まだ間に合う!未修コース入学までにやるべきこと
はじめに
私のツイッターのDMにはよく「未修者コースで入学予定です。入学までに何をすればいいですか」という質問が届きます。これまでは個別で回答してきたのですが、流石に面倒になってきたので笑、一括して回答していきたいと思います。
今回はふわふわ緩いことは言いません!
大前提として、あなたはなぜロースクールに行くんですか?
あなたはなぜロースクールに行くのでしょうか?このnoteを読んでくださっている人のほとんどが、「法曹になりたいから」と答えるでしょう。法曹になるには司法試験を突破する必要があります。なので、なぜロースクールに行くかという問いには「司法試験に合格したいから」という回答が最適だと思います。
そうだとすると、現段階でのあなたの究極目標は「司法試験を突破すること」ですよね。留年しないことでも、司法浪人しないことでもないはずです。未修コースに入る前も、入った後もこの前提(目的意識)を忘れないでください。
司法試験に受かるために、入学までの間に何ができるか。
純粋未修者ができること
純粋未修者の人(ここでは既習入試を受けていない人を指す用語として使いたいと思います)は、法律の勉強ってどうやるんだ?というところからスタートするのではないでしょうか。
ローの入学者説明会では、「この基本書を読んでおいてください」とか「全体像を把握しておいてください」とか、そういう抽象的な何も言っていないに等しいようなアドバイスをされると思います。でもここで思い出して欲しいのは、基本書を通読することで、上記司法試験を突破するという目的を達成できるか、ということです。
司法試験は論文式試験です。基本書を読むだけで論文が書けるようになりますか?すでに他の記事でも書きましたが、ローの教授は論文の書き方なんてご丁寧に教えてくれません。だからこそ、最低限論文の書き方はマスターしておかなければなりません。
そこでどうやったら論文の書き方をマスターできるかというと、実際に演習して練習するしか道はありません。
純粋未修者におすすめの演習方法
私がおすすめするのは、まず短文でいいので事例問題で演習することです。私は予備校の講義を最初に一通り聞いてから演習を始めたのですが、後から演習しつつインプットするべきだったなと思いました。
「え、最初から問題を解くの?何もわからないのに?」と思われるかもしれません。もちろん最初は問題文を見ただけでどの条文を使うのか、どこが論点になるのか、なんてわからないと思います。答えを見つつ基本書に戻りながら、知識をインプットしてください。自分で調べることが一番記憶に残ります。
演習問題と調べるための基本書ですが、おすすめはやはり予備校教材です。自分で演習書と基本書を用意するのも悪くないと思いますが、たくさんある中から選ぶ作業は時間がもったいないです。
おすすめの演習書はアガルートの重要問題習得講座で、基本書系は伊藤塾でもアガルートでも予備校教材ならなんでもいいと思います。高いので、メルカリとかで型落ちを買うのでもいいと思います(大幅改正がある場合は別)。
純粋未修者にとって、春学期はいきなりの山場です。民法を最初から最後までやるんです、大変じゃないわけがない。まずは民法を優先的に演習を通してインプットを進めてください。答案の書き方がわかれば、答案を書くための勉強法がわかるはずです。
隠れ既習ができること
隠れ既習(既習試験を受けたことがある人をいうことにします)の人は、ロー入試を受けて入試までにしていた勉強で反省する点・これは継続していいなと思う点、色々わかったのではないでしょうか。
そんな隠れ既習の人におすすめするのは、司法試験の問題を解いてみることです。上述の通り、究極目的は司法試験に突破することです。なので、早い段階で勉強のゴールを見据えておくべきです。司法試験に受かるには、どんな勉強をしたらいいのかがわかれば勉強の質が上がります。
そして隠れ既習の人は下3法と行政法を勉強するといいと思います。私が未修の授業で先生に言われて今でも記憶に残っているのが「上3法で既習者コースの人たちに勝とうと思ってもなかなか難しい。でも下3と行政法は既習で受かった人でも手薄な人が多い。だから、未修者こそ下3+行政法で頑張るべき」ということです。実際手続法や要件事実がわかると民法の答案の展開方法もだいぶクリアに見えてくると思います。なので、隠れ既習者には下3+行政+(要件事実もできればやっておきたい!)をやることを強くおすすめします。
最後に
令和に入ってからの司法試験のデータを見ると、複数回受験者がかなり苦戦しています。司法試験は1回で仕留めましょう。そのためにできることは何か、何をどうやればいいのか、という意識を持って入学までの期間を過ごしてください。