見出し画像

Welcome to the ontake100 2024

 はじめまして。からすみです。ペケッター(X)のフォロワーさんでONTAKE100をnoteでまとめている人が結構いるのと自分自身ONTAKEロスが続いているので自分でも書いてみようと思いました。大会の概要、自身のランニング歴やランニングスペックなども書こうかと思いましたが面倒くさがりなのでやめておきます。面白おかしくONTAKEを語りたいところですがただの備忘録、昨年との比較なので薄味、あっさり風味です。100マイルのチャレンジを考えている方の参考なればと思っています。
※ちなみに今日は8月9日、熱は冷め時すでにお寿司な感がありますWW 


自己紹介

 新潟県上越市で一年中走ってます。よく雪の日は?と聞かれるけど冬の間ずっと雪が積もっているわけではないのでそれなりに走れています。
ロード・トレイルどちらもいけるAB型のサウスポー1972年式(♂)
座右の銘「安全第一」 好きなもの「周回コース」

安全第一で

私とONTAKE

2018    100k   豪雨災害のため中止
2019 100K 11時間39分(サブ14クリア)
2020 100M 新型コロナウイルスの影響のため中止
2023 100M 21時間53分(総合17位50代2位 めちゃくちゃ嬉しかった)
そして
2024 100M 21時間03分(総合26位50代4位 めちゃくそ気持ちよっかった)

トレーニング

 基本は平日の朝ラン1時間から1時間半(ジョグ、トレイル、坂道、峠走など、田舎なので練習環境は良い)と週末の距離走(ロード・トレイル)、ときどきヨンペー(キロ4)くらいのスピード練。健康診断に引っ掛かかる年頃になり4月から食生活を見直す。ほぼ毎日結構な量飲んでいたアルコールを控え週6休肝日に、食事も適量にして5キロほど減量(63㎏→58㎏)中学生以来久しぶりに腹筋が割れ心も体もペラペラに。飲んだくれの日々から減酒できたことにビックリ。
 その他、各ポッドキャストのONTAKE回(ひゃっほい〇〇、エスカレーター、さかみち等)を聞いたり江西さんやhellyさんのブログを読んだりしてイメージトレーニングもバッチリ。体幹トレーニングやストレッチも割としっかり行っています。

  • 4月 370k 累積10,134m 冬場のロード中心のトレーニングからトレイに移行するタイミング。累積の少ない加賀海岸シーサイドトレイル30k累積800m(年代別1位)、米山山麓ハーフマラソン、野尻湖練などでしっかり累積と距離を踏む。VRイベントの近所の坂40にも積極的に参加する。

  • 5月 381k 累積10,072m ロードの大会(白根10K・柏崎潮風マラソン)でそこそこ良い記録が出て調子が上向き。ポイント連以外は500mℓのペットボトルを6本ザックに入れて負荷をかける。

  • 6月 345k 累積11,958m 月間走行距離450k 累積15,000を目標にトレーニングを積み上げていく。6月8日に奥信濃100を走り目標のサブ14をクリア、トレイルの練習量が少ない中の結果に手ごたえを感じるが6月18日からコロナにかかり5日間走れず。その後、トレーニングを再開するも倦怠感が続き思うようなトレーニングの積み上げができなかったが1週間前の林道練ではそこそこ走れたので完走を目標に頑張ることにする。

目標タイム・レースプラン

 ポッドキャストさかみちのよーすけさんのツールにITRAパフォーマンスインデックスを入力した予想タイムが21時間03分(まさかのピタリ賞)。コロナ前まではこのタイムを目標にしていたがコロナ後は昨年と同じくらいのサブ22(帰りに温泉に入って帰れる)、最悪でも24時間で完走とした。正直は走ってみないと分からないのでエイドワークをスムーズにしてエイドに長居しないことや周囲のペースに巻き込まれず自分のペースでのように淡々と走ることを意識した。


装備

ハット:ワークマン
ライト:レッドレンザーH8R→NEO5R
ウエア:(上)パタゴニアキャプリーンノースリーブ (下)パタゴニアナイントレイルズ (アンダーウエア)インナーファクト変態パンツ
ザック:サロモンADVSKIN5 
靴下:ドライマックス 
シューズ:アシックス Trabuco Max2(昨年も使用、カモシカブログを見て購入)
時計:ガーミン955  ストック:ヘリテイジ
その他:インナーファクト ウエストベルト(新しいタイプ)
プロテクトJ1を各所に念入りに塗布、膝と両足首にテーピング(自作V・Xテープ)をまく。

