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FP 等の資格試験をいくつか受けてみた

私の本業は IT エンジニアなのですが、今年は本業とは関係ないところで、余暇の勉強時間だけで合格できる難易度の資格試験をいくつか受験しました。2024 年も終わりに近づいてきましたし、忘れないうちに振り返ってみたいと思います。

今年受験した資格試験・認定制度は以下の通りです。それぞれについては後ほど詳しく説明しますが、ここでは「受験して良かった」と感じている順に並べています。

  • ファイナンシャル・プランニング技能検定 2 級(国家資格)

  • AFP(Affiliated Financial Planner)認定(日本 FP 協会)

  • ビジネス実務法務 3 級(東京商工会議所)

  • メンタルヘルス検定 Ⅲ種(セルフケアコース)(大阪商工会議所)

  • 金融リテラシー検定(金融財政事情研究会)

  • 納豆真打検定(全国納豆協同組合連合会)

  • DX ビジネス検定(日本イノベーション融合学会 / DX検定™委員会)

  • 投資診断士(投資診断協会)

以降は略称で表記します。

FP 2 級 & AFP

今年のメインは FP 2 級と AFP 認定でした。昨年 FP 3 級に合格して 2 級の受験資格を得て、今年に入ってから 2 級の合格と AFP 認定を取得しました。

FP 2 級は実は 2 回受けていて、1 月末はなんと学科・実技ともにあと一問足らず・・!という結果で不合格となってしまい、5 月に再受験してそこでは十分な点数で合格しました。

一応、初回の不合格の言い訳をすると 1 月のときは長男の中学受験サポート真っ最中で、日程的にも気持ち的にも自分の FP の勉強どころではなく、あまり準備できずに受験したという状況ではありました。

・・・と言いつつ、5 月の受験もさすがにある程度はゆるゆると準備していたものの、結局、本気になったのは本番の 2 週間前だったので、要は計画性に乏しかったということなんだろうと思います。

試験勉強はすべて独学でした。成美堂出版のテキスト・問題集を中心にやりました。それ以外に「ほんださん」の動画にもお世話になりました。

  • 「FP技能士2級・AFP最速合格ブック」を読む

  • 「FP技能士2級・AFP重要過去問スピード攻略」を解く

  • 「これだけ覚えるFP技能士2級・AFP 一問一答+要点整理」を解く

  • ジョギング中に YouTube「ほんださん / 東大式FPチャンネル」を聴く

一般に FP 2 級合格に必要な勉強時間は 150〜300 時間とされているようです。私はそれよりは少なかったかもしれません。やり方にもよると思いますが、私のような本業での実務経験がない受験者であっても、もっと少ない勉強時間で十分合格は可能だと思います。

私にとって効率的だった勉強法は、まずテキストをざっと流し読みしながら苦手なところに印をつけて、そこを中心に何度か見返したら、あとはひたすら練習問題・過去問を解いては間違えたところを復習するというサイクルを本番直前まで繰り返す、というやり方でした。

あまり難易度は高くないと言われる FP 検定ですが(士業の試験と比べると実際そうだと思いますが)、とはいえ、2 級レベルで 6 分野を完全マスターするのはそれなりのボリュームだと思います。合格という目的に限って言えば、テキストの細部は程々にして、早い段階から問題集を解きまくる方が間違いなく効率は良いです。より高い知識レベルを目指すのは合格してからも継続して学んでいけばよいですし。

その後、AFP 認定も受けました。元々の受験の目的は「仕事で必要」とか「FP として開業」とかでは全くなく「自分自身の資産運用の知識の穴を埋める」だったので、その先のステップとしての AFP 等は正直「どっちでもいいかな」くらいに思っていました。ただ、2 級に合格してから調べてみると AFP 認定は CFP とは違い、あまりハードルが高くなさそうだったので「物は試し」ということで AFP 認定にも進みました。

AFP 認定を受ける手段は TAC の AFP 認定研修に申し込みました。一通り動画での学習をこなして課題を提出、無事認定されました。この課題は 2 級に合格している人にとって特に難しいものではないと思います。研修は 6 月末に開始して数日で課題提出、8/1 付で AFP 認定されました。

