見出し画像

嘘だろ。 多感な13歳 レコードにヤケに息継ぎが入ってる―――

みなさん(特に同じ世代の歌謡曲好きな方々)ご存知でしたか?
研ナオコの「あばよ」。(あばよ、だけじゃないけど)

私が中学生の頃、部活が休みの時、仲のいい子達はほとんど習い事か塾で一緒に遊べなかったのが多かった。 決まって私は姉の部屋にあるレコードを勝手に聴いていた。

洋楽のABBA、松山千春、小椋佳、郷ひろみ、そして研ナオコ。

特に松山千春と小椋佳が好きだった。

ヘッドホンをして極力ボリュームを落として音の奥を探すように、時には大きくボリュームを上げより正確に感じ取った感覚を確かめるように聴く、そんな聴き方をしていた。

他のレコードはクラシックなどあったけど「魔王」とか面白かったけど特に聞きかじる程では無かった。

で、研ナオコのアルバムを仕方なしに聴くとそれが驚かされた。
初めの印象
このレコード、収録する時、歌手の研ナオコに息継ぎをマイクに拾わせないよう指示していなかったんだろうな。
だった。

それぐらい、大きくブレス(息継ぎ音)がひつこく入っていた。

欠陥収録のレコードくらい思っていた。

研ナオコ 自体はドリフのテレビで面白い印象で特徴ある目鼻立ちの人。 と好感を持って見ていた。

ある時、研ナオコが番組で歌を披露していた。
この人の歌は失恋ソングが多いし、そういう曲を歌わせられているみたい。

そのときは余りブレスは気にならなかった。
ヘッドホンの関係か?
いぶかしく思ったけど、表情的にはブレスを拾わせないような歌い方は見て取れなかった。
音響がワザと抜いてた? なんて勘ぐり入れながらテレビを見てた。

その時初めて気づいた。
ため息や嘆息を歌詞に乗せる。 って事に。

歌詞の内容である言葉だけではなく、歌詞の持つ雰囲気を感情として息、呼吸音、間、で表現出来る。
という事を発見した。というかそういう歌い方もあって良いんだ! と。

どれだけの人がそんな風に評価してるのか、してないのか。価値があるか、無いかは、それぞれ。
でも、私は、あの研ナオコのレコードアルバムは欠陥品ではなく、素晴らしい傑作のアルバムだったと自省しつつ、好きになった。

嘆息を意識して、マイクに拾わせる。
ヒトカラでも、特に感情を乗せる歌は、間のとり方、ブレスを入れるか入れないか自分の好みの歌い方を追求して歌ってる。
得点はシビアに上がらないけど、機械のコメントに救われる事も多い。
「感情の乗せ方は上手です。聞き惚れました」
など、こんなコメント機械がする?
ヒトカラで独りニヤケながら楽しんでいる。

皆さんも「あばよ」聴いてみて下さい。

♪ 何もあの人だけが 世界中で一番♪
~ ~ ~
笑ってあばよと 気取ってみるさ♪


人間 どこかで息継ぎしなきゃ生きてられない

では、また。
(*ˊ˘ˋ*)。♪:*° 缶  2024.1004

いいなと思ったら応援しよう!