木綿のハンカチーフの二人は、どうしたらうまくいったのか
こんにちは、山田です。
昔の歌を聞くことが多いです。
最近は心に残る部分に、
職業的なフィルターがかかってきました。
「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」
(ダウンタウンブギウギバンド 1975年)
ある年代以上の方には、
すごくインパクトのあった歌でしょう。
歌の前半(Aメロ)、どこかの誰かが
「ヨーコさん」について語ります。
(5番まであって、都合5人登場)
語りの相手(何某さん)は、
どうやらヨーコさんの消息を求め、
港町を訪ね歩いているらしい。
ヨーコさんのことを一通り話し終えたところで、転調。
語り手は最後、何某さんに尋ね返します。
「あなたは、ヨーコさんとどういうご関係ですか?」
一番カッコイイ部分です。
チビッコ達も、意味も分からずマネしましたよ。
・・・が、現在の職業フィルターを通すと、あれ!?
語り手のみなさん、
何某さんの身元確認もしないまま、
ヨーコさんの個人情報をベラベラ話してたのです!
現代の感覚では、実に危険。
守秘義務を旨とする仕事をしている私としても、
気が気じゃありません。
気が気じゃないといえば、今回の本題
「木綿のハンカチ-フ」
こちら、初めて好きになった、
「お兄さん・お姉さんが聴く歌」。
まだ低学年だった私、この歌が好きと言えず(恥ずかしい)
姉が買ってた明星のウタ本で、こっそり歌詞を調べたもの。
今もって、思い入れのある歌です。
ところが、職業フィルターにかかると、
両者のコミュニケーションのアラが気になってくる。
その幼さ、不器用さが、歌の魅力でもありますから、
拙いやり取り、それ故のせつない結末を描くのは必然でしょう。
とはいえ、何とか二人がうまくいく可能性、
工夫の余地はないものか、などとも考えるワケです。
まず、彼女の方。
彼氏が何かと気遣ってくれる呼びかけに対して、
いちいち「No」と返すのは、一考の余地アリです。
一応、彼氏を褒めたり体調を心配したり、
彼女なりに配慮はしてます。
が、文脈としては、
「でもね、そんなことより」のニュアンスが強い。
そもそも、大都市進出を果たして張り切ってる彼氏に、
いきなり1番で「帰って来い」は、どうかと思います。
じゃあ、彼氏には落ち度はないのか。
彼氏は彼氏で、大都市の流行品を一方的に送りつけたり、
洗練された自分をアピールします。
まあ、田舎に帰る気がなさそうな彼氏です。
彼女を呼び寄せるために、町に興味を持たせよう
という算段だったのかもしれません。
でも、彼女の性格や嗜好が考慮されず、上滑りするばかり。
やっぱり、お互いの考えていること、大切にしたいことを、
腹を割って話す。
こういうことが、1回はあると良かったのかなと。
月並みな結論ではありますが。
ところでこの歌の最後、彼女がおねだりをします。
1番との対比で、涙を誘う場面。
子ども心に、お姉さん、かわいそうだなぁ、と。
でも実はこれ、彼氏からしたら、
進退窮まる要求の仕方って、
大人になって気づきました。
彼氏、この後どうしたのかなぁ。
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