらされることはどうしてもあるので、ヤバくなったときにこれだけはしないと決めてることがあります。それが威嚇です。

なんも始まらないうちから威嚇してくるのはビビってる証拠。ケンカ売られたら棒立ちになるようにしています。腕組みもしない(人は怖い時腕を組む)。狂人には通用しませんでしょうけど。

言葉の威嚇もおんなじですよ。わかってるあるいは普通の人から見たら「なんだこいつビビってんのか、ようするにこの分野のことなんも知らねえんだな」って、はっきり言って逆効果しかないです。

ぼくは専門外の人に自分の専門分野の話をするとき絶対に専門用語を使わないようにしています。だって伝わらないもん。いかに専門用語を使わずに専門的な内容を伝えられるか、それができて一流だと思ってます。

なので誰かがへんなカタカナをしゃべりだしたら、挙手して「うんこしてきていいですか?」といって退席しましょう。

カタカナで言葉を軽くしたい

これはたちが悪い。威嚇なんて放置すればいいんですが、こいつは明らかな責任回避なので気を張らないといけませんね。

代表的なのがマニフェスト。辞書を引くと明らかな、とか明確な、ってことらしいので政治上で使えば「政権公約」といったところでしょう。

政権公約なんて言って約束しちゃってできなかったら「このやろう話が違う」って言われそうだけど、マニフェストだとわけわかんないからなんとなく言えてしまう。けどね。ごまかしはよくない。

ナレッジもそう。最初なんのことかわかんなかったですが、knowledgeのことなのね。これも辞書を引くと単純に知識というだけでなくより深い見識とか熟知といった意味も含まれるようです。

じゃあ、見識とかっていえばいいじゃん。自信がないのかな?

そういうのやめた方がいいと思うんだ

結局のところ、わけわかんないカタカナ用語を持ち出したところでわかってる相手には「アホだな」認定されるだけだし、仮に伝わったとしても「なんかごまかそうとしてる」と疑われるだけでいいことなんて一つもないです。

そもそも世界の言語の中でも日本語は似たような意味の言葉が特に多いそうです。つまり、いろんないい方、強調の仕方とか選択肢のあるなしとかを一言に込めたいと思えばきっといい言葉が見つかるはずなんですよ。

かくいうぼくは語彙力と読解力が著しくポンコツなので三島由紀夫先生の作品を3日かけて3行しか読めず、断念しました。

なので、世の中みなさんみんながあんな高等な日本語ばかり使いだすと困ってしまうんですが、一方でただでさえ語彙数が多く日本語が母国語のぼくでも読めない文章がいくらでもある日本語をこれ以上複雑にするのはよくないと思います。

というわけで、日本のアニメーションは既にエスタブリッシュされたインターナショナルなカルチャーだから2ディメンジョンの美少女にもっとトレラントになってイラストレーター&アニメーターたちのレイバーエンバイロンメント&トリートメントをインプルーブして、おれたちのエンデミックなカルチャーをプロテクト&スプレッドしようぜ!

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