補給食

マグオン(青みかん・梅)・ANDO(水色)・わらび餅(レモン・黒糖・ラムネ・桃)・カリカリ梅・種なし梅・小粒歌舞伎揚げ・イカソフトフライ
補給は45分に1回(ガーミンのアラートでお知らせ)、普段から食べ慣れているものを使用。レースでいきなりジェルを使用すると気持ち悪くなるので普段のトレーニングからたまに使用している(コストはかかるが大会のたびに余るので)。
ドリンク1ℓ:水500mℓ マルトデキストリン+BCAAを混ぜたもの500mℓ
その他:恵命我心散 ブラックブラック(キャンディ)
※デポバッグには2・3周目の補給食 ミニウインナーパン(セブンイレブン4個入り) 白湯(山専ボトル) コーヒー(クラフトボス)3日前からカフェイン抜きをしていたので楽しみにしていた。予備のヘッデン(1周目につけているH8Rのバッテリーが2周目の途中で切れる可能性もありバッテリーの交換よりライトごと交換したほうがスムーズ、ザックの中にはぺツルのビンディも入っている)。

レース一週間前~スタートまで

 ランは軽めに体幹トレーニングやストレッチをしっかり行う。月曜日から禁酒、水曜日からカフェイン抜き、準備は前日までにしっかり行い仕事帰りに日帰り温泉に行きリラックスする。
 レース当日は6:00起床、11時に仲間が迎えにくるのでそれまで家の掃除などをしてのんびり過ごす。今回は地元のラン仲間のNASさん(ONTAKE10回目のベテラン、昨年くらいからサブ14を意識、普段から一緒にトレーニングをしている)、YUMICOさん(トレラン黎明期を知るベテランだが初ONTAKE)、めーさん(自分が所属しているJJJのキャプテン、県内でも有名な強者ランナー)と参加。15:30に松原スポーツ公園に到着。ゲートやのぼり旗が新しくなりなんだかキラキラした雰囲気の中受付を済ませる。その後はブースをサラッと見て車に戻り夕食(カップラーメン・おにぎり)を済ませる。車の中でポッドキャストを聴きながら目を閉じるが予想通り眠れない。そもそも眠れるとは思っていなかったので問題はない(昨年もほとんど眠らず完走、普段早寝早起きだが夜間のレースで眠くなることは過去にあまりない)。そして19:30スタート会場へ。雨がやみ涼しく走りやすいコンディションである。
 会場ではiiyamawoodsmanリンリンや2022のOSJ年間チャンピオンのhellyさんと言葉を交わす。すぐ近くにペケッター界隈、カモシカブログでおなじみ、KAMOさんを発見。好きな女子に声をかける中2のような気持で思いきって声をかけると爽やか,イケメン、そして〇〇〇がでかい(自称)という三拍子揃った好青年でキュンキュンしてしまいました。いろんな方と話ができてリラックスし地元の仲間もスタートを見送りに来てくれた。気負いはなく淡々とした感じで20:00スタートを迎える。


お互いの検討を誓い合う

盟友リンリンと完走を祈願

レース展開


1.スタート→CP1 上松エリア1周目

  • 松原IN 6:39:07 区間順位68位(2023年6:35:58 区間順位44位)

 最初のロードはキロ6くらい、真ん中くらい位置で黙々と進む。大勢のランナーのヘッデンの明かりが伸びて「あーオンタケに来たなー」と非日常感にしみじみ浸る。橋の手前で花火をしながら応援してくれる家族の姿に手を振って応える。しばらくロードが続き15キロほど行くと林道に入りhellyさんを見かけ声をかける。ガーミンのpaceproの調子が悪く自分のペースを把握できていないとのことだった。自分のガーミンもナビゲーションと現在地がずれクライムプロが機能しなかった。登りがどの程度続くか気になるところではあるが昨年の記憶もあるので意識しないようにした。他のランナーに抜かれることが多く全体的にペースが速い気がするがとにかく無理せず抑えて入る。昨年一周目は全走りしたが、今年は白川小川までは走り切り、そこからストックを使用し歩きを混ぜる作戦。3時間で白川小川AS(通称クロダエイド)に到着。涼しかったが汗をかいていたので多めに水分を摂る。そこからの長い登りは思ったほどきつく感じず頑張らない程度の出力で淡々と進み45分ごとの補給もしっかりとることができた。登り切った後、下りの後半でリンリンと一緒になり途中まで並走するが速いので無理をせず自分のペースで走る。林道が終わり5キロほどのロード区間はしっかりと走ることができた。リザルトを見ると昨年とほぼ同じタイムだが順位はかなり下がっていたので他のランナーのペースが速かったと思われる。エイドに入りデポバッグを受け取り、椅子には座らず目の前の長テーブルで作業を済ませる。我神散を飲み、2周目の補給食をセット。山専ボトルに白湯を用意していたがまだ冷めておらず熱すぎたので来年は少し冷ましたものを入れておく。コーシーでパンを流し込みすぐに出発する。久しぶりのコーシー!がとてもおいしかった。昨年は15分ほどかかかっていたエイドワークを8分ほどで済ませ出発する。

