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遺言書が出てきた…

永年銀行窓口で相続受付を経験した者です。

昔、銀行の先輩から聞いた話しですが本当か冗談かわかりません。

ある方の相続で、相続人は2人(姉妹)だったそうです。

私たちの銀行預金の手続は全部ご長女が代表して行われたそうです。

当時(H11年以前)は、
預金は(遺言書がなければ)各相続人に法定相続分の権利があるということで、

長女1/2、次女1/2に預金分割し手続が終わりました(各々の指定銀行に送金完了)

しかし1か月ぐらい後、ある方が貸金庫を借りていたことがわかり、
ご長女にまた来店してもらって解約することになりました。

貸金庫の解約時には、ご長女が中身を確認するのですが、私の先輩が立ち会いました。

開けてみると、
なんと(自筆)遺言書が出てきたそうです。

本来は開封せずに家庭裁判所に持っていかないと無効になるのですが、

ご長女は思わずその場で開封してしまったそうです。

私の先輩もフリーズしてしまったそうですが、内容が見えたそうです。

遺言書には.
『すべての財産は○○(次女の名前)に相続させる』と書いてあったそうです。

ご長女はしばらく立ちすくみ、
そして何事もなかったようにその遺言書を破って持ち帰られたそうです。

私の先輩もその光景は忘れられないと言ってました。

わかりませんけど、ご長女にもなんかそんな予感があったのでしょうか?

その後、どうなったのか知る由もありません。

小説『羅生門』のラストみたいです。

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