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アカデミー賞作品賞とワタシの距離

毎年、割と早い段階でどの映画がアカデミー賞のどの賞を取ったのか?には
アンテナを伸ばしている方で、主演女優賞あたりはふむふむと頷けるんだが、

ほぼ毎年、首をかしげるのが、作品賞。

数年前の「バードマン」とか「シェイプ・オブ・ウォーター」なんかは全く理解できないので、
きっとワタシはバカなんだ、とか
きっとワタシはセンスがないんだ、
という着地点に自分を落ち着かせるようにした。

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情けなくも思うが、仕方がない。
悲しくさえあるが、仕方ない。
もう毎年、作品賞とワタシとの距離が遠くて笑う。

どんなのがあったかいな、という方のためにここ10年間の作品賞は以下。

2010年『ハート・ロッカー』
2011年『英国王のスピーチ』
2012年『アーティスト』
2013年『アルゴ』
2014年『それでも夜は明ける』
2015年『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
2016年『スポットライト 世紀のスクープ』
2017年『ムーンライト』
2018年『シェイプ・オブ・ウォーター』
2019年『グリーンブック』

そんな遠距離Ayuでも楽しめたのが、
2020年の作品賞〜「パラサイト〜半地下の家族」。

豪雨の中、半地下の家に裸足で延々階段を降りる家族のシーンがなんとも印象的でそこだけがなんとも今でもありありと思い出されるんだけど、上から下にしか流れない水も同じように下に下に流れて、洪水になるシーンなんか世知辛いなぁ。

ポン・ジュノ監督はこの映画のことを「悪役のない悲劇」と仰っているらしいが、
社会の理不尽さや不合理さがこの映画の悪役なのかなぁと思ってみたり。

映画なのに「貧乏」を「匂い」で表現する独特さとか、そのあたりが好きだったのかも。

今年の1月に飛行機の中で見て、途中で(ラスト30分を残して洪水あたりで) 寝てしまったのだけど、やっとAmazon Primeで最後の30分も含めて全部見た。

再度「匂い」がキーワードとなり、それが殺意に変わるところなど、気になるところも全く見ている間は気にならないくらいに最後のスピーディーな展開に、

よくあと30分を残して寝れたね。と言われた意味がやっとわかったし、自分でもそう思った。

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韓国映画だったら「タクシー運転手〜約束は海を越えて」の方が好きだけど、インパクトという意味では「パラサイト〜半地下の家族」は大きいのかも。

「母なる証明」も面白いらしいので、近いうち見ようと思ってる。

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鮎永麻琴
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