2.CP1→CP2 上松エリア2周目

  • CP1→CP2 7:21:56 区間順位42位(2023年 7:18:13 区間順位17位) 

 2周目にスタートこの時点でAM2:40過ぎだが眠気は感じていなかった。口の中をすっきりさせたくてブラックブラックキャンディをなめる。ロードの途中でマグネシウムオイルを持っていたことを思い出し足全体に塗る。効果のほどは不明だが何となく効くような気がする。1周目よりペースは落ちているが淡々と走り続ける。林道の登りは250mごとに歩きと走りを切り替える(2525ニコニコ走法)。同じ動きを続けるよりも足の負担が少いような気がする。白川小川に到着、1周目より20分ほど遅れてい入る。調子は悪くはないが他のランナーに抜かれることが多く出力が上がらない感じがした。おなかにガスがたまりオナラが何回も出るのでエイドでトイレに入る。便が少し出たが結局レースが終わってもガスが出続けた。ロングレースになるとよくある現象だが原因は不明。疲れが出てきた感もあり昨年よりペースが遅いかもと感じる(実際はほぼ同じペース)。補給食が足りなくなってきたて不安もあったが歌舞伎揚げやソフトイカフライでしのぐ。白川小川からは同じ人たちと前後し、しばらくすると夜が明けてきて他のランナーの様子が分かるようになる。女子の強豪ASKWさんや昨年のKOUMI100で知り合ったAMTさんが快調に走っていた。途中ついていくが背中が遠ざかり、その他前後するランナーにも置いていかれることが多くなる。下りに入ると右ひざに違和感あり、集中力も切れ、このままペースだと24時間くらいかかるのではという弱気な気持ちや「来年は100Kでいいかな」という思いが芽生える。そのタイミングで同じようなペースで走っている人に話しかけ気を紛らわせる。人と話してキツさを紛らわせるのはいつもながら効果的である。昨年は2周目でつぶれている人もおり、何人ものランナーをパスした記憶があった。100kの最後尾の軽トラもなかなか現れないので自分のペースが遅いのではと感じていたが実際は周りのランナーペースが速かったことに3周目で気づく。100k地点を過ぎロードに出ると気持ちが楽になる。足もよく動き松原スポーツ公園の橋を越えた後の登りも走り切る。ちょうど14時間でタイムとしては昨年とほぼ一緒だった。エイドのおにぎりはセブンイレブンの塩むすびをチョイス、手持ちの補給食もしっかり入れる。途中で抜かれたランナーがエイドにいてだいぶ追い上げていることを実感する。エイドで腰を下ろして休んでいるランナーも多く見かけたが自分は1周目同様に立ったままの状態で10分でエイドワークを済ませ最後の滝越エリアに向かう。

3.CP2→CP3→フィニッシュ 滝越エリア

・CP2→CP3水交園 4:05:31 区間順位19位
(2023年 4:17:03 区間順位18位)
・CP3→フィニッシュ 2:56:48 区間順位11位
(2023年 3:41:12 区間順位15位)

