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娘と迎えた「初めて」の連続。家族の思い出がまた一つ

初めてのお泊まり、初めてのアンパンマンミュージアム

娘にとって初めての旅行。
目的地はアンパンマンミュージアム。家でもアンパンマンのおもちゃを握りしめて離さない娘にとって、まさに夢の国だ。

出発の朝、いつもより早起きした娘は、僕たちが旅行の準備をしているのを見てソワソワしている。普段のお出かけとは違う雰囲気を感じ取っているのか、出発前から興奮気味だ。チャイルドシートに乗せると、しばらくは窓の外をキョロキョロ眺めていたけれど、途中で力尽きてスヤスヤ眠り始めた。

目的地の近くで目を覚ました娘は、見慣れない景色にキョトンとした表情。その顔を見て「今日は楽しい一日になるぞ」と確信した。

まずはホテルへ。娘にとっては初めてのお泊まり。部屋に入るなり、ベッドの上をゴロゴロ転がり、クローゼットの扉を開けたり閉めたり。窓の外の景色を見ては「あ!」と指をさし、興奮が止まらない。こんなに楽しそうなら、ちょっと奮発していい部屋にして正解だったな、と思う。

夜になってもなかなか寝てくれず、テンションMAXのままホテルの部屋を探検する娘。普段は寝かしつけに苦労しないのに、この日は違った。初めての場所にワクワクしすぎたのだろう。ようやく寝たのは、いつもの就寝時間を大幅に過ぎたころだった。

そして翌朝。いよいよ、娘がずっと大好きなアンパンマンに会える。駐車場に着くと、入口にそびえ立つアンパンマンのモニュメントを見つけた娘が、勢いよく指をさしながら「あー!」と叫んだ。いつもテレビで見ているアンパンマンが、目の前にいる。その事実に、娘のテンションは一気に跳ね上がった。

館内に入ると、大きなアンパンマンの人形やカラフルなセットが広がっていて、娘は目を輝かせてキョロキョロ。ショーが始まると、食い入るようにステージを見つめ、音楽に合わせて体を揺らしている。その姿を見て、僕も妻も「連れてきてよかったな」と心から思った。

その後も、パン工場のセットで遊んだり、バイキンマンの乗り物に乗ったりと大忙し。アンパンマンやドキンちゃんの着ぐるみが近づいてくると、最初は少し驚いていたけれど、次第に慣れて、自分から手を伸ばすようになった。写真を撮るときも、いつものように真顔ではなく、嬉しそうにニコッと笑ってくれた。

そして帰りの車。
遊び疲れた娘は、チャイルドシートに座るとすぐに眠りに落ちた。いつもなら「眠いけどまだ遊びたい」とグズることもあるのに、この日は違った。目をこすったかと思うと、スーッと静かに眠ってしまった。

その寝顔を見ながら、運転席の僕と助手席の妻で今日一日のことを振り返る。「あのとき、めっちゃ嬉しそうだったね」「ショーのとき、すごく真剣な顔してたよね」「写真、いい笑顔だったな」と、まるでエンドロールのように楽しかった場面が次々と思い出される。

長距離運転は大変だけど、こういう時間があるから頑張れる。娘の初めての体験に立ち会えて、家族の思い出がまたひとつ増えた。

次はどこに行こうか——そんな話をしながら、僕たちは家路についた。

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