無邪気に喜ばせて欲しい気がしないでもないですが。
こんにちは、山田です
おみくじはお好きでしょうか。
今年の初詣のテレビ中継、
複数の神社の複数の宮司さんが、
「大吉」について注意事項を述べておられました。
「大吉だからといって油断せず、真摯に生活しましょう」
そんな内容だったと思います。
本当にその通り、大切なことです。
でも、こういうシーンを何回も視ると、
だんだん気になってきます。
今までも同じようにコメントされた
宮司さんはいらっしゃったでしょう。
ただ、大吉についてこれほど
注意喚起を促しているのは、
あまり記憶がありません。
何かあったのかしら?
たとえば、クレームが増えたのかもしれません。
「 大吉 思い切って勝負すべし
と書いてあったのに、投資で損した。
話しが違う!」
・・・とか。
このご時世、「大吉」が意味する“幸福レート”は
相対的に下がっている気がします。
でもいまだ、高度成長期やバブル期のイメージで
大吉をとらえる人が、いないとも限りません。
大吉サギの廉(かど)で訴訟沙汰にならないよう、
神社の法務部や顧問弁護士のアドバイスが
あったのかもしれません。
とすると、宮司さんのコメントは、
「大吉に対する免責事項の確認」
ということになるでしょうか。
また、大吉が人間関係に影響する事態を
想定している可能性もありそうです。
たとえば、仲良し3人組がおみくじを引き、
大吉2名、末吉1名だった場合。
大吉者2名は、手放しで喜びづらいでしょう。
かりに末吉2名なら、その人たちで慰め合える。
でも大吉が多数派では、末吉者をフォローしようにも、
強者の余裕のような雰囲気になることが懸念されます。
いっぽう末吉者も、
足を引っ張っている気持ちになるかもしれません。
「もう1回引こう」とか
「クジをしばりやすい枝を探そう」とか
自分のせいで、友人たちにムダな時間を
使わせてしまった、と。
そんな、おみくじにまつわる
仲良しグループの葛藤を和らげるのが、
宮司さんのコメントのねらいでしょうか。
「大吉もたいしたことないんだよ。末吉と変わらないよ」と。
だったら、「みんな一緒にゴール」方式
すなわち「どのクジも当たり」
という手もありそうなものです。
でもそれでは、スリルと感動に欠けてしまいます。
そこで、大吉を引いた者に対して、
驕らず、はしゃがず、自覚と使命を課すことで、
バランスを取っている。
・・・と勝手に想像しました。真相は如何に?