 制限時間まで10時間あり完走は大丈夫だという思いが出てくるが、何が起こるか分からないので最後まで気を抜かないよう気持ちを引き締める。昨年も同じことを思ったが、3周目に出てしまうと滝越エリアを1周して戻ってくるしかないので自分の中では終わったようなものという前向きな気持ちが生まれる。昨年は登りは全歩きだったような気がするが今年も歩きを入れながら無理しないようにと考えていた。がしかし意外にも気持ちが乗り体力的に余力があったので走れるところはしっかりと走ることにした。昨年の3周目は100マイルのランナーと絡むことがほとんどなくひたすら100Kのランナーに声をかけ抜いていった記憶があるが今年は序盤から赤い100マイルのゼッケンが見えあっさりと何人かパスしていく。AMTさんにも追いつき昨年のKOUMIのことについて話しかけると思いだしたようで、何とか完走しましょうとお互いを励ましあう。その後も何人か100マイルのランナーをパスして順位を上げる。涼しい気候のせいもあり前半飛ばして足が売り切れている感じなのかもしれない。順位を上げることで気持ちも上がってくる中、強い雨が降り始める。しばらくはレインウエアなしで進むがいよいよ土砂降りになってきたのでレインを着用する。レインを着て土砂降りの中走るのは「これぞONTAKE」という感じで気持ちよく、そう思えるくらい気持ちが上がっていた。水たまりをよけるランナーを尻目に水たまりも関係なく突っ込んでいく。100kを走る仲間がゴールして年代別に入ったというメッセージをみて自分も頑張ろう、一つでも順位を上げようとプッシュを続ける。そうめんを食べたかったけど水交園はスルーして走り続けた。最後のWSから先は崩落でショートカットになり少し登ればあとはひたすら下るだけになる。クラッシックオンタケ―ルートなのでガレガレだが慎重かつ快調に下っていく。このままいけば21時間ちょうど位のタイムで昨年よりかなりタイムを短縮できると確信する。ロードに出ればさらにスピードを上げる自信があり前を急いだ。ロードに出ると不思議なものでさらに足が動く感覚がありゴールを目指す。最後のロードも100マイルのランナーを何人かパスする。残り2キロで並走する100マイルのランナー2人が視界に入りさらにペースを上げる。後でログを見返すと159kのLAPはキロ5を切っていた。松原スポーツ公園の橋を渡り最後の登りも走り切る。なぜこんな力が出るのか自分でも不思議だった。直線に入り会場のアナウンスが聞こえるあたりで21時間を過ぎるが全力でゴールに駆け込んでいた。21時間03分、終わってみれば昨年より50分タイムを縮めていた(距離は少し短いが)。昨年より順位はさがったがし、年代別も4位だったが自分らしい納得の走りができた。リザルトを見返すとCP2→水交園が区間順位18位、フィニッシュまでは区間順位11位、滝越エリアの走りが後半追い上げ型の自分を物語っていると改めて実感した。あと3分でサブ21、どこかで短縮できる要素もあったかもしれないがコロナ後で体調に不安もある中、しっかりと走り切ることができた。

ストロングフィニッシュ

まとめ(ONTAKE100の魅力)

 秘境ともいえる(失礼か)王滝村にあれだけたくさんのランナーが集まりくそ長い林道を黙々と走る姿は何かの儀式ではないかと勘違いさせられる趣がある。決してきれいな風景が広がるわけではないが走ったことの人にしか分からない何かがある。幾度となく災害に見舞われコースが使えなくなるもランナーを歓迎するかのように張り巡らされたどこまでも続く林道。酔った勢いでエントリーしたランナーを「2度と走るか」と思わせながらまた走りたくなる中毒性がある。距離が時々変わり100kをサブ14の困難度は上がり、サブ14しなければ100マイルを走ることができないシステムはチャレンジ精神をゆさぶる。サブ14した人の8割は「100マイルなんて絶対走らない」といいながら翌年にはエントリーしてしまうことでしょう(自分調べ)。OSJならではの簡素なエイドステーションに時々現れる回復系ポーション(おにぎり・そーめん)も心をくすぐる一つである。そしてペケッター界隈(X)のランナーが大集結する様子は走るオフ会のようである。TLは大盛り上がり!サブ14や100マイル完走、DNF、わらび餅、コースロスト、中ヤベ、関西勢にエチオピアと知らない人には意味が分からいワードが溢れている。私的にはサブ14したランナーには100マイルにエントリーして上松2周目に向かう絶望感を一緒に味わってもらいたいものです。来年の夏もあの林道が多くのランナーを歓迎してくれることだと思います。

 長々とした駄文を最後まで読まれた方は皆無だと思います。来年ONTAKEで会いましょう。見かけたら気軽に声をかけてくださいな!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?