当初は「どっちでもよいかな」などと思っていた AFP ですが(失礼)、今は「認定を受けて良かった」と感じています。日本 FP 協会の AFP 会員となってから FP フェア・東京支部の継続教育研修会・SG(スタディグループ)に参加したり、毎月会報の FP ジャーナルを読んだりして、継続的に知識を深めたり、アップデートする機会があるのが良いですね。

また、私は日本 FP 協会で FP 資格を取得しましたが、金融財政事情研究会(金財)の KINZAI Financial Plan も購入して毎号読んでいます。こういう習慣は去年までは想像もしていなかったことなので、FP 資格を取ってみてよかったなと感じているところです。

金融リテラシー検定

金財といえば、先日、金財が高校生〜大学生向けにやっている「金融リテラシー検定」も試しに受験してみました。50 問中 2 問を間違えてしまって 96 点でしたが、合格点は 60 点なので一応合格でした。

試験の内容は FP 試験の簡略版 + 消費者金融業者からの啓蒙コンテンツという感じですが、テキストは高校生にも読みやすく工夫されていると思います。「FP 受けてみたら?」と言ったところでやらないであろう子ども達に「せめてこれくらいは知っておくとよいよ」と薦めやすい内容になっていると思います。内容については FP 的な要素をもっと減らして、若い層が身近に感じられる内容をもっと深掘りしてもよいのかも、という気はしました。

3,300 円で「オンライン教材 + 資格認定試験」の買い物だと考えればコスト的にも悪くないと思います。ちょうどお子さんが対象の年代であれば、親子で受けてみてもいいかもしれません。

ビジ法 3 級

ビジ法は、本屋でテキストを立ち読みしてみて「いくら IT 技術者とはいえど、40 代の社会人として基礎的な教養としてある程度知っておいた方がよさそうかな」ということで受験しました。 法律の基本的な仕組みと考え方、法律特有の言い回しについて最低限の理解ができたように思います。

試験勉強は、上述の FP と同じやり方で、公式のテキスト・問題集に加えて TAC の一問一答エクスプレスをこなしました。一般に必要となる勉強時間は 45~60 時間程度と言われているようですが、私は法律の知識の下地がほとんどなかったので、それくらいは勉強したと思います。合格ラインは 70 点で、私の結果は 92 点でした。

この試験は Excert の IBT(Internet Based Testing / 自分の PC で受けるテスト)で受けられるのですが、この手のものを受けたのは初めてだったので、ちょっと面白い経験でした。

試験監督者から「PC の周りを PC のカメラで見せてくれ」と言われるくらいは予想していましたが、それに加えて PC 自体にカンニングの付箋など貼っていないかをチェックする手順があったりして「なるほど、そうやって不正を防止しているのか」と感心しました。

開始後、見られていることが気になって少しだけ集中できませんでしたが、慣れの問題なので、数分後にはそんなことはすっかり忘れていました。

メンタルヘルス検定 Ⅲ種

これもビジ法と似た動機でしたが、社会人的な基礎知識の穴埋めに受けました。一般的に 10~20 時間程度の勉強時間で合格できるとされていて、私もそれくらいの時間は準備に費やしたと思います。上の二つに比べると合格はさらに容易だと思います(と言いつつ、私は合格点 70 点に対して 78 点というちょっと微妙な結果でしたが)。

勉強方法としては、公式テキストをざっと読み込んで、あとはひたすら「メンタルヘルス・マネジメント検定試験III種(セルフケアコース)重要ポイント & 問題集」の問題をやりました。

やってよかったのは、メンタルヘルス不調と身体的な不調のつながりに関する基礎的な知識、法制度、事業者の義務などを整理して学べたことです。私は(過去は管理職だった時期もありつつ)今は管理職ではないのですが、また日本の法制度の下で管理職になることがあれば、より上級の検定を受けても良いなと思いました。

