となりの億万長者が17時になったらやっていること
内容
タイトルが「億万長者は17時になったら何してるの?」
という疑問が題目になっているが、
内容としては幸せな億万長者になるためのビジネス書。
億万長者
ではなく
「幸せな億万長者」
と表現されている所が味噌汁ミソである。
億万長者というイメージは、
大金を手に入れ、
ブランドか光り輝く衣装で全身を着飾り、
見上げても部屋が少ししか見えないくらい高いタワーマンションか、
小さい子どもが持て余すくらい広い庭付きの大豪邸に住み、
毎日豪華絢爛なディナーを食す。
自分勝手なイメージがこんな感じである。
これが当てはまるか否かはさておき、
人生において成功を収めた人達、
という言葉が最もしっくりくる。
しかしながら、
著者が目指すべきは、
「幸せな億万長者」であり、
これこそが本物のお金持ちだと言えるそうだ。
そのために必要なこと。
つまるところビジネスにも通じるものではあるが、
その答えについて一つ一つエピソードを交えながら説明される書物である。
感想
結論を言ってしまえば…
コミュニティ
が重要
とのこと。
人付き合いだったり、
人脈だったり、
仲間だったり、
最初に読んだときはふ~んという印象。
心の中では
そんなことわかってるわ!
というツッコミ。
しかしながら少しイメージと異なった。
一緒に仕事をする人
ではなく
お客さんもコミュニティの中にいるのである。
この部分は
意表を突かれた気分だった。
ラーメン屋をやりたい人が、
出店場所探しよりも、
スープの研究よりも、
麺の仕入れ先選定よりも、
コミュニティ作りを優先すべき
という予想外の斜め上からの意見。
しかし読み進めると、
なるほど、
的を射ている。
ラーメン屋をオープンして、
お客集めに苦労することはよくある。
なら先にお客を集めてからオープンすればいい。
とてもシンプルな考えだが、
言われるまで気付かなかった自分に驚愕。
もちろん簡単ではないが、
群雄割拠蔓延るラーメン超大国日本で生き残るには、
美味いラーメン屋
より
〇〇さんのラーメン屋
の方が良いのでは、
とのこと。
億万長者はこうしたお客集め、
というより仲間集めが得意なのである。
億万長者のイメージとして先ほど記載した、
毎日豪華絢爛なディナーを食す。
というのは本当らしい。
少し異なるのは、
その豪華絢爛なディナーを、
多くの人を家に招いてみんなで食すらしい。
ホームパーティといえば億万長者のイメージは確かにあったが、
あれはコミュニティ形成のためのイベントだったのだ。
単にSNSのフォロワーが多いとか、
それはコミュニティとは言わない。
お互いで支え合える存在。
仲間という言葉が最も適している。
ワンピースの世界以上に、
この世界でも仲間は重要なのである。
おススメ度
☆
新しいことを始めようとする人、
起業を考えている人、
何かを変えたいと考えている人、
そんな人は読むと面白い。
幸せな億万長者を目指さない人も、
それに近付くことを嫌がる人はいないはず。
億万長者になれなくても、
幸せになれるヒントがこの本に隠されている。
願わくば、
コミュニティ形成の仕方について、
もう少し記載されているとありがたかった。
つながりが大事だとか
人脈が大事だとか
仲間が大事だとか
全部本当だよね。
人生が進めば進むほど
つくづく実感する
タイトル:となりの億万長者が17時になったらやっていること
著者:嶋村吉洋
出版:PHP研究所