泣き止みたい

こどもの本当の気持ちって何だろう？

今は児童発達支援事業所の
児童発達支援管理責任者なのだけど
オープン前までは
同じ法人内の別の事業所で直接支援を行う立場だった
その時のお話

ある日、新規ご利用の４歳の女の子が
初めて一人で事業所に来所してくれた時

たまたま用事があって
私は外出をしていて帰ってくると・・・

その女の子がわんわん泣いていて
その周りをスタッフ全員で取り巻いていた
一人のスタッフが女の子の傍らに座り
背中をなでなでしてあげつつ
「ママがいなくて寂しいんだね」と言い続けていた

ん？
何やってるの？

で、別のスタッフにこっそり「何やってるの？どういう状況？」と聞くと

「○○ちゃん、来てから泣きっぱなしで…
　ずっと隣で寄り添って
　お話聞いているんですけど…
　もう３０分くらい泣き止んでくれなくて…」

うん、そりゃそうだろう
子どもは泣き止みたいんだよ！！
それでは、泣き止めないよ

そこで私は
その女の子をすっと抱き上げて
「じゃあ、何して遊ぼうか？
　いろんなおもちゃがあるんだよ
　一緒に見ようか？」
と、思い切り元気で明るい声で話しかけて
おもちゃがあるお部屋へお連れした
するとその女の子は
「ん？」というような顔を一瞬した後
すぐに泣き止んで
「うん」と言って一緒におもちゃを選んで
遊び始めることができた

子どもは小さな大人ではないんですよね

大人なら、泣いている時
隣に座ってもらって
話を聞いてもらって
共感してもらいたいでしょう

でも、子どもは大人ではなく
「こども」という生き物なんですよねぇ（笑）

全然、別なんです

子どもは自分の気持ちや思いを上手く表現できないから
というより
もっと言うと、そもそも
自分の気持ちが何なのか自体を
まだ上手く理解出来ていないから

だから、泣くんです

混乱しているのかもしれないですね

どうしたら良いか、分からないんでしょうね

そんな時に「よりそって」もらっても
慰めてもらっても、って話ですよね

うちの子がまだ小さかった頃
ぎゃあぎゃあ泣いていたら
夫がよく「怒られたいだね」と言っていたんですが
それは「言い得て妙」で
今考えたら、あながち間違いではなんですよね

子どもって
自分でまだ「どうしたら良いか」が上手く分からなくて
わざと怒られるようなことをして
大人に切り替えてもらおうとしているんだろうな、と感じるような行動をとる時があります

何度もいいますが

子どもは、あくまで「こども」なんですよね

大人と一緒ではないんですよね

そのことを忘れずに
お子さんたちの「発達」を
どんどん促していってあげたいなぁ

ちゃんと自分の気持ちが分かったり
次に何したら良いのか
今、何をすべきかどうか
いろいろなことを考え理解して
自分で実行できる大人になっていってもらえるように
お手伝いしていきたいと思います