この試験は、都内の大学のキャンパスで一斉受験でした。大学生なども多く受験する FP と比べると、(私も同年代ですが)この試験の受験者の年齢層は高めな印象でした。

納豆真打検定

この試験を知っている人はあまりいないと思いますが、全国納豆協同組合連合会(納豆連)という業界団体が主催している、おそらく一般人が受験できる唯一の納豆に関する試験です。

勉強方法としては、納豆連・アメリカ大豆輸出協会(USSEC)のウェブサイトを隅々まで読み込んで勉強するという感じになります。

学科試験(必須)と作文(任意)の二部構成になっています。学科で一定以上の点数を獲得すると「納豆真打」と認定され、記念品がもらえます。最優秀の受験者(真打の中の真打)は年に一度の「全国納豆鑑評会」に一般審査員として参加できるとのことだったので、自分なりに作文も頑張って書いてみましたが、一般審査員になるという夢は叶いませんでした。

この試験は、オンラインで受けられますので、納豆好きな方はぜひ来年受験してみてください。

ついでに(?)私が好きな納豆を紹介しておきます。

  • 金砂郷食品 粢(しとぎ)納豆小粒

  • 金砂郷食品 おいしい北海道納豆

  • 小杉食品 鈴乙女納豆(小粒)

  • 加藤敬太郎商店 酒田納豆 極小納豆 たれ付

  • セブンプレミアムゴールド 金の納豆

  • あづま食品 黒千石小粒なっとう

どれも美味しいので、ぜひ試してみてください!

DX ビジネス検定

この試験は少し本業とも関わってくるのですが、技術者としてのスキルアップというよりは「日本のビジネスパーソンが DX について話すときの語彙を確認しておきたい」という動機で勉強しました。この note を書いている時点でまだ結果は出ていないのですが、この試験は合格・不合格という結果ではなく、スコアに応じてレベル判定がされるようです。

追記(2024/12/11):結果は 833 点(1,000 点満点)で最上位の「DX ビジネスプロフェッショナルレベル」でした。
追記(2024/12/26):ブロックチェーンを用いた証明書サービスで認定を証明するバッジが発行されました。

勉強方法は、公式テキストを読んで練習問題を解くだけです。逆に言えば、それ以外の事前情報はありません。DX の文脈で見かけそうな基礎的な用語(技術からビジネスモデル、マーケティグ手法まで)のおさらいと、日本で DX という言葉が飛び交うことになった背景の理解に一定程度役立つ手軽な教材だと思います。本番試験は問題数が多く、テキストに載っていないことも結構出題された印象でした。

投資診断士

これは FP 2 級に合格した後、6 分野の中で「金融資産運用」をさらに深掘りして勉強できるものを探した中で、他の資格に比べて短期間で出来そうに見えたので申し込みました。

申し込むと公式テキストが送られてきて、それを読み込んで勉強して、最寄りのテストセンターで CBT (Computer Based Testing)の試験を予約して受験します。IBT は自宅で受験できるのに対して CBT はテストセンターに備え付けの専用 PC を使って受験する形です。

これは「やらないよりはやった方がよかった」とは思いつつ、高額な費用を考えると「もっと踏み込んだ内容が欲しかったな」という感想でした。

来年以降の目標

来年、今年のように資格試験に余暇の時間を当てられるか分かりませんが、直近の目標は「証券外務員二種」です。まず二種を取って、最終的には一種も取りたいと思っています。

外務員資格が必要な仕事をする予定は全くないのですが、知識欲と自分自身の運用に知識を活かしたいという動機から勉強しています。その次は何をするかはまだ決めていませんが、自分にとって受験したいものがある限りはきっと続けていくのだろうと思います。

資格試験を使った余暇の学習、申し込んでしまえば「試験日」という締切が設定されるのが良い点だと思います。一方、デメリットは、今年の私のようにたくさん受けるとそれなりに費用がかさむ・・という点ですね。本業に役立てる目的だけで考えるなら、やはり社会的に高い価値を認められているものに集中した方がよいかもしれません。

これを読んで興味が湧いた方は、まずは自分に合いそうな資格を探してみてください。

それでは!

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seratch
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