エニグマフラワーズ2
エニグマは個々で見せ場があったのは良かった。
チューリップは前半ともすれば母ちゃん感あったのがやや残念。演技力がキャラに追い付いていないので、せっかくの変わり身がイマイチ映えないのが惜しい。もう少しメリハリがあった方がこわいと思う。
普段のからっぽペラペラ掴み所無い感が、もう少し声でも出ると良いと思った。
しかしこのメンツでMGが悪い意味でやや浮いているというか、少し水を差しすぎる感があった。
他のキャラはいい意味でふわふわっとエニグマってるのに、この子だけ現実に縛られているので、損な役回りなのだとしても、もう少し一体感が出るとか、エニグマ愛みたいな、エニグマたる所以が感じられると読んでいて安心するんだけど、まあそれもエニグマか。
イッツミーは終始ヘラヘラしてて、逆にこっちの方が掴み所がなかった。臆病としては筋があっても、読み手として共感できる臆病ではなかった。これもエニグマのコメディ的な空気の弊害かもしれないけど、イッツミーに逃げ癖があるだけじゃなくて、じゃあしょうがないね、みたいなのがあるといいなあ。
最後覚悟決めるくだりはすごく興味深かった。
お酒でもなんでも、自分を奮い立たせるものが必要なのは弱くて、ある意味ではそれさえあれば頑張れるのだからとても強いよね。
そうやって何かを糧として頑張るのは世の人々と変わりなく、世の人々はゆえに普段ヘラヘラしてるのかと思った。OFFなんだね。
わたしにはワカラナイ案件なのでねえ。
いやでも、本当にここのあたりの妙はすごく人間くさいところで、人間の弱さとひたむきさと芯に秘めた善性というかポジティブな感情は実に尊くてすばらしかったと思う。
あと、やっぱり大人が良いよね。
袴田が最たるものだけど、本当に大人としてというか、その立場にいる人間の見本と言えるような素晴らしい発言や行動をする。
脇を締める名俳優的なアレ。
良い人間賛歌でおじゃった。