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猫の病気のお勉強 循環器系編


はじめに



これから猫(動物)の病気について書いていこうと思っていますが私は獣医でも専門家でもなく ただの猫好きのオバサンですので みなさんと一緒にお勉強していければと思っています。

みなさん こんにちは。

今日は大切な家族である猫ちゃんの健康について
特に うちの白猫ミルクも患っている循環器系の病気についてお話しします。
難しい医学用語はなるべく避けて みなさんにわかりやすく説明していきますね。

その前に簡単にうちの子の病気の経緯についてちょっと書かせてください。
2019年に突然 心筋症と
それに伴う腎不全の合併症を発症してしまいオシッコは垂れ流し 肺に水が溜まるなど 一時は本当に覚悟しました…
緩和ケアで酸素器レンタルして投与したりもしました…
本人(にゃん)も死期を悟って
暗くて狭い所にばかり行きたがってました…

しかし治療が功を奏して
当時3歳という若さもあって 徐々に回復し今では ジャンプしたり 妹(血縁関係なし)と運動会したり ごくごく普通の猫(にゃん)生を送れています。
(詳細は後半へ)

ですが病気が治ったわけではなくお薬で現状維持がいつまで続けられるかわかりませんが
いつ その時が来ても悔いのないように この子らを守り 愛していく所存です!!

それでは早速 始めたいと思います。

最初は病気の種類と それぞれの
症状、原因、検査方法、治療方法について書いていきます。


1.猫の主な循環器系疾患(心臓病)




①肥大型心筋症(HCM)
②拘束型心筋症(RCM)
③血栓症
それぞれについて詳しく見ていきましょう。



1.①肥大型心筋症(HCM)


肥大型心筋症(HCM)は、猫の心臓病の中で最も多い病気なんです。簡単に言うと、心臓の筋肉が厚くなってしまう病気です。

症状
- 呼吸が速くなる
- 元気がなくなる
- 食欲が落ちる
- まれに、突然の後ろ足の麻痺

ただ、初期段階では症状がほとんど出ないこともあるんです。だから、定期的な検査が大切なんですよ。

原因
正確な原因はまだわかっていませんが、遺伝的な要因が大きいと考えられています。特にメインクーンやラグドールなどの品種で多く見られます。

検査方法
1. 聴診:獣医さんが聴診器で心臓の音を聞きます。
2. レントゲン検査:心臓の大きさや肺の状態を確認します。
3. 心エコー検査:心臓の壁の厚さや動きを詳しく調べます。
4. 血液検査:心臓に負担がかかっているかを調べます。

治療方法
残念ながら、完治させる方法はまだありません。でも、薬で症状を和らげたり、進行を遅らせたりすることはできます。主な治療薬については後で詳しく説明しますね。

1.②拘束型心筋症(RCM)​​​​​​​​​​​​​​​​

拘束型心筋症(RCM)は、心臓の筋肉が硬くなって、うまく血液を送り出せなくなる病気です。

症状
- 呼吸困難
- 食欲不振
- 元気がない
- むくみ(特にお腹)

原因
RCMの正確な原因もわかっていません。ただ、年齢とともに発症リスクが高くなると言われています。

検査方法
HCMとほぼ同じです。特に心エコー検査が重要で、心臓の壁の動きや硬さを詳しく調べます。

治療方法
こちらも完治は難しいですが、症状を和らげる治療を行います。利尿剤や血管拡張剤などを使用することが多いですね。

1.③血栓症​​​​​​​​​​​​​​​​

血栓症は、血液の塊(血栓)が血管を詰まらせてしまう病気です。猫の場合、特に後ろ足に血栓ができやすいんです。

症状
- 突然の後ろ足の麻痺
- 痛がる
- 冷たい足
- 爪が青白くなる

原因
心臓病(特にHCMやRCM)が原因で起こることが多いです。心臓の中で血液の流れが悪くなり、そこで血栓ができてしまうんです。

検査方法
- 身体検査:足の温度や脈を確認します。
- 超音波検査:血栓の位置を特定します。
- 血液検査:凝固系の異常をチェックします。

治療方法
緊急性が高い病気です。すぐに病院で治療を受ける必要があります。抗凝固剤や血栓溶解剤を使用したり、場合によっては手術を行ったりします。

次に心臓疾患に使われる主な薬について書いていきます。




2. 循環器系疾患の主な薬



猫の循環器系疾患の治療に使われる主な薬をカテゴリー別にご紹介します。それぞれの薬にはいくつかの種類があり、獣医さんが猫ちゃんの状態に合わせて最適なものを選んでくれます。

2.①ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)

これらの薬は血管を広げて血圧を下げる効果があります。心臓の負担を軽くするのに役立ちます。

- ベナゼプリル(商品名:フォルテコール):猫に使いやすく、よく処方されます。
- エナラプリル(商品名:エナカルド):ベナゼプリルと同様の効果があります。
- イミダプリル(商品名:プリビトン):比較的新しいタイプのACE阻害薬です。

2.②β遮断薬(ベータブロッカー)

心拍数を下げ、心臓の酸素消費量を減らす効果があります。

- アテノロール:最も一般的に使用されるβ遮断薬の一つです。
- カルベジロール:血管を広げる作用も持っています。
- プロプラノロール:より強力な効果がありますが、副作用にも注意が必要です。

2.③カルシウム拮抗薬

血管を広げて血圧を下げる効果があります。特に高血圧の猫によく使われます。

- アムロジピン(商品名:アムロ):猫の高血圧治療の第一選択薬として広く使われています。
- ジルチアゼム:心拍数を下げる効果もあります。
- ニフェジピン:速効性がありますが、猫での使用には注意が必要です。

2.④利尿薬

体内の余分な水分を排出し、心臓の負担を減らします。

- フロセミド(商品名:ラシックス):最も一般的に使用される利尿薬です。
- スピロノラクトン(商品名:アルダクトン):カリウムを保持する特徴があります。
- トラセミド(商品名:トラセミッド):フロセミドより強力で、効果が長続きします。


2.⑤強心薬


心臓の収縮力を高め、血液循環を改善します。

- ピモベンダン(商品名:ピモハート、ベトメディン):心不全の猫によく使用されます。
- ジゴキシン(商品名:ジゴシン):心拍数を調整する効果もありますが、猫での使用には慎重な管理が必要です。

2.⑥抗血栓薬


- クロピドグレル(商品名:プラビックス):血小板の働きを抑え、血栓の形成を防ぎます。
- アスピリン:クロピドグレルと同様の効果がありますが、猫には副作用のリスクが高いため、使用には注意が必要です。

これらの薬は、獣医さんの指示に従って正しく使用することが非常に重要です。副作用の可能性もあるので、自己判断で量を変えたり、勝手に中止したりするのは絶対にNGですよ。また、複数の薬を組み合わせて使うこともあるので、全ての薬について獣医さんとよく相談しましょう。


3.うちの子の病状について(詳細)


いよいよ ここからは うちの子がどのようにして死の淵から生還できたのか実際 起きた症状(病気のサイン)や受診のタイミング、治療法、治療にかかった費用などなど みなさんが一番知りたかった所をお話ししていきたいと思います。
ただ、前述の通り 私は医者ではないので 先生の治療方針にそって行動しただけで どこぞの魔法の水を飲んで治ったとか そういう話ではないので そういうのを期待されてる方は読まない方が良いかと思います。

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