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老後入門(自己紹介|はじめてのnote)
勤めている会社がコロナでフルリモートになったため、去年、東京から故郷の浜松に移住した。なにしろ猫と二人暮らしなので決めたら早かった。たまに新幹線で上京し、会社やその周辺で仕事をするが、それ以外は家で仕事をしている。
若い頃から「歳を取ったら浜松に帰るのかな」とぼんやり考えてはいたが、定年前に帰るとは思ってもみなかった。そもそも、会社に行かなくても良くなるなんて、嘘みたいだなといまだに思う。
明日、誕生日が来たら55歳になる。会社の定年は63歳なので、定年まであと8年。長い長いサラリーマン生活の終りが見えてきた。すぐというわけじゃないけど、見えないふりをするには無理のある時間。
どういうわけか子どもの頃からやたらと老後が心配だったた。中学生くらいから「定年まで働いて老後のために貯金をしなきゃ」と思っていたので、定年は長年気にしてきた大きな節目だ。すでに通勤から開放され、ストレスの少ない環境にいるし、63歳を過ぎても何かしら仕事はするだろうが、やはり開放感と達成感はあるだろう。
もっとも、数年前にいまの状況が予測できなかったように、8年先のことなんてわからない。会社の存続も自分の雇用も絶対じゃないし、健康でいられるかどうかもわからない。それでも8年後、私はどんな風に誕生日を迎えるのだろうかと考える。
願わくば、無事に勤め続け、移住時に買ったマンションのローンが滞りなく支払えていますように。願わくば、一緒に住む8歳の猫が16歳の誕生日を迎えていますように。願わくば、最後の出社の帰り道、馬鹿みたいに豪華なアフタヌーンティーで自分を祝えますように。
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「老後」は定年してさらにちょっと経ってから、というイメージがなんとなくあるが、50歳あたりから「老後入門期」のようなものが始まっていると思う。本物の老後が始まる前に、老後入門期の記録を書いていこうと思う。書いておかないと全部忘れてしまうので。
#自己紹介