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音の感性について〜良い音とは?〜

こんにちは!

これまでの記事では音の調整をするPA(音響)の仕事の事を書いていたのですが

今回は僕が今まで経験してきたPAでの経験からの疑問でもある

良い音って何なのだろう?

について書いてみようと思います。

結論を先に述べると
『音の受け取り方って人それぞれで、人の感性による物だよね』
と月並みな結論になってます。

アニソンが好きな人もいれば
HIPHOPやROCKが好きな人もいるし
ヘヴィメタルが好きな人もいれば
民謡が好きな人もいる。

もちろん逆も然りで
民謡が好きな人にヘヴィメタルを聞かせると気が狂いそうになるでしょうし
ヘヴィメタル命みたいな人に民謡を聞かせてしまうと安らかに眠れてしまうでしょう。

つまりは受け取り手によって良い音か悪い音か変わるよねって事です。

じゃあその上で良い音って何なのだろう?

そんなお話を今回させて頂きたいと思います。

良い音かどうかは人それぞれだよねと結論付けたのですが
ここでは議論出来るように
あえて良い音の定義付けをしました。
『適切な環境下に置ける適切な音量と音質である事が良い音だ』と定義つけました。

定義付けがフワッとしているので
この部分を少し掘り下げてみましょう。

良い音があれば悪い音もありますよね
じゃあ日常生活の音で例えてみましょう。

街中の暴走族のバイクの音や爆音で音楽を流している車に不快感を覚えた事はありませんか?
ほとんどの人が経験した事があるのではないでしょうか?

では
レース会場で聞くバイクの音はどうですか?
ライブで聞く音楽は?
不快に感じる人はほとんど居ないのでは無いでしょうか?

勿論そもそもが
暴走族が嫌いだ
人に迷惑をかける奴が嫌いだ!

と言う理由で不快に感じている方もいるでしょう。

ですがせっかく音をテーマに書いているので
そう言った方は何で嫌いなのか?の一部を理解できると捉えて見て頂けると幸いです。

では、先程の例が仮に前者と後者で音量と音質が全く同じだとしましょう

何故前者が不快に感じて後者は不快に感じないか?

それが適切な環境下であるかどうか?だと僕は考えています。

では別の物事でも例えてみましょう。

今年のadoさんが行った国立競技場ライブでの音響について言及されているライブがあったのはご存知でしょうか?
ご存知ない方はググって見て下さい。

大枠で言うと『音響が全然ダメだった』そうで
こんな声が上がっていました
『声が聞こえない』
『客席の声ばかり聞こえる』
『聞こえても音質が悪い』

このライブから読み取れるのが音量と音質に問題があったのだと読み取れます。

ですが、それ以外のライブでは
こんな声が上がってました
『さすが歌姫adoだ』
『圧巻の歌声だった!』
『また来たい!感動した!』

もちろん前提として音質も音量も同じです。

適切な環境下であっても音量や音質が良くないと良い音だとは言えないと言う事は
この事から汲み取れますね。

この事を理解した上で音の届け方や受け取り方を音楽的要素に落とし込んで考える事が『良い音』である為に重要なのでは?と考えました。

意図せず不快に感じる音の特性としては
『不協和音』と言う音の種類があります。
日常生活での不協和音とは
・地震速報の音
・金属が擦れる音
・ブザーの音
等があるのですが

日常生活における何となく不快に感じた事がある音に関しては
不協和音である可能性があると認識してもらっても良いかと思います。

不協和音には緊張感や不安定さを持たせる特性があり
何か不安になったりドキドキしちゃうって特性と思って貰えば良いかと

不協和音は楽曲を作成される際に意図して使われている技術でもあります。

人それぞれ好みの音楽があるので
これが正解!と言う概念は無いと思っています。

つまるところAirPodsが世界で一番売れているイヤホンなのですがAirPodsで音楽を聞く事が正解だとは限らないですし
ジャスティスビーバーの曲を聴く事が正解では無いと言う事。

それぞれの人達が自分好みの音に巡り会えて良い音を聞けるようにする事は出来るはず。

例えば
昭和初期のレコード見たいな音源が好きな人はレトロな音源(ラジオとかから出る音)が好きなのでしょうし

グランドピアノやバイオリンのような生音が好きな人はイヤホン等で聞くよりも音楽を聴くと言ったら劇場に足を運ぶでしょう。

グランドピアノやバイオリンのような
生音演奏と呼ばれる物はイヤホンでは中々満足出来る物では無く生演奏で聞いた方が絶対に良いですし。
EDM等のクラブミュージックは
スピーカーから出る大音量の音を聞いた方が心地が良いはずです。

つまりは『適切な環境下における』は人それぞれであり聞く曲にもよる
良い音と思うかは人の受け取り方次第だし感性による物だよね?に落ち着くのでは?と思うのです。

例えばこんな話があります。

秦基博さんの『ひまわりの約束』
あなたならどんな時にどの様に聞きますか?

元気を貰いたい時?
ピクニックの時?
ドライブの時?

僕は出来るのなら広大なひまわり畑で聞けた最高だなぁなんて思ってます。

では秦基博さんはどんな人に聞いて欲しいと思って歌っているのでしょうか?

あるインタビューでは
小さなお子さんでも理解出来る言葉を使った楽曲作りを意識していました。
『ひまわり』と言う言葉を選んだのもその理由のうちの1つで
小さいお子さんの場合は、夏に咲くひまわりの明るい黄色を想像してもらえるだけでも良いかなって思いました。

こんな想いが込められていたそうです。

つまるところ『届け手の考える適切な環境下での届け方が受け取り手に届いていない可能性がある』と言う事なのです。

ですが受け取り方は人それぞれであり
僕のようにひまわり畑で聞きたいと思う人もいれば
夏のドライブの時に聞きたいと思う人もいるでしょう。

この事から伝えたい事は
あなたの心の中に響いているメロディこそが
あなたにとって良い音なのでは無いでしょうか?

悲しい過去を忘れさせてくれる曲もあれば
悲しい過去に立ち向かっていける曲もあるでしょう。

国境を超えて歌詞も分からないけれど
心に残っている音楽もあるのではないでしょうか?

ふとした瞬間に流れて来た音楽に何故か心が救われる時もあるでしょう。

良い音の定義や結論を述べましたが
もしかするとあなたの心の中に良い音の答えは眠っているのかもしれませんね。

ここまでご覧いただいてありがとうございました。
未熟ながら僕なりの『良い音とは?』について書いてみました。

あなたと共にある音楽を
素晴らしい環境のもとで聞いていけますように。











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